兵隊になった沢村栄治

はじめに
　
序章　外交野球
全米チームを圧倒した一七歳／スクール・ボーイ・サワムラ
　
第1章　職業野球はじまる
正力の構想／予期しないチーム／商売人への批判／野球のヤの字も知らない／二・二六事件の容疑／選手たちの不安／政治手腕／クビ第一号／疑惑の試合／策士／米国帰り／ボンナちゃん／三連投で優勝へ導く
　
第2章　軍服を着た選手
敵から味方へ／イモづる式選手獲得術／歯磨のスポンサー契約／国防費献納試合／徴兵検査に甲種合格／入営の日／手榴弾伍長になった監督の戦死／軍隊日記／蝕まれた心／上等兵の帰還／痛々しい復帰
　
第3章　迷走する連盟
不協和音／大陸進出の是非／満州での公式戦開幕／飛ばないボール／空虚な新体制／日本語化／ナチス鉤十字を真似て／ふき出す不満／無地のユニフォーム／人事を一新／日系選手の選択／幻の満州遠征
　
第4章　軍を欺け
陸軍報道部／再召集／大本営発表／天敵大尉現る／自己検閲という名の介入／ひそかな偽装工作のはじまり／手榴弾投げ競技の余興／高射砲のある球場／スパイの噂／去る者来る者／皮肉な世界記録
　
第5章　連盟を存続せよ
ストライク、ボールも?／ヨシ一本!／慰問試合／卓上煙突の誘惑／大リーグ放送を傍受していた参謀本部／ワラ人形のルーズベルト／銃剣術の手ほどき／比島への選手派遣命令／中将へ直談判／代打登場
　
第6章　戦火の運命
兵役回避の秘策／大学生になった選手たち／産業戦士／球団解散／午前は工場、午後は野球／球団からの仕打ち／ビルマでの再会／球場農園／職業野球の告別式／帰ったら、もう一度野球がしたい／鎮魂の碑
　
あとがき
引用・参考文献