図書センソウ ト トラウマ000063094

戦争とトラウマ

サブタイトル1~10
不可視化された日本兵の戦争神経症
編著者名
中村 江里 著
出版者
吉川弘文館
出版年月
2018年(平成30年)1月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
8, 316, 4p, 挿図, 地図
ISBN
9784642038690
NDC(分類)
394
請求記号
394/N37
保管場所
閉架一般
内容注記
博士論文「往還する〈戦時〉と〈現在〉 : 日本帝国陸軍における『戦争神経症』」 (一橋大学, 2015年) を改稿し、まとめたもの 文献:各章末 索引あり
和書
目次

戦争とトラウマの記憶の忘却
問題の所在
先行研究と本書の位置づけ
本書の課題と視角
本書の構成
 
第Ⅰ部 総力戦と精神疾患をめぐる問題系
兵員の組織的管理と軍事心理学
軍隊と心理学
戦場心理・戦争心理研究
小括
戦争の拡大と軍事精神医学
日中戦争以降の治療方針と治療体系
「戦時神経症」の定義
「皇軍」における戦争神経症の存在の隠蔽
小括
戦争の長期化と傷痍軍人援護
医療保護
職業保護―「再起奉公」の対象外となった精神障がい者―
国民教化―保護と排除のせめぎあい―
小括
 
第Ⅱ部 戦争とトラウマを取り巻く文化・社会的構造
戦場から内地へ―患者の移動と病の意味―
統計から見たトラウマの地政学
戦場に取り残された精神疾患兵士たち
「ヒステリー発生の温床」としての病院
小括
一般陸軍病院における精神疾患の治療―新発田陸軍病院を事例に―
衛戍病院・陸軍病院における精神疾患の治療
陸軍病院と銃後社会
新発田陸軍病院病床日誌に記録された精神神経疾患
小括
〔補論〕戦争と男の「ヒステリー」―アジア・太平洋戦争と日本軍兵士の「男らしさ」―
軍隊と「男らしさ」
「女の病」としてのヒステリーと例外としての「男性ヒステリー」
戦時下のヒステリー言説
小括
誰が補償を受けるべきなのか?―戦争と精神疾患の「公務起因」をめぐる政治―
陸軍における恩給制度
国府台陸軍病院における恩給策定
戦後の精神疾患と傷病恩給をめぐる言説と実態
小括
アジア・太平洋戦争と元兵士のトラウマ―地域に残された戦争の傷跡―
旧国府台陸軍病院入院患者の戦後
神奈川県の精神病院に入院した元兵士たち
臨床の場に現れた戦争の傷跡
小括
なぜ戦争神経症は戦後長らく忘却されてきたのか?
 
あとがき
索引