紀元2600年のテレビドラマ
プロローグ 時代の謎を解くキーワード
第1章 高柳健次郎の果てしない挑戦
昭和15年4月20日午後2時50分
大正最後の日がテレビ元年
「機械式テレビ」vs.「電子式テレビ」
猿の子供と人間の子供
運命を変えた天覧テレビ
第2章 幻の東京五輪とテレビ実用化計画
NHKに集結した「チーム高柳」
官民あげてのテレビ増強体制
国家事業の重圧と壮絶な研究の日々
五輪返上そして高柳の執念
第3章 昭和14年にはじまるテレビ快進撃
初の無線放送と命懸けのアンテナ設置
相次ぐ実験放送とテレビの急成長
8ミリ映画と比べれば
第4章 紀元2600年が呼び込んだ若手ディレクター
科学立国・日本の誇りにかけて
花形番組からの配置換え
「なんでも屋のカワさん」
「テレビジョンは今や思想戦の最新鋭武器となった」
女子アナの紹介にあがる歓声
「輝く技術博覧会」での目玉企画
第5章 初のテレビドラマ『夕餉前』と伊馬鵜平
「テレリオ作家」誕生
伊馬鵜平という人物
ニュース性に挑んだ表現方法
随所にみられる時代風刺
予算上の制約と出演者探し
第6章 ドラマ出演事始め
新協劇団の3人
リハーサルで「髪の毛が燃えた!」
逓信大臣からのアンコール
川口劉二と小野賢一郎 表の顔と裏の顔
76年前のテレビ愛
第7章 暗転する時代と『謡と代用品』
「ぜいたくは敵だ」
新体制運動とNHKの「放送新体制」
「電信七十年電話五十年放送十五年」、そしてテレビ元年
使命を背負った時局ドラマ
中村メイコが語った秘話
電波展での実験放送
紀元2600年の終焉
第8章 「その日」までテレビは続いた
昭和16年12月8日午前10時55分
テレビ実用化の最接近地点
「重要国策の決定をみたり」
運命の日
幻と消えたテレビドラマ
それぞれの開戦後
エピローグ 昭和28年2月1日午後2時00分
あとがき
主な参考文献
『夕餉前』台本全文