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「昭和天皇実録」の謎を解く

サブタイトル1~10
文春新書;1009
編著者名
半藤 一利 著/保阪 正康 著/御厨 貴 著/磯田 道史 著
出版者
文藝春秋
出版年月
2015年(平成27年)3月
大きさ(縦×横)cm
18×
ページ
302p
ISBN
9784166610099
NDC(分類)
288
請求記号
288/H29
保管場所
開架半藤文庫
内容注記
和書
目次

はじめに(半藤一利)
第一章 明治三十四年~大正元年 初めて明かされる幼年期の素顔(磯田道史/半藤一利/保阪正康)
父母へ宛てた手紙の全文公開、科学と歴史へご興味、いたずらをして叱られる様子。生き生きとした記述の中に、四歳で日本海海戦の戦況報告を聞き、乃木大将の死に涙する姿も。
 
第二章 大正十年~昭和十六年 青年期の栄光と挫折(磯田道史/半藤一利/保阪正康)
戦争の悲惨さを知った欧州訪問は、後に「自分の花であった」と述懐するほどの輝く思い出に。二十五歳で即位した若き君主が直面したのは関東軍の暴走、治安維持法改正の難題だった。
 
第三章 昭和六年~昭和十一年 昭和天皇の三つの「顔」(半藤一利/保阪正康)
陸海軍を統べる大元帥、立憲君主としての天皇、これらの上に大祭司という「大天皇」がいる。満洲事変から二・二六事件へ。軍部は天皇の異なる立場を巧みに利用しようとする。
 
第四章 昭和十二年~昭和十六年 世界からの孤立を止められたか(半藤一利/保阪正康)
昭和天皇は、日中戦争が長期化すると予測し得たか。三国同盟の先を見据えた外相・松岡洋右の大構想とは?天皇からの視点で開戦前の日本外交を点検する。
 
第五章 昭和十六年 開戦へと至る心理(半藤一利/保阪正康)
戦争に断固反対だった天皇が、開戦の決意をしたのはいつか。御前会議、大本営政府連絡会議、統帥部奏上の克明な記録から、「開戦やむなし」と追い込まれていったプロセスをたどる。
 
第六章 昭和十七年~昭和二十年 天皇の終戦工作(半藤一利/保阪正康)
陸軍が本土決戦を叫ぶ中、天皇自ら終戦への一歩を踏み出す。信頼する軍人からの情報収集、六月十五日の「空白の一日」、皇太后との関係から浮かび上がる「聖断」の背景。
 
第七章 昭和二十年~昭和二十二年 八月十五日を境にして(御厨貴/半藤一利/保阪正康)
占領下で新たにクローズアップされる「国体」の問題。退位と戦争責任、マッカーサー会見、沖縄発言の矛盾。「立憲君主」と「象徴天皇」の枠組みの中での天皇像を探る。
 
第八章 昭和二十年~昭和六十三年 〝記憶の王〟として(御厨貴/半藤一利/保阪正康)
「独白録」と「拝聴録」。記憶はどう紡がれるのか。晩年に再訪した欧州での苦い経験、初めての訪米。激動の八十七年、最後に刻まれたものは?
おわりに(保阪正康)