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「衣食足りて礼節を知る」は誤りか

サブタイトル1~10
戦後のマナー・モラルから考える
編著者名
大倉 幸宏 著
出版者
新評論
出版年月
2016年(平成28年)7月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
244p
ISBN
9784794810427
NDC(分類)
154
請求記号
154/O57
保管場所
閉架一般
内容注記
文献あり
和書
目次

はじめに

第1章 日本人のマナー・モラルはいかなる水準だったか
 1 昭和二〇・三〇年代の日本を振り返る
  終戦直後の混乱期/けしからん罪/石を投げるイタズラ
 2 外国人が語る日本人の印象を知る
  日本人の礼儀/公共空間における日本人
 3 海外における日本人の評判を見る
  アメリカでの評判/アジアでの評判/遅刻の習慣
 4 低い企業モラルの事例を把握する
  粗悪品の輸出/意匠の登用/杭打ち不正

第2章 日本人のマナー・モラルはいつ変化したのか
 1 花見会場を定点観測する
  花見と日本人/桜の枝を折る人々/破廉恥な酔客たち
 2 酔客の荒れる様子を見る
  東京の花見会場/地方の花見会場/絶えない乱闘騒ぎ/酔客が荒れる背景
 3 日本人の暴力性を知る
  多発する暴力事件/凶悪事件の実例/酔っ払い防止法
 4 変化の時期を見いだす
  ゴミが散乱する公園/改善に向かう変化/転機の昭和四〇年代
 5 データから変化を探る
  公衆道徳に関する世論調査/酔っ払い防止法の違反件数/障害・暴行および殺人の統計

第3章 何がマナー・モラルに変化をもたらしたのか
 1 新生活運動の内容を探る
  向上を目指す動き/運動の萌芽/運動の本格化/旅の新生活運動
 2 東京五輪に向けた取り組みを見る
  目標の策定/美化運動の展開/観戦マナーの向上/運動の成果/向上の背景
 3 「原因論」と「機会論」で考える
  犯罪学からのアプローチ/テレビやラジオの影響
 4 「原因論」の限界を知る
  学校における道徳教育/ゴミの不法投棄/犬の糞放置問題/糞の放置が減った背景
 5 「機会論」から検討を進める
  「目」がもたらす効果/恥ずかしさを感じる場面/羞恥と日本人の心理

第4章 「世間」はいかに日本人の行動を規制してきたか
 1 「世間」の中身を理解する
  「世間」という概念/心理学から見た「世間」/「世間」の流動性
 2 「世間」の強い影響力を知る
  日本人の礼儀正しさ/農村の「世間」/同町する村人/明文化された規範/近代化と因習の相克
 3 「世間」の根源をひもとく
  群れの教育/同町を強いる慣習/横並び志向の心理/「世間」とマナー・モラル
 4 「世間」拡大の理由を探る
  生活圏の広がり/マスメディアの影響/経済成長と購買意欲の増長/礼儀正しさの拡大
 5 現代日本の「世間」を考察する
  「せまい世間」の流動化/若者の行動と「世間」
 6 「世間」の負の側面を見る
  「世間」によるバッシング/企業不正の背景/若者が起こす問題/高齢者が起こす問題

おわりに―あらためてマナー・モラルとは

参考文献一覧