シベリア狂詩曲

はじめに（井上俊夫）
一、　滾る風景―満洲
プロローグ―戦い済んで日が暮れて
水虫の唄
難民行
白鳥は悲しからずや
死の行進
とうもろこし畑の決闘
饅頭売り
コスモス
ハルピン駅は汚なかった
狩られた日本人
三日二夜は食もなく
大興安嶺は小さかった
丁か半か
　
二、　凍る風景―シベリア
月光幻想曲
輸送貨車が通る風景
終着駅
一枚の毛布
消えたドイツ人捕虜
捕虜の糞尿譚
幻の日記帳
餓鬼道
靴ドロボー
色気のない話
葬式
ソルダートは歌がお好き
命の分かれ道
昭和二十一年、正月
灯
立小便
黒パンセレナーデ
時間地獄
日本新聞
跫音
軍曹の入院
墓標のない墓地
にんにくエレジー
春を見つけた
夢現の間にて
裏切られた銀しゃり
スターリン万歳
　
三、　月のある風景―北朝鮮
晒し者
雨の古茂山
妻は病牀に臥し子は飢えに泣く
一升めし
天の原ふりさけ見れば
『流れる星は生きている』
吉か凶か
蒲団蒸
サヨナラ北朝鮮、さよならシベリア
これが日本の土だ
じゃが芋のある構図
あとがき