図書ショウゲンロク カイグン ハンセイカイ 9000061145

「証言録」海軍反省会 9

サブタイトル1~10
編著者名
戸髙 一成 編
出版者
PHP研究所
出版年月
2016年(平成28年)9月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
554p
ISBN
9784569831480
NDC(分類)
397.21
請求記号
397.21/To17/9
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

解説
 
海軍反省会記録第六十九回 「真珠湾」という選択―その背後にある無数の思惑
【野元発表】
今日の発表について
生物としての本能から人生観にまで至る総合判断力
与えられたこと以外を考えない限界の狭さはどこから来たか
統帥の議論から抜け落ちる「皇室」と「現場」
上に行くほど眼界が狭くなる
国家の根幹を考えよ
【質疑応答】
国家観・統率・精神教育
広く様々な分野の声を
【質疑応答】
前回の三代発表を受けて
真珠湾作戦計画の検討経緯
空母の数と片道攻撃論
二撃問題―証言の矛盾
司令官たちの思惑、源田実の真意
航空索敵と攻撃目標選択
真珠湾と南方はどちらが主作戦だったのか
真珠湾で戦艦を狙う―戦力よりも戦意を削ごうとした山本長官の選択
随所で顔を出す意見の相違
「撃破」と「撃滅」―文言の背後に見える国際情勢判断
戦争指導者の精神を鑑定せよ
太平洋からインド洋までを見通す目
理に適っていなければ何事もなし得ない
騙し討ちの汚名を雪ぐ―これからの責任
ルーズベルトは知っていたのか―トーランド無線傍受説の信憑性
諸連絡・ディスカッション重視について
 
海軍反省会記録第七十一回 準備不足でも勝てる―ミッドウェーに至る道
セイロン、ハワイ攻略決定の経緯
発令日が示す朝令暮改ぶり
ミッドウェーの大敗は隠されていたのか
選択の背景に執着はなかったか
待つか、進むか―熟柿主義と渋柿主義
【三代発表】
ミッドウェー及びアリューシャンの陸海軍中央協定
【質疑応答】
作戦の周知と検討
【三代発表】
「何とか間に合うだろうか」―戦力過信と準備不足
作戦の打ち合わせと飛行訓練
絵に描いた散開線
いつ、どこに潜水艦を配置するか
上層部にあったのは無視か、間違った軍用法での期待か
期待が空回りした一因は司令の人事
「自由」の弊害―優秀な若手たちは潜水艦を避けた
散開線、人事、編制、誤爆について
【三代発表】
ミッドウェー方面における潜水部隊と航空部隊
北方部隊の作戦準備
米軍側の分析と防備
【質疑応答】
ミッドウェーにおける敵情判断の誤り
間に合わないという心配、それでも勝てるという自信
「今や連合艦隊は向かうところ敵なし」
 
海軍反省会記録第七十二回 昨日までの思想、今日の戦場
思想の更新の遅れ―航空と護衛
事務連絡
軍令部の勤務体制について―徹夜の気概はあったのか
「それじゃあ、山本にやらせてみよう」―勤務時間よりも真剣さの問題ではないか
現場の声が軍令部に伝わらなかった一因は平時定員の塁守にある
舞台上のみに目を奪われたまま、平常営業でアメリカと戦う
日中戦争の延長、真珠湾の延長
証言―山本五十六はミッドウェーに乗り気ではなかったのか
【三代発表】
ミッドウェー前哨
北方への進軍
 
海軍反省会記録第七十三回 太平洋に日が沈む―ミッドウェー海戦の経緯
捕虜に関する資料と研究
戦争裁判の実相と記録
【三代発表】
各部隊の進撃
ミッドウェー直前の状況判断と攻撃計画
攻撃、そして敵機来襲
索敵―〇一三〇から〇五三〇
運命の「兵装転換」
索敵―〇五二〇から〇八三〇
飛龍の反撃
日没―最後の一手は敵に打たれた
【質疑応答】
兵装転換の予令と「赤城」のエンジン停止
兵装転換の予令は命令違反ではないか
敵潜に発見されていた事実の軽視、対空砲火の慢心
専任の情報参謀を置かなかった海軍主脳の見識
情報戦の反省はいまだ活かされていない
米・英・ソの情報組織
どんな暗号も活かすのは人間次第
暗号に対する理解なくしては運用はできない
ソ連の現状の報告
 
海軍反省会記録第七十四回 針路変更―生の情報を活かす柔軟性
【久原発表】
国家情報改善に関する提言
各省庁に散在する未連携の情報機能
機密保護法の必要性
【質疑応答】
あるべき日本の中央情報機関とは
【三代発表】
ミッドウェー終盤、戦場離脱の混乱と最上・三隈の衝突事故
一矢むくいた伊一六八
全部隊の帰投
【質疑応答】
「ついでに」扱いのアリューシャン攻略決定
陸海それぞれの思惑―協力と対立の根
「水上部隊決戦」は本気だったのか
三〇〇マイルは遠すぎた―名将にして凡将・山本五十六
プランゲとニミッツから見た敵将ヤマモト
柔軟な思考―兵装転換、やむを得ざる不時着水
歴史に学び、今度こそ情報重視の体制を
日本以上の生真面目さから、アメリカはすぐに転換した
宇垣纏「戦藻録」の記述を精読する
新鮮な情報を、小まめに伝えることの重要性
「大局観」の罠―生の情報と「歴史」を繋げる専門性
現場の報告を追い返すようなエリート意識
ミッドウェーの敗北を伏せるかのように語る合理的理由
大事な情報まで隠せば国を誤らせる
 
海軍反省会記録第七十五回 信賞必罰なき組織―陸軍批判と海軍への自省
【末国発表】
見えなかった英海軍の「国内における地位」
フランス式からドイツ式へ勝手に変えた陸軍
海陸/陸海の呼称順位と明治憲法の「穴」
現役武官制に対する姿勢、緩める試み
下剋上が当たり前となってゆく陸軍
越権行為を咎めず、むしろ優遇する慣習
人材・資源・権限の奪い合い
陸軍の「不適切な作戦指導」への処遇
海軍における「不名誉な問題」への処断
【質疑応答】
サイレント・ネイビーの長所と短所
陸軍親独派の伸長、海軍五・一五処罰の甘さ
海軍と海軍大臣の義務はどこまでか
陸軍を恐れたのは近衛総理だけではない
想定敵国―海軍は東を、陸軍は西を見ていた
今回のまとめと寺崎補足
保科・新見の追憶と歴史観
 
海軍反省会記録第七十七回 大砲から翼へ―主役は静かに交代した
【鈴木発表】
航空と共同する大鑑巨砲
己を知った戦い
【黛発表】
通説への異論―むしろ決戦主義を押し通すべきだった
自軍の砲力点の過少評価が兵棋演習を誤らせた
大鑑巨砲主義の確立とシーレーン防衛
根拠の数字―同等の決戦距離、三倍の命中率
決戦勝利への詰将棋
【三代発表】
航空主兵論の台頭―夜間発着艦の導入と九六式陸攻の登場
〝零式〟誕生と空母建造
【質疑応答】
果たされなかった戦艦活用、「命中率三倍」への疑問
遠距離では九一式徹甲弾も無駄になる
〝宝〟の使い方はどこにも書かれていなかった
過去の兵器運用から現代に何が活かせるのか
記録のための記録で実戦能力は測れない
両派ともに自説への固執―反省会が宴会になっていないか
対空射撃に捧げた五年間からも見えた趨勢―砲術の時代の幕引き
昭和十五年から十七年、戦場の主役が交代した
いつ、何に注力するか―歴史の転換点を見通す目
 
海軍反省会記録第九十二回 両陣営の義と打算―東京裁判が露わにしたもの
【豊田発表】
戦争裁判の概要
アメリカ人弁護人の「デューティーファースト」
ニュルンベルク裁判との相違
清瀬一郎の動議―裁判の正当性
陸軍の謀略、真珠湾、そして天皇問題
現代日本を作り出した「判決」の正体
【質疑応答】
広田弘毅の死刑の理由
「国策の基準」が共同謀議の証拠に化けるまで
反省会の今後の運営について―陸軍関係者たちの反省
来月以降の予定
「立場を離れた声」を陸軍から聞けるのか
【豊田発表】
判決に反映されなかった少数意見
宣戦の詔書に「国際法の遵守」が含まれなかった影響
連合国戦争犯罪調査委員会
BC級戦犯の弁護方針
大船収容所と潜水艦戦法の問題
【質疑応答】
「新秩序」という理想が及ぼした影響
商船乗員殺害の命令はどこから出たのか
隠しおおせた真実―戦場心理が生み出す行為
諸連絡
 
〈海軍反省会発言者〉