図書ヘンセツ ト アイコク000062631

変節と愛国

サブタイトル1~10
文春新書;1141 外交官・牛場信彦の生涯
編著者名
浅海 保 著
出版者
文芸春秋
出版年月
2017年(平成29年)9月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
287p
ISBN
9784166611416
NDC(分類)
289
請求記号
289/U93
保管場所
閉架一般
内容注記
主要参考文献:p286-287
和書
目次

はじめに
 
第一章 墨水墨堤
大切にした出生地「塩屋」/祖父・卓蔵の重み/一中から飛び級で一高へ/拉致されてボート部に入る/一日出社しただけで新聞社を退職/牛場四兄弟と長兄・友彦の影響
 
第二章 「彼は選んだ」
外務省入り/「ヒトラーのドイツ」/ベルリン・オリンピックと東京オリンピック招致/「英米本位の平和主義を排す」/岸信介との違い/大恐慌と幣原外交の弱体化/牛場に「選ばない」という選択肢はない/「建白書事件」と「革新官僚」浮沈
 
第三章 敗者として
ドイツの対米宣戦布告/ロンドン、リスボン、そして再びベルリンへ/意外だったドイツの姿/対ソ参戦で深まる亀裂/「枢軸派三羽ガラス」として動き続ける牛場/敗色濃厚の中、なぜ旗を振り続けたのか/「『国賊』罵倒事件」/後退する「枢軸派」と牛場の無念/「負けっぷりを
よくする」/帰国と空襲と孤立/近衛の最後の気遣い
 
第四章 Yパージから公職復帰へ
「依願免官」/戦犯・大島浩の弁護人に/「枢軸派」の矜持/ついに公職に復帰/再婚と通産省通商局長就任/統制経済から自由市場経済へ/通産省に遺された「牛場伝説」
 
第五章 外にも内にも強く
初めてのアジアへの取り組み/戦後経済外交の牽引役/「ガットの守り神」へ/「若気の至り」ではない―ならば何か/カナダでアイデンティティを知る/「外にも強いが、内にも強い」/「韜晦」とは無縁な/経済復興の先にあるもの
 
第六章 冷戦のただ中で
トンキン湾事件はアメリカの謀略ではないか/朴政権で進展した日韓交渉/一四年目の初めての合意/「動物虐待」と揶揄されたハードワーク/「できたら、私に次官をやらせていただきたい」/「二流国」は絶対に堪え難い/「一番やっかいだった」非核三原則/「吉田路線」を
踏み越えなかった理由
 
第七章 悲運の大使
日米を「対等」の関係に/空飛ぶ大使/「糸と縄」/「アサカイの悪夢」ニクソン・ショック/「戦後秩序の崩壊」/予測できなかった「ニクソン訪中」/戦略なき外交への危惧/角福戦争の余波/反田中/「牛場、あてにせず」/牛場独自のバランス感覚/軽やかな別れのステップ
 
第八章 余生ではない
はじめて訪れた家族の時間/サミット準備会合の日本代表/対外経済相への起用/東京ラウンドとストラウス/大平との関係/牛場の「野心」/癌との格闘/ドイツ語で歌を/PKOへの道筋をつける/「全てを論議すべし」/「兵どもの夢のあとだな」/「一九八五年を見たい」/
「ウシバ死す」世界に流れる/「壮烈な戦死」/リアリズムとプラグマティズム/「戦艦ウシバ論」/「信彦は〝いい奴〟だった/「冷戦の終結」を視野に
 
あとがき
主要参考文献