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近代日本と「満州国」

サブタイトル1~10
編著者名
植民地文化学会 編
出版者
不二出版
出版年月
2014年(平成26年)7月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
590p
ISBN
9784835076959
NDC(分類)
222
請求記号
222/Sh95
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

はじめに
近代日本史は日本から見るだけではわからない(西田勝)

プロローグ
第1回シンポジウム 開会の挨拶(中国)新しい情報と熱い友情(王承礼)
第1回シンポジウム 開会の挨拶(日本)中国女性の靴一足(西田勝)
第1回シンポジウム 結語 日本文化の貧しさ(西田勝)

第一部 『幽囚録』から「残留孤児」まで
近代日本の中国東北侵略計画
日本近代史にとっての「満州」(大江志乃夫)
『幽囚録』と満蒙開拓計画(井出孫六)
張作霖と日本(孫継武)
「満州」と天皇制(中村政則)
万宝山事件の経緯(李茂傑)
日本帝国主義の朝鮮移民政策(孫継武・劉含発)
日本資本の東北での拡張(鄭敏)

「満州国」の諸相
東北淪陥期の長春での植民地奴隷化教育(孫継英)
日偽統治時代の「矯正補導院」(李茂傑)
日本帝国主義による東北農業の略奪(孫玉玲)
「満映」――――日本帝国主義による文化侵略活動の史的証憑(胡昶)
歴史のこだま――――東北淪陥期の音楽(韓岡覚・呂金藻・馮伯陽)
東北淪陥期の新聞事業(張貴)
日本帝国主義の科学技術侵略(李茂傑)
多元的な文化要素が交流・融合する中でつくられた東北地方文化(逢増玉)
歪んだ言語風景――――「満州国」における言語の相互浸透(岡田英樹)

大虐殺と抗日戦争
日本侵略者による中国東北各民族大虐殺(霍燎原)
七三一部隊の犯罪は戦後日本でどのように認識されるようになったか(高橋武智)
中国東北における抗日戦争とその歴史的位置(王承礼)
土竜山農民の抗日蜂起(孫継英)
東北抗日連軍中の日本人戦士「福間一夫」(李亜泉)
僞満州国軍の潰滅(王文鋒)

「開拓団」と「残留孤児」
中国「残留孤児」はなぜ生まれたか(林郁)
「満州移民」と中国「残留婦人」(小川津根子)
長野県と「満州国」(上篠宏之)
松本市域からみた「満州移民」(小松芳郎)
「満州」移民熱低下をくい止めるべく書かれた小説(堀井正子)
遼寧省大窪県に侵入した日本人開拓団に関する調査(孫玉玲・趙東輝)
戦後における日本人残留孤児問題について(陳隄)

何から出発すべきか
植民地育ちの視点(澤地久枝)
「堅実な末路-もと兵士はかたる」「木」「春の来訪者-中国残留孤児を迎えて」〈詩〉(高良留美子)

第二部 日中の文学者たち
近・現代日本文学と中国東北
夏目漱石『満韓ところどころ』私見(呂元明)
与謝野晶子の『満蒙遊記』(香内信子)
広津和郎と「満州」(寺田清市)
小林多喜二・平野謙と「満州」の問題(杉野要吉)
「先遣隊」をめぐる徳富蘇峰と徳永直(中村青史)
抵抗と挫折の果てに――――葉山嘉樹と「満州」(浅田隆)
日本のプロレタリア文学が描いた「満州」(布野栄一)
現代日本文学とハルピン(浦田義和)
安部公房と「満州」(山田博光)

現代日本文学史の空白部分
日本人作家の植民地支配への抵抗――――正義と良知による創作(呂元明)
合作社運動と野川隆の文学表現(坂本正博)
「満州」時代の牛島春子(原武哲)
「植民者二世」の「日本語」文学――――竹内正一について(根岸一成)
横田文子の文学――――「満州」で描いた作品を中心に(東栄蔵)
近代文学研究者から偽満州国官吏への道――――木崎竜について(周海林)

中国人作家たちの抵抗
東北淪陥期における抗日思想文化闘争(呂元明)
東北郷土文学の主張とその特徴(梁山丁)
梁山丁とその抗日文学作品(馮為群)
「満州国」の創作環境と技巧(岡田英樹)
日本語化された「満州」の作家(田中益三)
『鉄の檻』から『北へ帰る』までの小松の創作傾向(李春燕)
李季瘋とその『雑感の感』(李春燕)
私の文学活動――――『春の足跡』を回想して(劉丹華)

研究の歩み
東北淪陥一四年史研究と中日友好(王承礼)
日本における「満州文学」研究の現状(川村湊)
東北文学研究の現状(陳隄)
「満州文学」研究の過去と未来(呂元明)
早稲田大学教育学部杉野ゼミ――――日本文学と「満州」(菊地薫)
占領文学研究会の四年間(谷本澄子)
歴史認識の甘さへの反省(上條宏之)

執筆者紹介