30代記者たちが出会った戦争
- サブタイトル
- 岩波ジュニア新書 836
- 編著者名
- 共同通信社 編
- 出版者
- 岩波書店
- 出版年月
- 2016年(平成28年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 225p
- ISBN
- 9784005008360
- NDC(分類)
- 210.75
- 請求記号
- 210.75/Ky2
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
はじめに
序章 戦争の発端と経過―中国との戦いが拡大、広範囲に兵送る
満州支配めぐり孤立/中国支援の米国と関係悪化/開戦半年後に転換点/沖縄戦、原爆投下経て敗戦
無謀な戦争
1章 飢餓―腹減らし、逃げ回った ガダルカナル(前田新一郎)
ミミズも食べた/ほとんど知識なかった/甘い見通し「すぐ勝てる」/遅れた撤退判断/ぺしゃんこの遺体/「置いていってください」/仲間が次々倒れ/バカな戦争/目の前の光景と落差/よみがえった食の記憶/遠くにも、近くにも/コラム 補給軽視、日本軍の特徴
/【一口メモ】太平洋での戦い
2章 白骨街道―死体に慣れ、人の心なくなった インパール(川村敦)
戦争ゲームで知った/反対意見押し切って/異例、幹部三人交代させる/圧倒的な装備の格差/水を飲むしかなかった/食料なく略奪も/折り重なる遺体/遺骨、ヘルメット、軍票・・・/命の軽さを痛感/コラム 「精神力があれば勝てる」/【一口メモ】インパール作戦
激戦地で
3章 玉砕―覚悟の突撃、死にに行くんだ サイパン島(宮城良平)
祖母が見せた怒り/四倍近い兵力/バンザイ突撃/どうにでもなれ/おっかさん万歳/島全体が墓/三等国民/今も戦場の悪夢/次の世代へ/亡き人忘れず生き抜いた/コラム 美しい言葉で責任隠す/【一口メモ】サイパン島
4章 海戦―敵機で空が真っ黒に フィリピン・レイテ沖(草加裕亮)
腕に残る破片/作戦そのものが特攻/亡き戦友に「来たよー」/「不沈」なんて、嘘/漂流、沈んでいく人も/突然の鳴咽/海に酒を注ぐ/海上の恐怖を想像/「おら行くけど、ごめんね」/戦場の理不尽/コラム 史上最大、全滅覚悟の戦い/【一口メモ】戦艦武蔵と大和
加害を見つめる
5章 ゲリラ討伐―むごい命令、「子どもも殺せ」 フィリピン・ルソン島(水島彩子)
戦争の知識、ほとんどなかった私/巻き込まれた悲しい国/家族にも明かさずにいた経験/血の雨/「問題になるな」/驚いた「許し、忘れましょう」/許されても忘れてはいけない/コラム BC級戦犯、九〇〇人以上死刑に/【一口メモ】フィリピン戦
6章 爆撃―地上の恐怖、想像もせず 中国・重慶(松竹維)
爆撃シーンに高揚感/質問に重い空気/三年近く、計一二〇日/標的は市街地/無我夢中の初陣/生き地獄を自ら体験/記憶は永遠に/中国でも風化/命重し/「魔術」にかからないために/コラム ブーメランのように日本に/【一口メモ】無差別爆撃の規制
7章 掃討作戦―人は簡単に鬼に変わる 中国・華北(上嶋茂太)
アジアを旅行中、非難された/妻の祖父が残した写真/農村を攻撃/涙の命ごい/全身が震えた/すさむ心/張り巡らされた地下道/思い出したくない/乱暴された姉は・・・/ここに来る資格ない/友だちになれる/コラム 自分たちの行為語り継ぐ/【一口メモ】日中戦争と八路軍
8章 「慰安婦」―人でなく物のように アジア、南太平洋各地(上嶋茂太)
「ねじれ」をとくために/強姦事件防止のために/「包帯巻く仕事」/見下していた/兵士守るための検査/いたたまれない思い/自分を恥じていた/耐えるしかない/心を平和にして死にたい/コラム 強制性めぐり論争/【一口メモ】日本政府の対応
捕らわれて
9章 抑留―死の恐怖、次は自分か シベリア(藤堂龍太郎)
こんなに簡単に人が死んでいくのか/つるはしで掘ってみた/雪原の中の孤独/人間性なくなった/裸の遺体積み上げた/スターリンの極秘指令/頼れるのは気力だけ/帰国後も続いた苦労/「歴史知らないと失礼」/無念さに近づいたか/コラム 日本軍も課した強制労働
/【一口メモ】密約持ち掛け説
終章 戦場体験と現在―「回路」をつなげる努力を(一橋大学教授・吉田裕)
自分だったら・・・/加害証言、七〇年代以降に/「侵略」認識にかげりも/回顧は被害が中心/悲惨な状況、十分知られていない/反戦意識を醸成/被害と加害をクロスさせる/戦場への想像力を/継承の意義、さらに増す(インタビュー:福島聡)
デスクノート―醜い自画像と、重い問い(福島聡)
おわりに
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