陸軍・秘密情報機関の男
- サブタイトル
- 編著者名
- 岩井 忠熊 著
- 出版者
- 新日本出版社
- 出版年月
- 2005年(平成17年)2月
- 大きさ(縦×横)cm
- 19×
- ページ
- 187p
- ISBN
- 9784406031677
- NDC(分類)
- 289
- 請求記号
- 289/Ka17
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 文献あり
- 昭和館デジタルアーカイブ
はしがき
1 残された十三冊の大学ノート
長髪・背広服姿で通勤/地方名望家の父・錬弥/上官との衝突―最初の挫折体験/弟・信雄の治安維持法違反事件/父・錬弥の苦悩/弟・信雄、検挙/革命運動の戦士の死
2 〝あつかいにくい〟若手将校
弟・敏雄の同盟休校事件/中尉に昇進し、満州派遣/「満州事変」とチチハル攻撃/満州全域を転戦し、大尉に昇進/弟たちの事件の影響/弟・敏雄の高校〝自治侵害〟問題/非合法運動に挺身していく弟・敏雄/息子たちの行動に慟哭する母・貞/弟・敏雄が反戦ビラ貼る/弟・敏雄
、「頼む」と言い残して死去
3 特殊任務への出発
一風変わった中隊長ぶり/「満州国軍」の「最低顧問」/〝軍の水商売〟/対ソ諜報を担当/「共産匪」に質的転化した「匪団」/軍服を脱いで皮ジャンパーに/結婚生活へ
4 一家を襲った左翼思想への弾圧
敏雄の影響を受けた弟・文雄/プロレタリア教育運動に熱を入れた弟・文雄/弟・文雄、プロ科から共青へ/特高に連行された弟・文雄/取り調べに応じた弟・文雄の苦悩/息子たちの無事を祈る母・貞/一家への大きな打撃
5 秘密情報機関「山」の創設
料亭で受けた〝新しい任務〟/秘匿名は「山」/電話盗聴に暗躍/ライカで電話帳撮影/深く潜行した「山」の存在/郵便物を開封・写真撮影/中野学校の創設に関与/〝日本通〟高宗武の来日工作/「銃剣に代わる科学による二・二六」
6 「満州国」での特殊任務
幕僚として、再び「満軍」の顧問に/岩畔豪雄との親密度/対ソ戦準備のための「満軍」兵力確保/「満州国」での兵役法施行/海賊船で戦略物資を密送/対ソ戦準備から対米英開戦へ/「水商売」を脱して「武人の本職」に/官僚機構化する「軍」の組織
7 インド工作に暗躍する光機関
シンガポール攻略戦へ/負傷・療養、東京での大手術/対インド工作の岩畔機関に着任/情報工作にあたる私服の軍人/インド独立に関与するF機関/チャンドラ・ボースと自由インド仮政府/チャンドラ・ボースと東条首相の会見/伝単(ビラ)を空中撒布/
ボースと河辺司令官の会談
8 ビルマ作戦と十五年戦争の破局
インパール作戦と光機関/牟田口司令官の「ひよどり越え」/ボース、大東亜会議に参加/ビルマ敗戦行とボース/南方軍総司令部参謀に転補/イギリス軍の諜報力の〝優秀さ〟/ニューデリーでの裁判/片倉参謀の証言/在留日本人の勝ち組と負け組/「軍歴二十三年」に幕
9 情報将校たちの戦後
岩畔豪雄の経歴の「空白」部分/口を閉ざすラオス行の目的/ヴェトナム戦争への感慨/虚構の「アジア解放戦争論」/CIAなど現代の「情報活動」/「山」とは何だったのか/〝リアリスト〟香川義雄/日米安保体制下の日本の情報活動/憲法九条改悪と情報工作の強化
参考文献
資料の利用については4階 図書室のご利用にあたってをご覧ください。
- 担当:
- 図書情報部 図書係
- 電話番号:
- 03-3222-2573
- FAX:
- 03-3222-2626