私記「くちなしの花」

第一章　徳光さんの最期
大震災の第一報
暗い地下道の一夜
愛着のある土地
こらえきれない悲しみの中で
最後の逢瀬とは知らずに
思いがけない顚末
暗雲は晴れて
　
第二章　両親の思い出
思い描けなかった父の姿
父の出征
待つ身の辛さ
束の間の平安
祖父・小嶺栄三郎のこと
小嶺磯吉大叔父のこと
　
第三章　東京での新生活
モデルに望まれて
お蝶大叔母さま
お転婆は変わらず
　
第四章　我が家の徳光さん
感じはじめた親しみ
初めての経験
大きくなっていく存在
ひたすら泣きつづけて
　
第五章　戦後の私
悲しみを乗り越えて
姉の無念
舞いこんだ就職の話
思いがけない母の言葉
心の中で告げた別れ
　
第六章　禎二との結婚
新たなる人生
水害騒ぎ
サラリーマン家庭
家事と子育てと
　
第七章　インドネシアでの生活
ジャラン・ロンボックにて
異国での日常
瀕死の重傷者
足腰を強くするために
勘違いからはじまった演劇体験
紺碧の海、美しい島
　
第八章　夫との短い老後
失敗は成功のもと
胸の奥底に秘めた思い
義母の死
病床からの気づかい
あなたの言葉に励まされて
　
第九章　ふたたび矢本へ
鎮魂の旅へ
素晴らしい旅の記録
『星の彼方へ』
　
第十章　遊び人のおばあちゃん
大いそがしの日々
大切な人との別れ
遠い国になったアメリカ
　
あとがき