検証「戦後民主主義」
序文 アジア太平洋戦争と「戦後民主主義」
日清・日露戦争から「満州事変」まで
日中戦争から「武力南進」政策の開始まで
三国同盟調印から太平洋戦争開始まで
太平洋戦争期における日本軍の残虐行為
日米軍事同盟の原点としての日米「原爆正当化」共同謀議
第1章 米軍による日本無差別空爆と天皇制ファシズム国家の「防空体制」
日本の「防空法」と「防空体制」の実態
太平洋戦争期の「防空」と「防空壕」の実情
「御真影」と「御文庫」の絶対守護命令に表れている天皇制の本質
東京大空襲と「吹上防空室」補強作戦
米軍日本本土無差別空爆の実相
通常戦略爆撃の一貫として理解された原爆無差別大量殺戮
「加害・被害両責任の隠蔽」の絡み合い
第2章 「招爆責任」と「招爆画策責任」の隠蔽―日米両国による原爆神話化
広島・長崎原爆攻撃の隠された政治的意図とポツダム会談
原爆攻撃と「国体護持」をめぐる日米政府の駆け引き
国体護持、統帥権とポツダム宣言受諾の関連性
日米両国の原爆利用―米国の無差別大量殺戮「正当化」と日本の原爆被害の「終戦利用」
原爆責任隠蔽と矛盾にみち屈折した「戦後日本民主主義」
第3章 「平和憲法」に埋め込まれた「戦争責任隠蔽」の内在的矛盾―前文と9条活用への展望に向けて
天皇裕仁の免罪・免責を目的とした憲法第1章と2章9条の設定
戦争責任意識の希薄性がもたらした憲法9条「非戦・非武装」の抜け道
「戦争責任」の自覚に基づく憲法前文と9条の一体的相互関連性
「主権国家」観念を超える「国家悪」論―大熊信行と小田実
市民の「抵抗権」としての9条活用と民主精神確立に向けて
第4章 象徴天皇の隠された政治的影響力と「天皇人間化」を目指した闘い
「国体」観念を継承する憲法第1章―宗教的権威と非人間的「象徴」
「象徴権威」の政治的役割―その歴史的背景
戦後「象徴権威」の活用―天皇に見る「加害と被害の逆転」と「一億総被害意識」の創出
「象徴権威」の現代的活用―あらゆる政治社会問題を隠蔽する幻想効果と戦争責任のさらなる隠蔽
天皇裕仁の戦争責任追求を通して「天皇人間化」を目指した労働運動家、学生と元日本兵
第5章 「記憶」の日米共同謀議の打破に向けて―ドイツの「文化的記憶」に学ぶ
罪と責任の忘却―ハンナ・アレントの目で見るオバマ大統領の謝罪なき広島訪問
広島の「記憶の伝承」方法の精神的貧困性
葬り去られた記憶の復活―「ノイエ・ヴァッヘ」と「空中に浮かぶ天使」
ドイツ「過去の克服」運動の歴史と「記憶と継承」としての追悼施設運動
「コミュニケーション的記憶」から「文化的記憶」へ―ドイツ個別の記憶から人類の普遍的記憶への止揚
日本独自の文化的記憶による「歴史克服」を目指して
あとがき