図書目録ヨミガエル センジ タイセイ資料番号:000063760

よみがえる戦時体制

サブタイトル
集英社新書 0935A 治安体制の歴史と現在
編著者名
荻野 富士夫 著
出版者
集英社
出版年月
2018年(平成30年)6月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
270p
ISBN
9784087210354
NDC(分類)
317
請求記号
317/O25
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

はじめに 「来るべき戦争準備」に抗するために
戦争の「からくり」を見抜く多喜二/多喜二の時代全体のつかみ方に学ぶ/戦時体制とは/いつ戦時体制は確立したのか/本書の課題
 
第一章 戦時体制の形成と確立―どのように日本は戦時体制を作っていったのか
戦時体制の前史/治安体制とは何か/治安の理念・意思/特高警察/思想検察/治安維持法の拡張/国外における治安維持法の運用/思想憲兵/学生主事・生徒主事の配置/「教学錬成」/情報統制/経済警察/外務省警察/軍隊の思想問題への関心/「沈黙の威圧」/
国民の戦争支持・協力/一九四〇年前後の生徒の「戦意」
 
第二章 戦時体制の展開と崩壊―どのように治安体制はアジア太平洋戦争を可能としたのか
治安対策の徹底へ/治安維持法の再改正へ/新治安維持法の猛威/「満洲国」の治安維持法/軍隊と経済戦/「横浜事件」のフレームアップ/「思想清浄」/拷問/流言蜚語の取締り/国民生活・思想の監視と抑圧/「経済治安」の悪化/「戦意」の高揚から弛緩へ/
「戦意」の急低下/治安体制の自壊へ/戦時教育の破綻のなかで/敗戦後の治安体制
 
第三章 戦後治安体制の確立と低調化―速やかな復活にもかかわらず「戦前の再来」とならなかったこと
戦前治安体制の復活へ/人的な継承/理念の継承/各組織の継承/治安法令の再整備/破壊活動防止法の成立/自衛隊の警務隊と調査隊/一九五〇年代半ばの確立/日米安保体制下の治安体制へ/一九六〇年代「治安体制」の安定/治安体制の相対的役割の低下/治安体制強化の衝動
 
第四章 長い「戦後」から新たな「戦前」へ―どのように現代日本は新たな戦時体制を形成してきたのか
現代と日中戦争前夜との類似性/新たな「戦前」への始動/シーレーン防衛論の登場/二様の「積極的平和主義」/「安保再定義」/「戦争ができる国」批判の登場/自衛隊海外派遣反対運動の抑圧本格化/「周辺事態」の自衛隊出動へ/「海上警備行動」の発動/
「積極的平和主義」の再登場/「美しい国」/教育基本法の「改正」/「生命線」としてのシーレーン防衛論/海賊対策としてのシーレーン防衛論/中国海軍脅威論とシーレーン防衛/「富国強兵」路線としての新シーレーン防衛論/「積極的平和主義と日米同盟のあり方」/
「国際協調主義に基づく積極的平和主義」/「国家安全保障戦略」における「積極的平和主義」/「制服組」の進出/「生命線」と「国益」を掲げる現代
 
第五章 「積極的平和主義」下の治安法制厳重化―新たな戦時体制形成の最終段階へ
特定秘密保護法の成立/「現代の軍機保護法」/共謀罪法の成立/「現代の治安維持法」/テロの「脅威という燃料」/自民党「憲法草案」の「緊急事態」条項/国防軍「審判所」の設置/「米軍とともに戦う国へ」/新たな戦時体制の危うさ
 
おわりに 再び多喜二に学ぶ
「組織の胞子」の拡散/「何代がかりの運動」/「大まかな進路」/「腐葉土」となる抱負と覚悟
 
あとがき

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