あるがままに

Ⅰ　夢のごとし（笠智衆）
いちばんの友
役名なし、台本なし、台詞なし
両親のこと
形から入って心に達せよ
優れた人が身近にいて
小津流"自然体"
演ずるということ
運命の悪戯
兄弟は僕の身代わりに
大陸からの"風"
疎開して離れた山里
懐かしい人
逝った妻へ
試験
心に残る女優さん
拾う"神"あり
趣味のない男の趣味
とまどっています
蓼科の夏

Ⅱ　ともに生きて
継続は力なり（吉村公三郎）
すごく凝るんです（三宅邦子）
不思議な方ですよね（杉村春子）
天性の自然体（大庭秀雄）
笠さんの「ハイ、ハイ」（山内明）
松竹の顔、大船の貌（川又昻）
褪せない、冷めない"味"（津島恵子）
くさみのない役者人生（三國連太郎）
目標にすべき俳優だ、と（津川雅彦）
『秋刀魚の味』の二十年後をぜひ（岩下志麻）
いつも背筋をピンと（倍賞千恵子）
瞬間が重い（吉永小百合）
笠さんのように年齢をとりたい（岡本喜八）
英国紳士風"変なおじさん"（中井貴一）
もはや、つきぬけた存在（井川比佐志）
分かっているんだ、映画を（熊井啓）

Ⅲ　好きだから
山だ海だ、日本の風景だ（淀川長治）
寡黙の美しさ（山田太一）
これが最後です（倉本聰）
困った顔の笠さん（川本三郎）
美しい日本人（山田洋次）
独り、歩きつづけている（山内静夫）
浮気もしたかったなあ（田山力哉）
人柄そのまんまの演技（佐藤忠男）

付　笠智衆略年譜
あとがき