戦後日本ジャーナリズムの思想
凡例
戦後日本ジャーナリズム史の革新
第I部 日本近現代のジャーナリズム史の特質
「不偏不党」の形成史
言論の自由と自主規制の関係
自主規制を固定化する「不偏不党」の形成
「不偏不党」の行方とジャーナリズム文化
一九六〇年代という報道空間
「偏向」攻撃の時代
革新側の報道に向けられた圧力
マスメディア経営陣と政財界の保守的ネットワーク
言論の不自由をめぐる課題
第Ⅱ部 ジャーナリズム論の到達点
ジャーナリズム論の先駆者・戸坂潤
戸坂潤の生涯
ジャーナリズム論とクリティシズム
荒瀬豊が果たした戦後のジャーナリズム論
ジャーナリズム研究の停滞
現実と学問をつなぐ問題意識
マスメディアとジャーナリズムの緊張関係
ジャーナリズム史による批判の方法
知性人という方位
第Ⅲ部 ジャーナリストの戦後史
企業内記者を内破する原寿雄のジャーナリスト観
企業内記者の可能性
共同通信社のデスク時代までの歩み
権力監視とジャーナリズムの限界
ジャーナリストの歴史研究の課題
「戦中派」以降のジャーナリスト群像
敗戦後に歩み始めた記者たち
安保闘争と一九六〇年代までの海外体験
男社会における女性記者たちの試練
編集現場の上司論という視点
第Ⅳ部 戦後ジャーナリズムの言論と責任
『世界』編集部と戦後知識人
『世界』創刊と同心会
塙作楽のいた編集部
編集長吉野源三郎と平和問題談話会
知的共同体の生成条件
清水幾太郎を通した竹内洋のメディア知識人論
清水幾太郎の戦略的生涯
メディア知識人の評価をめぐって
八月一五日付社説に見る加害責任の認識変容
被害と加害の重層性
忘却期(一九四五―一九六九年)
模索期(一九七〇―一九八一年)
定着期(一九八二―一九九五年)
流動期(一九九六―二〇〇七年)
言論と責任意識
日本社会のジャーナリズム文化の創出に向けて
ジャーナリズム史の方角
ジャーナリストの主体性
ジャーナリズム文化の前途
付録 近現代を結ぶメディアのキーワード
戦前戦中までのキーワード
戦後のキーワード
あとがき
人名索引