「野球」の誕生
- サブタイトル
- 草思社文庫 球場・球跡でたどる日本野球の歴史
- 編著者名
- 小関 順二 著
- 出版者
- 草思社
- 出版年月
- 2017年(平成29年)8月
- 大きさ(縦×横)cm
- 16×
- ページ
- 267p
- ISBN
- NDC(分類)
- 783
- 請求記号
- 783/Ko83
- 保管場所
- 地下書庫和図書
- 内容注記
- 「野球を歩く」(2013年刊)の改題 本書に関連する年表:p245-251 参考文献:p252-257
- 昭和館デジタルアーカイブ
1 野球黎明期の晴れ舞台は上野の森のグラウンド 子規が打って走った明治のベースボール
子規が作った野球用語
日本にベースボールが普及した伝播力の速さ
春風や まりを投げたき 草の原
【上野の山に響く球音】
【野球に取り憑かれた難病の文人たち】
2 芝生が敷きつめられた新橋アスレチック倶楽部の本拠地グラウンド 道楽大尽・平岡凞がめざした粋なベースボール
平岡凞のボストン時代と当時のメジャーリーグ
平岡凞が作った日本最初の球場は総天然芝だった!?
旧東海道・品川宿のそばにあった本拠地グラウンド
3 インブリー事件の舞台、一高グラウンド 横浜居留置のアメリカ人チームを粉砕した精神野球
新橋アスレチック倶楽部から一高時代へ
黄金時代を築くきっかけになったインブリー事件
国際試合初のシャットアウト勝ち
一高の黄金時代は遠い歴史の彼方
早大野球部の源流は一高にあり
【文豪、夏目漱石が描いた野球シーン】
4 慶応義塾野球部のふるさと稲荷山グラウンド 新橋アスレチック倶楽部の流れを引いたエンジョイ・ベースボール
早大の挑戦状から始まった早慶戦
記念すべき早慶第1戦は慶大が11対9で勝利
エンジョイ・ベースボールのルーツ
アンフェアな一高審判のジャッジ
早慶時代がやってきた!
応援の過熱で19年間行われなかった早慶戦
リンゴ事件で大混乱
ラーゲリの中の早慶戦
三田から麻布の坂道を歩く
5 最後の早慶戦の舞台になった戸塚球場 安部磯雄と飛田穂洲が見守った早稲田精神野球の聖地
戦争をやる者はほかにおる
早大野球部のアメリカ遠征がもたらした成果
飛田穂洲のシカゴ大学への復讐戦
最後の早慶戦
【正岡子規の『水戸紀行』と茨城の野球】
6 明治時代のバンカラが作った羽田グラウンド 野球害毒論から読み解く明治期の野球
安部磯雄『野球と学生』
春浪、荷風を襲撃す
天狗倶楽部が作った羽田グラウンド
穴守稲荷の門前町一帯が羽田空港に生まれ変わる
明治のバンカラが作った球場は空港の中に
7 わが国のプロ野球チームは芝浦にあった 早稲田OBが追い求めた理想の野球チーム
学生野球だけ盛んになれば野球は衰退する
三業地(花街)として栄えた芝浦
絶縁中の早慶OB戦が芝浦球場で行われていた
無名選手ばかりの協会チームが強豪、早大と延長戦の大熱戦
90年前の野球風景を拒絶するような殺風景
8 高校野球とタイガースの聖地、甲子園球場に刻まれた歴史 鬱蒼と雑木が生い繁る三角州に出現した巨大スタジアム
畦道をバット担いで歩いた第一神港商業の選手たち
阪急沿線から阪神沿線へと移った選手権の会場
バックネット裏から内野まで覆う鉄傘がなくなった
中京商の3連覇が好選手輩出の流れを作った
甲子園のヒーローが即、プロ野球のヒーローではなかった時代
【天才宮武と山下がプロで大成しなかった理由】
甲子園を舞台にした戦後の熱戦譜
豊中~鳴尾~甲子園を歩く
9 スパイも暗躍した大宮公園球場 スタンヒルが投げて、ベーブ・ルース、長嶋茂雄がホームランを打った
割烹旅館跡地そばに作られた野球場
スタルヒンがプロデビューを飾るまでの紆余曲折
大リーガーがスパイだった
日本人には強打が必要! と提言するベーブ・ルース
長嶋茂雄が高校時代、唯一のホームランを放った球場
昭和の風景と匂いが味わえるナイターの西武戦
10 満潮になるとカニが這いずり回った洲崎球場 野球嫌いの荷風が通った遊郭のそばでプレーボール
試合を観戦した宮様がおんぶをされて退場
大東京軍が展開した観客動員作戦
野球嫌いの荷風が愛した洲崎遊郭
洲崎ゆえにさまざまな伝説を生んだ球場
短命球場の歴史を刻む記念碑
11 二階に高射砲が据えられた後楽園球場 戦争の影を今もとどめる野球のメッカ
猛打賞の生みの親、清岡卓行の戦争と野球
『プリズンの満月』に描かれた戦犯の野球観戦
東京の球場不足解消のために建てられた後楽園球場
野球界の恩人、河野安通志が果たし得なかった夢
戦没者を慰霊する2つの石碑
石丸進一を慰霊する鎮魂碑
12 国鉄の本拠地として誕生した武蔵野グリーンパーク 短命に終わったほこりパーク
グリーンパークじゃない、ほこりパークだ
1年で幕を閉じた東日本一の大球場
遊歩道になっている競技場線跡を歩く
13 隅田公園今戸グラウンドから始まったサクセスストーリー 世界の王貞治を育んだ下町人情
佐藤孝夫と金田正一のこと
長瀬健康ボールから王貞治のふるさとへ
荒川博と運命的な出会いをした隅田公園今戸グラウンド
お節介な下町人情が世界の王を生み出した
王少年と荒川博が初めて邂逅した隅田公園今戸グラウンドを歩く
本書に関連する年表 1872~1957年
参考文献
あとがき
文庫版あとがき
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