図書カタリツグ コノ クニ ノ カタチ000063960

語り継ぐこの国のかたち

サブタイトル1~10
編著者名
半藤 一利 著者
出版者
大和書房
出版年月
2018年(平成30年)10月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
300p
ISBN
NDC(分類)
210.6
請求記号
210.6/H29
保管場所
開架半藤文庫
内容注記
和書
目次

第一部 この国に戦争が遺したもの
日本のノー・リターン・ポイント 明治からたどる歴史の転換点
明治という時代をひもとく
軍部の暴走をゆるした統帥権
天皇を国民統合の基軸に
教育勅語と『坊っちゃん』
国を挙げて一生懸命になった時代
根底に流れる攘夷の精神
漱石が予言した日本の凋落
勝利病にかかった日本人
日露戦争の勝利が生んだ暗い影
現代日本のあやうさ
歴史の「四十年サイクル」

戦争のなかの天皇 明治天皇の御製にみる日露戦争
御製がうつし出す戦争の現実
日露戦争にいたる道のり
暗雲立ち込める満州情勢
平和的解決を切望した明治天皇
開戦決定で流された涙
とてつもない消耗戦
容易に喜びを表さず
日露戦争の終結と国民への思い
明治天皇の残した警句

過ちがくりかえされる構造 ノモンハン事件と日本的思考
参謀本部の真実
司馬さんはなぜノモンハンを書かなかったのか
事件は国境侵犯からはじまった
戦争の目的とは
不都合な事実を報告せず
独断で暴走する関東軍
人事の致命的な甘さ
失敗に学ばない日本人
底知れぬ無責任

日本を暴走させた人たち 参謀から考える日本軍「失敗の本質」
戦争を動かした参謀という仕事
指揮官と参謀の条件
暴走をはじめる参謀たち
組織の命運を左右する人間的組み合わせ
参謀のタイプ別「失敗の本質」
日本軍最大の失敗

わたくしの八月十五日 終戦の記憶と平和への祈り
わたくしの体験した終戦
ひどく暑かった一九四五年の八月
「老兵」命がけの決断
平和への祈りを続ける

戦争で死ぬということ 戦死者をどう追悼すべきか
「戦争の死者」とはどういう存在か
戦争で死ぬということ
日本人は戦死者をどう悼んできたのか
合祀と死者の選別について
戦争犠牲者をどう追悼すべきか

第二部 この国の未来に伝えたいこと
信念をつらぬく覚悟を 陸奥宗光と外交の神髄
明治日本の悲願だった「不平等条約の改正」
陸奥宗光の登場
坂本龍馬にも認められた陸奥の才能
獄中で身につけた「政治の論理」
「カミソリ大臣」と呼ばれた男
移動博文との密談
遂に成し得た条約改正
日清戦争と三国干渉
信念をつらぬく覚悟を

正しいことを言う勇気 石橋湛山が思い描いた未来図
日清戦争と「外交的敗戦の体験」
岐路をむかえる近代日本
国家のビジョンという難題
日本の転換点と石橋湛山
正しいことを言う勇気
石橋湛山が思い描いた未来図
言論の自由へゆるぎない信念

言論の自由をいかに守るか 権力とメディアの日本史
国家権力とメディアの歴史
非情な「軍機保護法」の影
八十年前にも聞いた「危険な運用はいたしません」
権力を監視する役割を放棄するな
軍部にメディアが一丸となってたちむかった日
歴史に残るメディアの栄光と敗北
言論の自由をいかに守るか

知識人の役割 小泉信三と戦後日本の精神
「勇気ある自由人」小泉信三
戦後日本はどこへ向かうか
小泉先生との出会い
先生の説いたフェアプレー精神
知識人の品格
「武士の一分」を立てる生き方
知識人の役目とは何か

語り継ぐこの国のかたち 司馬遼太郎の遺言
『この国のかたち』が問いかけること
日本の問題点が凝縮された『統帥参考』
憲法に託された思い
日本人が忘れてしまったもの
司馬遼太郎の遺言

日本の原風景をなくさない 宮崎駿の世界に寄せて
少年時代がつまった「トトロ」
昭和三十年代のうつりゆく日本
経済成長を追い求めて孤立する日本
日本の原風景をなくさない

新たな時代をどう生きるか 答えは歴史のなかに
なぜ歴史を学ぶのか
人間を知る
焼け野原の真ん中で
過ちの歴史をくり返さぬために

国体について あとがきに代えて