図書センジカ ノ ピジン チュウゴクゴ000060016

戦時下のピジン中国語

サブタイトル1~10
「協和語」「兵隊支那語」など
編著者名
桜井 隆 著者
出版者
三元社
出版年月
2015年(平成27年)7月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
579p
ISBN
NDC(分類)
828
請求記号
828/Sa47
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
引用文献あり
和書 展示資料
目次

序章 ピジン研究における英語とアカデミズムの桎梏
1 浜松ピジン
2 英語情報の偏重
3 卑俗な文章の軽視
4 本書の立場
5 「満州」
6 戦争・事件等の名称
7 引用の方針

第1章 日中語ピジン-「協和語」「兵隊支那語」の源
1 はじめに
2 横浜ことば
3 日清戦争
4 義和団事件
5 日本人の「満州」移住-日露戦争以前
6 日露戦争
7 日露戦争後-関東州・満鉄沿線
8 民間人の日中後ピジン
9 ピジン中国語の誕生と確立

第2章 「満州国」のピジン中国語
1 都市部
2 農村部
3 日本人と接触のない者
4 日中間の使用言語
5 その他の使用相手

第3章 「満州」ピジン中国語と「協和語」
1 日本の文献に見る名称
2 「協和語」

補章1 「満語カナ」という名称
1 名称の変種
2 戦後の名称のゆれ
3 名称の確定-「満語カナ」

補章2 絵葉書資料
1 制作年の推定
2 満語カナ
3 絵の助け-発話場面の情報
4 資料の評価
5 資料の検討
6 研究資料としての可能性

第4章 「在満日本語」
1 標準語
2 方言の混交
3 中国語の混入
4 朝鮮語話者の影響
5 「在満日本語」-日本人の共通語
6 女性語
7 中国人向け日本語
8 中国人の日本語
9 文学への影響
10 「在満日本語」への評価
11 国語教育者の批判
12 ピジン言語への嫌悪感

補章3 中国語への影響
1 日本語の中国語への混入
2 中国人の共通語
3 中国語文学での使用
4 日本語要素の漢字表記

補章4 多言語社会「満州」のさまざまな言語接触
1 朝鮮語
2 モンゴル語
3 ロシア語
4 諸民族の離間政策

第5章 「兵隊支那語」
1 「満州」ピジン中国語の定着
2 兵隊の「支那語」
3 大陸の日本陸軍
4 山東出兵
5 日中戦争
6 「満州」を経験した兵士
7 中国語の学習
8 「兵隊支那語」
9 「兵隊支那語」の使用場面
10 中国人からの発話
11 「兵隊支那語」と「満州」ピジン中国語との関係
12 社会的評価
13 話者の数
14 海軍の「兵隊支那語」

第6章 「兵隊支那語」の広がり
1 兵隊俗語
2 軍隊内への定着
3 陸軍の集団語
4 国内社会への浸透
5 中国語ブーム

第7章 『分隊長の手記』(正・続)に見る「兵隊支那語」と兵隊俗語
1 会話場面
2 語彙集
3 特殊な振り仮名
4 アルヨ言葉

第8章 各地居留民のピジン-大陸ピジン中国語
1 日本人の居留地
2 上海-発展した租界
3 占領された諸都市
4 大陸各地のピジン中国語
5 ピジン中国語への社会的評価
6 大陸ピジン中国語の消滅

補章5 ピジン使用の背景-日本人・中国人の言語意識
1 正規の言語への移行
2 クレオール化

補章6 性的卑語
1 ピー
2 サイコ
3 ソーニーマー・マーラカピー
4 野鴨(ヤーチ)
5 性的卑語

補章7 筆談
1 筆談の失敗
2 成功した筆談
3 筆談の成否

第9章 ピジン中国語の残存語彙
1 日本語の中の残存ピジン中国語
2 中国語の中の残存ピジン中国語

第10章 虚妄のアルヨ言葉と直訳的アルヨ言葉
1 虚妄のアルヨ言葉
2 直訳的アルヨ言葉
3 アルヨ言葉の存在

補章8 候文一変体漢文
1 進上
2 さまざまな候文
3 候文とピジン
4 筆談
5 共通の特徴
6 候文の影響
7 変体漢文

第11章 戦時ピジン中国語の言語的特徴
1 ピジンと誤用
2 ピジンの多様性
3 3つのピジン
4 ピジン日本語かピジン中国語か
5 戦時ピジン中国語の特徴

終章 日本植民地ピジン研究の今後
1 未解明の問題
2 その他の地域ピジン
3 より広い範囲での意義

資料編
資料解説
資料1 中谷螢先生「正しき支那語の話し方と日支合辦語の解剖」
資料2 中谷鹿二『日支合辦語から正しき支那語へ』 

引用文献
あとがき