図書ショウネン コウゾク ノ ミタ センソウ000059820

少年皇族の見た戦争

サブタイトル1~10
宮家に生まれ一市民として生きた我が生涯
編著者名
久邇 邦昭 著
出版者
PHP研究所
出版年月
2015年(平成27年)7月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
343p
ISBN
9784569824284
NDC(分類)
289
請求記号
289/Ku25
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

はじめに
第一章 久邇宮家に生まれて―幼少時代
久邇宮の祖、(中川宮)朝彦親王のこと
幕末の動乱と、孝明天皇の突然の崩御
「島津家からお輿入れされたときには、本当に何もなかった」
額を舟底にすりつけて御免を請うた岩倉具視
朝彦親王の御歌
江戸の昔を思わせる趣ある地名
渋谷区宮代町一番地の家のこと
家の中の「表」と「奥」
家族皆でレコードを聴いた楽しい思い出
トイレは「お東場」―公家言葉について
御霊殿のお供物を失敬して
我が家の正月料理
栄養にも気をつかってくれた母
そういえば堤に狸の穴があった
昭和八年、学習院幼稚園に、昭和十年、学習院初等科に
二・二六事件の折、兵隊さんの雪を踏む音
自動車に心ときめいた
海軍士官だった父の思い出
我が家にいた犬たち
皇紀二六〇〇年のこと
私の手をしっかり握られた一年生の皇太子殿下
太平洋戦争開戦とスパイ騒ぎ
「朝鮮とは仲良く」と何度も言われた貞明皇后
青みどろのプールで五月から十月末まで泳いだ
父と二人で過ごした江戸崎の夏
昭和十八年、自宅半焼
夢に出てきた佐倉宗五郎と同級生
 
第二章 戦争と皇族―私の海軍生活
皇族の男子は軍人にならねばならなかった
戦争反対に努力された皇族たち
祖父・邦彦王が存命であったなら……
箱根の別荘の硫黄泉
宮中某重大事件のこと
私の父・朝融王への批判と真実
父に乗せてもらった連合艦隊旗艦・長門
学習院の寮は古くてつっかえ棒がしてあった
準備教育とノブレス・オブリージュ
水兵さんの漕ぐカッターで江田島へ
井上成美校長の訓話
優しかった祖父・海軍大将伏見宮博恭王
「殿下、元気を出されます」
ほのかな胸の騒ぎの第一号
江田島での弦楽四重奏
「指揮官先頭」の精神を涵養する彌山登山競技
私は特別ではない、何くそという思いが強かった
日本式の謙虚さは国際的にはマイナスのことが多い
戦艦大和の思い出と沖縄特攻
多くの将兵の命を救った伊藤整一中将
「士官にとって自由裁量が一番大事」井上校長の教育方針
海軍兵学校入校式の所感
一号生徒からのお説教と鉄拳制裁
防空壕を掘り、そして敵機来襲
ハンモックナンバーについて
八月六日の閃光と爆風、白紫色のキノコ雲、地響き
「どうして、こうなったんですか」父にぶつけた思い
なぜ皇族が戦争を止められなかったのか
「東條首相はもう亡き者にしなければいけない」
終戦早期成立に努力された人々
国民大半の戦争への熱狂の前には
日本人が反省すべきこと
立派だった日本人―醍醐忠重海軍中将のこと
欧米と日本の被害に対する反応の違い
効率よく精神ばかりを優先した誤謬
特攻攻撃で生き残った海軍士官の逸話
シドニー湾攻撃の後に行われた海軍葬
 
第三章 戦い終って―靖国神社と皇籍離脱
旧制高校から新制学習院大学へ
反感を持たれたショック
寄付ということ
開戦の責任は問われて然るべき
靖国神社はなぜA級戦犯を合祀してしまったのか
東京裁判で論じられなかった三つのポイント
大切なのは国民全体が心から御冥福を祈ること
「賊軍」も祀るべきではなかったか?
大勢の非戦闘員の死は防げなかったのか
昨日までは敬礼をしたような人が……
私の一部を作って下さった方々
皇籍離脱のこと
皇族制度についてどう考えるべきか
マッカーサーのピアノ
母との死別、そして学生時代の終り
 
第四章 私の会社員生活―海外駐在の思い出
海軍会社に進む
算盤を弾いて給料をもらう楽しさ
造船疑獄の飛ばっちり
若き日の仕事とゴルフ
音楽を学びたい
私の結婚
駐在員としてロンドンへ
考古学を勉強していた老未亡人
方言は大事な歴史の遺産
上から目線の文化事業
「Big Bang」と「Big Bun」
国際関係でも「一視同仁」を
英国での音楽修行
週末の過ごし方ではゴルフが一番安かった
英国料理はまずい?
長男の誕生と父の死
川崎汽船への移籍と音大通い
チリでのスペイン語失敗談
世界で一番標高の高いゴルフ場
チリの珍しい料理
カシノの鉄則
時間通りに行く人は「気がきかない」
音大を学び終えて
デンマーク勤務、点描
コペンハーゲン時代の私の音楽との関わり
モスコーでの日航機墜落事故
李方子さんを訪ねて
オーストラリアでの三年半
臨機応変と杓子定規
フェアネスを特に大事にする英国人
ロータリークラブで「楽しくやろうよ」
「オーケー、一ドル」
親日の南太平洋の島々から
山に緑を、幼な児には躾を
平和フェローを育てる
 
第五章 伊勢の神宮―大宮司として触れた神道の心
青天の霹靂に驚いたが
大祭で祝詞をあげて
袴と木沓
小一時間、正坐したあとに
遷宮御奉仕のこと
清々しく明るい雰囲気の中で
浄闇に重々しく響く警蹕の声
風にのって秘曲が微かに聞こえる
二つの不思議な出来事
世界の真正の宗教は心霊を信じる点で共通
この現在を正しく明るく生きて、至るべき常世へ
自然の中に神様がいらっしゃる
神道を単なるアニミズムと蔑むのは浅見
何事のおはしますをば知らねども
国家神道の恣意的な考えに怒りを覚える
共存共働すべき神道と仏教
諸宗教が一団となって自然保護につとめよう
ミレニアム世界平和サミットでのスピーチ
退任の感傷と祝福
嫌なものは皆でシェアーする気持ちを
もう一つ考えること
河水茫々