帝国陸軍師団変遷史

はじめに
　
第一章　国軍の草創期
薩摩の「近歩一」、長州の「近歩二」
特異な存在だった近衛師団
色濃く残った幕藩の気風
鎮台の拡充と西方シフト
徴兵制度と地域性
　
第二章　師団改編と連隊区制
「師団」の概念と編制の概要
連隊区制から生まれる郷土部隊
農村部の部隊と都市部の部隊
各兵科が求めた壮丁の資質
　
第三章　日清戦争と日露戦争
七個師団体制での日清戦争
常設師団一三個の根拠
熟考された五個師団の増設
日露戦争で定まった師団の評価
　
第四章　停滞した陸軍軍備
日露戦争後の軍備拡張
『帝国国防方針』で定められた数値目標
動員制度の概要
大正の軍備整理と一七個師団体制
師管の変化と「一等師団」という存在
　
第五章　「一号軍備」と支那事変
破綻した対ソ戦備
「一号軍備」で生まれた三単位制師団
想定外の大動員
民衆の海の中での作戦
　
第六章　多様化した師団の編制
「二号軍備」と「三号軍備」
関東軍の新編師団と「関特演」
南方向けの自動車編制師団
「四号軍備」と「軍容刷新計画」
治安師団と戦車師団の新編
絶対国防圏に対応する海洋編制師団
　
第七章　大陸、南方、満州の三正面作戦
常勝支那派遣軍を支えた古豪師団
酷使され続けた精強上陸兵団
ビルマ戦線の雄、「菊」と「龍」
形にならなかった陸海軍統合作戦
郷土部隊の真価を発揮した野州兵団
健闘した集成の小笠原兵団
「対ソ静謐」関東軍の消長
　
第八章　本土決戦の兵団群
等閑視され来た本土防衛
結末は「根こそぎ動員」
「守地即死地」の沿岸配備師団
機動打撃師団と決戦兵団
郷土部隊による本土防衛戦
大動員の総決算
　
おわりに
引用・参考文献一覧
　
付表
1　四鎮台の部隊配備
2　六軍管・六鎮台体制(明治九年末現在)
3　陸軍の兵役制度
4　師団改編(明治二十一年五月)と師団の編制
5　一七個師団体制下の師管と連隊区(大正十四年三月改正)
6　日清戦争時の師団戦時編制
7　一三個師団体制(日露戦争開戦時、連隊以上)
8　日露戦争時の野砲師団戦時編制
9　二一個師団体制(大正八年四月現在、連隊以上)
10　一七個師団体制(昭和十二年四月現在)
11　支那事変勃発時の野砲師団戦時編制
12　一号軍備による師団平時編制
13　三単位制の野砲師団戦時編制
14　昭和十三年七月末の師団配置
15　「関特演」時の関東軍と師団運用計画(昭和十六年七月)
16　大東亜戦争勃発時の体制(昭和十六年十二月)
17　中国、フィリピンでの治安師団
18　戦車第一師団の編制(昭和十七年九月現在)
19　海洋師団の編制
20　小笠原兵団、硫黄島所在部隊
21　最盛期の関東軍(昭和十七年十月現在)
22　関東軍師団の転用
23　本土決戦、沿岸配備師団の編制
24　本土決戦、機動打撃師団の編制
25　本土決戦における師団の配備
26　一般師団配備数の推移
27　師団の全般配置の推移
　
帝国陸軍師団関連、略年表