図書キュウジュウロクサイ モト カイグンヘイ ノ ユイゴン000063620

96歳元海軍兵の「遺言」

サブタイトル1~10
朝日選書;968
編著者名
瀧本 邦慶 著/下地 毅 聞き手
出版者
朝日新聞出版
出版年月
2018年(平成30年)2月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
270p,挿図,肖像
ISBN
9784022630674
NDC(分類)
916
請求記号
916/Ta73
保管場所
閉架一般
内容注記
著者の肖像あり 参考文献:p267-270
和書
目次

まえがき
 
第1章 1939年、下っぱ海軍兵
「よっしゃ」のひとことで兵隊に/海軍は競争社会/地獄のカッター訓練/上官のために手あらい場にダッシュ/軍人勅諭の歌/軍艦「八重山」へ/あたらずの高角砲の係に/戦闘訓練よりつらい内務/海軍伝統のリンチ道具バッター/たちの悪い古参兵/
ぞうきんのしぼり汁を飲んで/すがたを消した同年兵/なぜ上官の命令が絶対か/もの言えぬ空気/八重山からの「脱出」/職業軍人への第一歩―横須賀海軍航空隊へ
 
第2章 1941年、真珠湾
海軍の花形「飛龍」に着任/いのちがけの離発着/つかのまの初恋/真珠湾攻撃の予兆だったパイロットの話/あ、そうか、やっぱり戦争するのか/そして出撃/整備兵のしごと/目の前の作業にいそがしくて、高揚感も感激もない/「勝ちいくさ」に芽ばえた不安
 
第3章 1942年、ミッドウェー
緊張も苦労もない南方での生活/石油なしに戦争をはじめた日本/命令どおりの作業をいのちがけでやるだけ/まちかまえていた米航空母艦/とり消されない命令/飛龍も被弾/地獄絵図―火の海と誘爆/唯一の生存空間/不気味な静けさ/黒こげのなきがらと退艦命令/
役たたずの士官と指揮をとった古参兵/飛龍に魚雷を発射/飛龍にのこった2人/くさった焼き肉のにおい/罪人のような監禁と、大本営のうそ
 
第4章 国にだまされた
いまもむかしも、えらいひとは失敗の責任を末端におしつける/はれて下士官―水兵服からボタンつき軍服に/どこかわからない部隊へ配属/死のトラック島へ/2日間の大空襲/空爆前日に士官はどんちゃんさわぎ/爆撃定期便と穴蔵生活/はだかの部隊といのちのイモ/
幻の切りこみ隊長就任/手術/青虫/爆発まで5秒 いのちがけの魚とり/餓死とのたたかい/下っぱは草、士官は銀飯/国はかならず下っぱを見殺しにする/20センチの穴でとむらい/わたしは国にだまされた/トラック島に徴用された受刑者たち
 
第5章 わたしの子ども時代
下士官だったおやじ/おカイコはん/商売じょうずな両親/おやじのびんた/おくふろ、きょうだい/優秀だった弟/山あそび、川あそび、親孝行/キャラメル、ミカン水、ラムネ、とにかくうまかった桑の実/みんな貧しかった/楽しかった秋の祭り/むごい話/
小学校で軍国少年に/国の意のままにうごくように/教育勅語の恐ろしさ/きびしかった観音寺商業学校/三八式歩兵銃を手に/四国一の軍事教練/母親のなみだに「非国民」/おかしいことにおかしいと言えない/下に見られた朝鮮人/地獄を生きた女性たち/志願して海軍へ/
「気ぃつけて行っておいでや」
 
第6章 復員―そして戦後へ
8月15日/復員/故郷へかえる/ふくらむ疑問、わきあがる怒り/日本は戦後も変わらなかった/靖国神社考/天皇考/憲法9条考/4000万円を失う/ふんどし一丁で結婚
 
第7章 老兵の遺言
奇跡その1―機銃掃射を受けて/奇跡その2―トラック島の空襲の中で/奇跡その3―レイテ島への潜水艇/生かされとるものの責任/わかものへ/戦争とは「親より先に子が死ぬこと」/戦場に行くのはわかもの/戦争の目的は金もうけ/戦争で金をもうけるのはだれか/
戦争をすると決めるのは戦地に行かない年寄り/国は「美しいことば」でわかものをだます/安全なところにいるヤツ/他国から攻められたらどうする/沈黙は国をほろぼす/戦争にイエスかノーか、最後はあなたが決めて
 
終章 国は、青年のいのちを求める
いつだって大人の保身がわかものを殺す/われわれは、最強の武器をもっている
 
あとがき
参考文献