「混血児」の戦後史
- サブタイトル
- 青弓社ライブラリー 94
- 編著者名
- 上田 誠二 著
- 出版者
- 青弓社
- 出版年月
- 2018年(平成30年)9月
- 大きさ(縦×横)cm
- 19×
- ページ
- 230p, 挿図, 肖像, 地図
- ISBN
- 9784787234414
- NDC(分類)
- 369.44
- 請求記号
- 369.44/Ka38
- 保管場所
- 開架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
序章 戦後史の裂け目―〝血の政治学〟と〝出会いの教育学〟のはざまで
なぜ「混血児」の戦後史をいま問うのか
混血児をめぐる従来の研究と本書の分析視点・内容との差異
第1章 占領・復興期の混血児誕生―優生保護法の下で生存する[敗戦から一九五〇年代前半まで]
敗戦後セクシュアリティ統制の遺産―優生思想にさらされる混血児
澤田美喜の実践にみる混血児の別学という人格主義―幼稚園の教育実践
幼稚園から小学校へ―ステパノ学園の実践と苦悩
第2章 日本「独立」後の公立小学校の混血児教育―日本人として学ぶ[一九五〇年代中葉]
文部省の混血児教育の方針―いじめへの全学的な対応
公立小学校での共学という平等主義―実母と教師に支えられて
公立小学校の苦悩と教師たちの試み―制度内での改革と日本人への同化
同化を超えた連帯を目指して―優生という排除の論理に抗いながら
第3章 高度経済成長期前半の混血児教育―経済主義の下で生きるために学ぶ[一九五〇年代後半から六〇年代前半まで]
保守化する教育行政―管理主義下の道徳と能力
自治と協働の仲間づくりの徹底化―ステパノ学園の実践
技能教育へ―生きて働くために
第4章 高度経済成長期後半・低成長期の混血児と日本人の子との出会い―経済主義の下で教育と労働をつなぐ[一九六〇年代後半から七〇年代後半まで]
大衆雑誌にみる混血児イメージの定着と日本社会への包摂―才能と汚辱
進学と就職のはざまで揺れる混血児―ブラジル農業移民という最後の選択肢
高度経済成長の喧騒を超えて―日本社会へのいくつかの包摂パターン
周縁化された子どもたちの出会いの場として―ステパノ学園の実践
第5章 低成長時代の周縁化された子どもたちの連帯―多様性を再生し開く挑戦[一九八〇年代前半から現在までを見据えて]
澤田美喜の死(一九八〇年)と新たな挑戦―社会へ広く開かれる学園
支え合い互いにケアし合う場として―多様性のなかでの心の回復
終章 戦後史を超えて―〝包摂と排除〟か〝つながりと連帯〟か
戦後史のなかの〝現在性〟―〝現在的課題〟としての混血児教育の方法
教育学と歴史学を架橋する混血児の戦後史
〈選別社会〉に抗う〈歴史のなかの教育〉
あとがき
資料の利用については4階 図書室のご利用にあたってをご覧ください。
- 担当:
- 図書情報部 図書係
- 電話番号:
- 03-3222-2573
- FAX:
- 03-3222-2626