日本人の「戦争観」を問う
- サブタイトル
- 昭和史からの遺言
- 編著者名
- 保阪 正康 著
- 出版者
- 山川出版社
- 出版年月
- 2016年(平成28年)12月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 260p
- ISBN
- 9784630000000
- NDC(分類)
- 210.7
- 請求記号
- 210.7/H91
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
日本人の「戦争観」を問う
戦後七〇年と安保法制/自衛隊員が直面する戦場/日本人と「戦争観」/昭和史からの遺言として/統帥権の誕生/明治のシビリアン・コントロール/政治が軍部に与えた「魔法の杖」/東條はなぜ参謀総長を兼務したか/軍事をコントロールできないという欠陥/日本軍の異常な作戦
/ノモンハン事件とガダルカナルの共通点/戦争目的なき「駆け込み戦争」/特殊な国防戦略の綻び/アッツ守備隊はなぜ玉砕したか/参謀本部が見殺しにした戦場/消された幹部候補生学校の解説文/特攻基地訪問と自衛官の「死生観」/自衛隊幹部が悩む愛国心教育
/神話化されていく「特攻隊」/自決しなかった司令官たち/日本人が「戦争観」をもつために
日本人の「戦没者への補償と追悼」を問う
議論が始まった自衛隊「戦死者」への補償と追悼/「戦死」と「殉職」の違い/旧軍の恩給の仕組み/公務員に手厚い恩給の矛盾/補償問題をこじらせた「無責任な戦争」/糸口の見えない「戦没者」追悼施設のあり方/隠され続けた戦後の「戦死者」/靖国神社はどう生まれたか
/A級戦犯合祀が招いたこと/天皇が靖国神社を参拝しなくなった理由/千鳥ヶ淵戦没者墓苑とは何か/二〇〇〇年代の国立追悼施設をめぐる議論/靖国神社が合祀できない人々/国民が自覚すべき追悼する側の責任
日本人の「戦争責任論」を問う
イギリスのイラク戦争検証報告書/日本人の「太平洋戦争」への検証/東京裁判は何を裁いたか/訴追されなかった天皇/二八名のA級戦犯容疑者/東條英機の弁明/全員が「戦争犯罪」による死刑に/膨らむ東京裁判への疑念/日本人の視点による検証を
/三年八ヵ月もの戦争は必然だったのか/戦争被害への結果責任とは/大本営の無謀な作戦の妥当性にもメスを/ヒントを与える読売新聞の「検証・戦争責任」/天皇の戦争責任を考える/「日本の伝統文化にあり得ない決断」
日本人の「広島・長崎論」を問う
オバマ広島演説に思ったこと/謝罪を求めなかった理由を世界に/「それは、この地上でかつて経験したことのないものとなろう」/トルーマン演説に見る原爆投下の正当性とは/謝罪を拒否したエノラ・ゲイ搭乗員の真意/アメリカの「負い目」と神話化
/原爆投下直後の被爆者らの怒り/たった一度の抗議声明/国内でしか通用しない「被爆国」の論理/虚構としての「非核三原則」/被爆者たちのジレンマ/死者と死者を相殺しないという思想/無差別爆撃を「ジェノサイド」として問えるか
日本人の「昭和天皇論」を問う
今上天皇の「慰霊」へのこだわり/海外の昭和天皇論はなぜ極端なのか/『昭和天皇実録』の登場/開戦までの昭和天皇「三つの段階」/統帥部の開戦論を諫める/「一戦は避け難いかもしれざるも」/天皇が戦争への覚悟を決めた日/「豈朕カ志ナラムヤ」の理由
/伝えられるウソの戦果報告/天皇を襲う極度のプレッシャー/「和平を実現できざるや、領土は如何でもよい」/特攻に「よくやった」発言の真意とは/近衛が突きつけた上奏文のインパクト/「かくなつては国は守れぬ」/天皇が軍へ不信をもった理由/「富田メモ」に表れた天皇の心境
/「統治システムの欠陥」に苦しんだ天皇/今上天皇の「堪え難い重荷」に思い寄せる
あとがきにかえて 昭和の戦争に思想はあったか
自問すべき日本人の戦争観/「軍人勅諭」と「戦陣訓」/軍事思想なき国家・日本/特攻を命じた側の論理/日本の国柄に見合う戦争観を
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