シベリア抑留最後の帰還者
- サブタイトル
- 角川新書 家族をつないだ52通のハガキ
- 編著者名
- 栗原 俊雄 著/佐藤 健雄 著
- 出版者
- KADOKAWA
- 出版年月
- 2018年(平成30年)1月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 273p, 図版 [4] p, 地図
- ISBN
- 9784040821757
- NDC(分類)
- 289
- 請求記号
- 289/Sa85
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき
第一章 佐藤家の人びと
満鉄調査部/ハルピン時代/一九四五年、満州の生活/関東軍は「案山子」になっていた/関東軍は事実上、民間人を置き去りにした/停戦交渉/「一緒に行けない。頼んだぞ」/総裁布告/満鉄四〇年の死に水取りに加わる
第二章 抑留される
政府は、同胞を「賠償」としてソ連に提供しようとした/およそ六万人が死んだ/(一)飢え/(二)重労働/(三)極寒/軍秩序の亡霊にとりつかれた者たち/(四)日本人同士の相克~民主運動/つるし上げ/「生き残った者はね、加害者なんですよ」/「民主運動」の記録/
「スターリン大元帥へおくる感謝文」/抑留の研究は絶望的に立ち遅れた/逮捕/「満鉄のソ連調査」/調査室の室長に就任する/機密文書は三部だけ印刷された
第三章 抑留生活の日々
「大きくなったら捕虜になるんだ」/判決文/黒塗り/国会議員も知らなかった抑留者の個人データの存在/家畜以下の扱い/遺体は「丸太」のように硬くなった/投獄中の情景/取り調べは夜だった/心の乱れを楽しむ極限状況/迫害の経験/死んだ仲間の墓穴を掘る
第四章 命のハガキ
残された家族の闘い/日本政府は独自の外交はできなかった/ハガキは暗闇にともる灯りだった/届いたハガキ/検閲/文には親の歓喜がにじむ
第五章 見えない出口
父と息子/大黒柱不在の家庭/末娘の「お約束」依頼/励まし合い/復興から取り残された日本人同胞たち/日ソ交渉の方針/抑留者帰還が領土問題解決に優先する/ソ連は名簿を交渉カードにした/重光外相は色をなして言い返した/「この声があなたに届かないのかと残念です」/
交渉中断/「どこの国の議員なんですか?」と聞きたくなる発言/事実を伝えない報道は続く/抑留者は「取引の材料」にされた/ハバロフスク事件/留守家族は雪が降る中、座り込みをした/「今年も桜に間に合わなかった」/希望を記す/帰還の実現は、その代償も膨大だった/
日本政府は帰還者や遺族への補償を拒否した
第六章 帰国、再会まで
人質外交への思い/一一年ぶりの再会/「友情」
第七章 ソ連研究の専門家として
抑留者を待っていた差別/元関東軍参謀でソ連のスパイとなった男/抑留時代の悪夢/「ぐちっぽい事は聞いたことがありません」/佐藤健雄の対ソ批判は激烈なものだった/「笑顔でここに来ることができて良かった」/祖父母たちの残像
終章
日本現代史の超一級資料/〝イヌ〟にならなかった二人/闇を照らす、確かな光源
あとがき
主要参考文献
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