図書スター ジョユウ ノ ブンカ シャカイガク000062729

スター女優の文化社会学

サブタイトル1~10
戦後日本が欲望した聖女と魔女
編著者名
北村 匡平 著者
出版者
作品社
出版年月
2017年(平成29年)9月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
431p
ISBN
NDC(分類)
778.21
請求記号
778/Ki68
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
和書
目次

序章 映画スターと日本の〈戦後〉
 1 映像体験の彼方
 2 不純な「スター女優」
 3 映画スターの誕生

第一章 スター女優の時代―戦後日本の映画スターダム
 1 戦後の日本映画―占領政策/大衆娯楽
 2 戦後の映画観客と国民的映画
 3 女性の身体へのまなざし
 4 ファン雑誌というメディア
 5 スター女優の変遷

第二章 躍動する身体―原節子の反‐規範的な身振り
 1 国家の記号としての原節子
 2 『わが青春に悔なし』における受容
 3 黒澤明の映像表現
 4 若者観客と誇張された〈青春〉
 5 原節子の烈しさとエロス
 6 戦中映画における原節子の「モダニズム」
 7 潜在化するモダニズム的感性
 8 メディア・テクストとしての原節子

第三章 接触する身体―京マチ子の〈情動的身体〉
 1 肉体派女優としての京マチ子
 2 初期映画におけるプロモーション
 3 戦後のヴァンプ女優―「陽性」のエロティシズム
 4 循環する肉体―京マチ子の「脚」の表象
 5 暴力的な肉体の強度
 6 メディア・テクストとしての京マチ子
 7 京マチ子の両義的な身体イメージ
 8 敗戦のヒロイン―接触/切断

第四章 敗戦のスター女優―原節子の〈離接的身体〉
 1 映画スターを解剖する
 2 占領期におけるスクリーンの原節子―一九四六‐一九四九
 3 戦後の新しい女性イメージ―「理知性」と「意志」
 4 原節子のスターペルソナ―「孤立」するパフォーマンス
 5 「敗者の身体」―パンパンと「接吻映画」
 6 〈抵抗〉する潔癖な身体
 7 アメリカ映画とイングリッド・バーグマン
 8 敗戦のヒロイン―離接性・超越性

第五章 ポスト占領期における古典美―京マチ子の「静の演技」
 1 国際派女優の誕生―『羅生門』の衝撃
 2 『地獄門』の快挙―製作と受容
 3 「国際派グランプリ女優」のパフォーマンス
 4 日本の理想と西洋の欲望―『長崎の歌は忘れじ』と『八月十五夜の茶屋』
 5 京マチ子の言説変容―重圧感と俗調

第六章 ポスト占領期における〈屈服〉―原節子の〈超越的身体〉
 1 喪われた伝統美―『晩春』の原節子
 2 変遷する指導者―『白痴』と『白雪先生と子供たち』
 3 『麦秋』における〈集合的記憶〉
 4 「戦争未亡人映画」としての『東京物語』
 5 『めし』における教範的イデオロギー

終章 聖女と魔女―原節子と京マチ子
 1 「永遠の処女」と「肉感的な魔女」
 2 〈理想化の時代〉の終焉
 3 〈日常性の時代〉の原節子と京マチ子


あとがき