図書目録トッコウ シラレザル ウチマク資料番号:000063991

特攻知られざる内幕

サブタイトル
PHP新書 1168 「海軍反省会」当事者たちの証言
編著者名
戸高 一成 編
出版者
PHP研究所
出版年月
2018年(平成30年)12月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
345p, 挿図
ISBN
9784569842141
NDC(分類)
397.21
請求記号
397.21/To17
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

はじめに
 
第一章 特攻の本質と終戦への影響
【第一章の内容について】
戦後もずっと特攻について考えてきた
大本営海軍部が特攻に踏み切ったのは昭和十九年七月
海軍が特攻兵器を造る決意をした日
特攻に関する下からの具申が次々出ていた
具体化する特攻作戦
特攻への批判を考察する
特攻批判の代表例の三人が言っていること
特攻批判をする人々が持ち出す五つの論点
現場を見てきた者としての批判者たちへの違和感
航空特攻の効果を検討する
水上・水中特攻も米海軍を恐怖に陥れた
特攻があればこそポツダム宣言に至る道が作られた
特攻の本質は「大和魂」抜きには考えられない
「愛の極致」としての自己犠牲
特攻をどのような記録として後世に残すか
今後、特攻を研究し明らかにするべきこと
特攻作戦を賛美することは決してあってはならない
特攻は本当に終戦に寄与したのか
「特攻が恐ろしかった」という米軍発言を本気にしてもよいのか
米国兵士が特攻を理解できない理由
やはり外道の統率にしか見えない
震洋の設計者としての軍令部への不信感
特攻に至る精神構造
本土決戦を防いだ特攻
日本人でなければできない死に方
歴史の中で特攻をどのように位置づけるか
人間魚雷的な兵器の提案に賛成しなかった井上成美
ギリギリのところで目をつぶった特攻機は当たらなかった
特攻用の艇はたくさん造ったが肝心の作戦計画がなかった
当時の日本にとってやむにやまれぬことであったが・・・・・・
 
第二章 水中特攻作戦の真相を語る
【第二章の内容について】
日本の水中特攻作戦の失敗を言い当てていた敵将・ニミッツ
労多く功少なかった特殊潜航艇作戦
竜巻作戦についての実体験にもとづく話
補給遮断戦をやるべしと主張していた潜水艦長たち
海軍上層部は「敵の空母」しか眼中になかった
特四内火艇でメジュロを奇襲するという無理押しの作戦
運搬用として造った特四式内火艇を攻撃用に使おうとした大本営
まったく使い物にならなかった「震海」
「回天」を見て、特攻兵器観が変わった
見切り発車で出された出撃命令
回天の初陣を発表させなかった大本営参謀
第一次大戦時のチャーチルの勇断に学ぶべきだった
第二次作戦失敗、戦略も戦術もなくなった司令部
孤軍奮闘で勝ち取った作戦変更
インディアナポリス撃沈などの大戦果
 
第三章 特攻と原爆の功と罪
【第三章の内容について】
水中特攻の主務参謀だった男が語る特攻
鳥巣建之助と原爆のかかわり
特攻を命じた側に対して寄せられる非難
隊員たちは嫌々ながら死んでいったのか
しきりに出される「特攻に効果はなかった」という研究
原爆投下は日本の降伏を早めたか
米軍は原爆に、日本軍は特攻に、いかにしてたどりついたのか
ルーズベルトの命を縮めたヤルタ会談
アメリカ艦隊司令官の特攻に対する見方
特攻に対するアメリカのマスコミの論調
もしも原爆投下がなかったら日本はどうなったか
昭和天皇の大御心
「皇室の存続は国民が決めることだ」と言った昭和天皇
大西瀧治郎の「二〇〇〇万人特攻」発言
「特攻で死んだ人」と「特攻をやらせた者」の精神の相違
なぜソ連に停戦の仲介を頼もうなどという発想ができるのか
富岡定俊から聞いた荒唐無稽な終戦論
日本は結局、最後は食糧難で降伏しただろう
アメリカ人が言う原爆投下の言い訳
原爆投下がなければ終戦にならなかったのか
ポツダム宣言の言外の意味を察知された天皇陛下
東京裁判では原爆投下に触れることは禁じられていた
終戦にはむしろアメリカのほうが熱心だった
アメリカ国内でも真剣に議論されていた終戦
海軍上層部が考えていた終戦のあり方
ポツダム宣言受諾決定の真相
 
第四章 『あゝ同期の桜』の生き残りが語る特攻
【第四章・第五章の内容について】
特攻にも原爆にもさまざまな見方がある
命令とか志願とか言う前に特攻要員になっていた
俺たちがやらなければ誰がやるんだという気持ち
特攻をさらに悲惨に見せている当時の組織の中の事実
アメリカ兵を異常心理に追い込んでいた特攻機の恐怖
邪道な作戦の中で明らかになるもの
 
第五章 「決死の戦法」が「必死の戦法」に変えられるとき
兵学校出身の士官搭乗員がなぜ少なかったのか
軍人養成は先行投資だから、新たな時流には適応しにくい
宇垣特攻に対する否定論と肯定論
兵学校教育を受けた者ならば、特攻には必ず行ったはず
海軍はなぜこんなに人を採らないのかと常に思っていた
特攻を論じられる宗教や哲学など存在しない
「必死の戦法」と「決死の戦法」は断じて違う
特攻に逃げて日本海軍を毒した黒島亀人
震洋は本来、「必死」の兵器のはずではなかった
危機意識の激しい発動が自己犠牲を受け入れさせる
特攻という新兵器の誘惑に引きずられてしまった
終戦直前、小澤治三郎は化学兵器の保有量を確認した
特攻という事実を歴史に残したことの意味
人命を消耗品視する考え方の蔓延
兵学校生徒を増やさずに兵科予備学生制度を作った事情
 
第六章 特攻を命令した責任から逃げる上官たち
【第六章・第七章の内容について】
大和特攻と宇垣特攻はやはり間違っている
情けないGF長官・豊田副武
元軍令部一部長・中澤佑への疑問
 
第七章 特攻を指示したのは誰か
「特攻を中央から指示したことはない」という中澤佑証言の正否
「震海」への反対意見に激高した黒島亀人
大本営からの指示以外の何物でもない
 
第八章 変人参謀・黒島亀人と特攻
【第八章の内容について】
内藤初穂著『桜花』英文版への反響
宇垣纏が指揮した特攻隊はどうなったのか
特攻の熱心な推進者・黒島亀人
黒島亀人は人間的にも問題があった
大和の艦橋内部構造にうるさく意見を言った渡辺安次
大和の実践面で非常に重要だった黒島の指摘
軍令部から出た特攻兵器作成依頼
 
〈本書における発言者〉

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