日本の軍歌
- サブタイトル
- 国民的音楽の歴史 幻冬舎新書 352
- 編著者名
- 辻田 真佐憲 著者
- 出版者
- 幻冬舎
- 出版年月
- 2014年(平成26年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 274p
- ISBN
- NDC(分類)
- 767.6
- 請求記号
- 767/Ts48
- 保管場所
- 地下書庫和図書
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
はじめに
第一章 軍歌の誕生 エリートたちの創作
軍歌は知の最先端だった
フランスとドイツを模範として
日本の軍歌が影響を受けた「ラ・マルセイエーズ」
ドイツ国民統合の歌「ラインの護り」の歴史
日本人として戦うために作られた「抜刀隊」
日本近代詩も軍歌と共に始まった
一八八五年が日本の軍歌元年
「国民の軍歌」の条件を満たす「来れや来れ」
日本最初の軍歌集『軍歌』
言文一致体と「敵は幾万」
破格の軍歌「元寇」
軍歌を作り続けた歌人
替え歌としての軍歌
エリートから民衆へ
第二章 軍歌の普及 国民的エンターテインメント
新聞懸賞から生まれた「死ねや死ね」
明治天皇も自ら軍歌を作った
ニュースの役割も果たす軍歌
人物を取り上げたキャラクター軍歌の始まり
戦前日本を代表する英雄のキャラクター軍歌
明治の軍歌ブームを映す『大東軍歌』
滝廉太郎作曲の「我が神州」
女性軍歌のスタンダード「婦人従軍歌」
マンネリ化・商品化する軍歌
日本を代表するマーチ「軍艦行進曲」の誕生
シベリア攻撃を妄想する「ウラルの彼方」
どんどん売り捌かれ始めた軍歌
広瀬中佐の武勇伝を歌う「広瀬中佐」
壮絶な戦死を描く一大叙事詩「軍神橘中佐」
乃木希典を取り上げた「水師営の会見」
夏目漱石、森鷗外の軍歌
「戦友」の流行と軍歌ブームの終焉
日露戦争の辛勝で第一次軍歌ブームは終わった
第三章 越境する軍歌、引きこもる軍靴
北朝鮮で歌われる日本軍歌
国内外でよく替え歌される「日本海軍」
今でも北朝鮮では日本の軍歌の替え歌が流れる
日本の軍歌が辛亥革命を促した
ネットもない時代にいかにアジアを駆け巡ったのか
宮沢賢治が教えた「ティペラリーの歌」
世界を飛び交う軍歌の替え歌
「歩兵の本領」は軍歌引きこもり時代の成功例
エリート軍人の卵たちが作った軍歌集『御叫』
記念碑的軍歌は流行らなかった
公金横領が生んだ『海軍軍歌』
死の淵で書かれた「艦船勤務」「日本海海戦」
学校で重要な役割を果たした軍歌としての唱歌
最も有名な軍歌としての唱歌「広瀬中佐」「日本海海戦」
平和な時代のノウハウが第二次軍歌ブームにつながる
第四章 軍歌の復活 「軍歌大国」への道
世界でも稀な「軍歌大国」へと変貌
「第二次軍歌ブーム」の特徴はレコードの台頭
軍歌よ、満洲事変に便乗せよ
キャラクター軍歌が再び登場
アジア主義を民間騎乗がエンターテインメントに変換
五・一五事件とレコード検閲
六〇万枚の大ヒット軍歌、「露営の歌」
「第二の国歌」をめざしたミリオンセラー、「愛国行進曲」
当時は地味だった「海ゆかば」
「朝日新聞」の会心作、「父よあなたは強かった」
懸賞に当選したい気持ちが戦争に利用される
小説の軍歌化、「麦と兵隊」
講談社の大衆雑誌で制作した軍歌、「出征兵士を送る歌」
幼い女の子たちが歌う「少女軍歌」
陸軍がクレーム電話まで入れた「愛馬新軍歌」
スカルノ大統領も愛した「愛国の花」
当事者たちの利害が一致した「軍歌大国」
第五章 軍歌の全盛「音楽は軍需品なり」
音楽は軍需品なり
戦時かの「ド・ド・ドリフの大爆笑」
陸軍の口出しから生まれた「暁に祈る」
替え歌が存在するのは人口に膾炙した証
「さうだその意気」は「スパイに注意」を促す官庁総出の歌
レコード会社の競争、「戦陣訓の歌」
突貫工事で作られた、「大東亜決戦の歌」
ニュース軍歌の傑作、「英国東洋艦隊潰滅」
「軍歌大国」の黄金時代
押し付けられる軍歌
ジャズは阿片的毒物
盟主日本を心から尊敬させる計画
キリスト教の軍歌、『興亜讃美歌』
大戦後半の軍歌ヒットチャート
「決戦歌曲」という断末魔の叫び
口伝えで広まった軍歌、「同期の桜」
日本洋楽史のバッドエンド、「米英撃滅の歌」
国民的エンターテインメントの末路
第六章 戦後の軍歌、未来の軍歌
現役の軍歌を求めて北朝鮮へ
北朝鮮の子供の口ずさむ「突破せよ最先端を」
ガイドに笑われた「死を米帝侵略者どもに」
ナンバー2張成沢粛清と音楽政治の関係
抗日ゲームと軍歌
今、なぜ軍歌を取り上げるのか
戦後日本に軍歌は存在するのか
新宗教と軍歌
自衛隊と軍歌
オウムの擬似的な軍歌
平成からはじまった「帝国陸海軍軍楽隊大演奏会・軍装会」
日本史上最大の政治的エンタメであった軍歌から何を学ぶか
「世界」と「未来」から日本の軍歌を考える―あとがきに代えて
参考文献
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