「証言録」海軍反省会 7
解説
海軍反省会記録第五十四回 変化への対応―航空軍備と機関科問題
及川古志郎の伝記について
【三代発表】
航空機搭乗員の養成
情勢の緊迫に伴う軍備計画等の促進
海軍航空軍備に関する所見
【質疑応答】
空母発着艦が可能になる飛行訓練時間
艦や時間帯によって難易度は異なる
搭乗員の養成期間は部隊単位で考えるべき
必要だった一〇〇〇機、用意できた三〇〇機
航空母艦緊急造勢計画
【黛発表】
富岡著作にある任務分担についての疑問
邀撃作戦から真珠湾奇襲への転換
真珠湾奇襲は「危ない橋」だった
米軍を遥かに陵駕する命中精度は伏せられていた
南方での戦略構想
【末国発表】
海軍の人事制度と人事行政
明治初期から続く機関科問題
出世しても行き場がない
行き詰まってからの改革
差別的待遇についてのまとめ
人事制度改革とそれを阻んだもの
【質疑応答】
機関科問題は日本的問題
職務を全うする―機関将校の忍耐心に支えられていた
次回への持ち越し事項について
海軍反省会記録第五十五回 膨張する軍隊、急造の人事制度
【末国発表】
海軍の人事の諸問題について
参謀の人事異動
怠けていても大佐になれるという内示
人材に対する先行投資の不足
予備士官の育成と活用には長期的な視点が不足していた
二年現役士官制度の長所と矛盾
士官不足を支えたのは予備将校たちだった
技術士官の再教育制度がなかった理由と結果
予科練、少年水兵、有識工員
兼職の功罪
志願兵と徴兵―陸軍への対抗心
定期補充交代制がもたらした術力の停滞
【質疑応答】
予備学生の活用はなぜ遅れたのか
米英は平時から予備員の制度を作っていた
陸軍と人員を取り合う
外国駐在の効用
現場の体験と、アメリカで見たもの
ここまでのまとめ
出師準備に関する補足
次回以降の予定について
海軍反省会記録第五十六回 「作戦」総論―願望で描かれた計画
新規参加者および新刊書籍について
「統帥乱れて」執筆の経緯―戦中の記憶はまだまだ蘇る
山本・井上・小澤評伝について
【佐薙発表】
広義の「作戦」失敗の総論
全く読めていなかった米国の対日屈伏戦略
転換点となった中部太平洋突破作戦
航空機の設計から運用まで、偏った視点を改めない
防空・偵察―目隠しで戦うほどの技量の差
ツルハシとブルゾーザー―少ない予算の非効率な運用
戦訓の忘却―そこからの修正が明暗を分けた
敵の動脈を切ることは考えるが、自らのそれを守ろうとしない
情報戦の完敗
陸海同床異夢
縄張り意識で失った南洋諸島の兵士たち
日独伊同盟は張り子の虎
科学的手法の適用―兵器以上の差
敵の手が届かないところから撃つ―肉迫攻撃精神の喪失
【質疑応答】
米海軍の知らなかった日本の砲術
戦略の技術への視点
七五%の完成度で良しとする軍令部
諜報や開発の実例
次回への持ち越し事項について
海軍反省会記録第五十七回 続・「作戦」総論―学び、教え、活かすこと
諸連絡及び米軍の戦略的欺瞞工作について
前回の議論を受けて―南洋群島の防備の欠如
米軍が南洋から来ることは戦前から予想できていた
スラバヤ沖の苦戦は遠戦固執のせいなのか
三国同盟賛成に転じた舞台裏
失業対策としての人力工事
司令部は米軍の西進路をどう読んでいたか
注力すべきは陸上機か飛行艇か
ドイツとの相互教授関係―上陸作戦と暗号解読
対英通商破壊戦と日独航空連絡
ヒトラーの本当の日本観とは
陸軍の挑戦―日独航空連絡と雷撃機
い号・ろ号作戦を計画させた空気
ドイツの対英戦と最新兵器
現代まで残る問題―情報戦という観念の不足
航空軍備の計画者と現場
ここまでのまとめ
【末国発表】
兵機一系と分立―教育方針の動揺
万能選手の育成と意外な派生問題
教育の破綻―半人前による数合わせ
口先の「教育重視」―戦時には閉鎖された学校
航空要員養成制度自体の矛盾
次回への持ち越し事項について
海軍反省会記録第五十八回 正されなかった掛け違い―情報の軽視、教育方針の動揺
【野元発表】
ハードウエアとソフトウエアのバランス
責任の所在
敵の力を知る
【栗原発表】
大本営発表の責任者が見た「嘘」と「祈り」
諸連絡
【久原発表】
三つの事例から見る海軍の情報軽視
真珠湾攻撃―日本のミス、アメリカのミス
ミッドウェー海戦の運命を決めた暗号解読と偵察不足
声もあげずに全滅したツラギ守備隊
情報不足と希望的観測
【質疑応答】
掛け違いを正す努力
気象・地象の研究不足
米軍はいかにして暗号を解いたのか
「文学的な暗号解読」と「縦割り」―日本的な失策
【末国発表】
海軍の教育行政
予備員・予備学生の制度
誰が、どこで育てるのか
技術士官の育成
将の教育、兵の教育
奏功した「部隊教育」
【質疑応答】
人を育てるには金がかかる
教育が薄く、途切れてしまう―艦隊をそろえれば金は残らない
【平塚発表】
航空自衛隊の人事・教育システム
諸連絡・今回のまとめ
海軍反省会記録第五十九回 教育の場とその役割
配布資料について
【栗原発表】
「健児の精神」について
【末国発表】
スペシャリスト教育とジェネラリスト教育
陸軍との比較で見る海軍教育の特徴
員数不足に対応するための学校増設
【質疑応答】
研究と教育を混同した海軍大学校
予算の取り合い、初級士官教育、そして長期的視野
関連資料
海軍の教育施策と教育施設(末国正雄)
<海軍反省会発言者>