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「証言録」海軍反省会 5

サブタイトル1~10
編著者名
戸髙 一成 編
出版者
PHP研究所
出版年月
2013年(平成25年)9月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
543p
ISBN
9784569813394
NDC(分類)
397.21
請求記号
397.21/To17/5
保管場所
閉架一般
内容注記
和書
目次

解説
 
海軍反省会記録第三十八回 原爆投下―二〇倍の国力差が意味したもの
諸連絡
【三井発表】
二〇倍の国力差
海軍の核兵器研究
広島上空八時十五分―被爆地調査①
「新型爆弾」の正体を巡る議論
【質疑応答】
一部では知られていた原子爆弾の可能性
国力の差を無視した第一委員会報告
原子爆弾の見極め
「水を飲んではいけない」―被爆地調査②
上層部は原爆を知らなかった
すべての基礎は国家としての技術力
米英の原爆開発
戦前の日米の技術力―明暗を分けたものは何か
やりたいものを研究する学者たち
なぜレーダーを実用化できなかったのか
大学との連携
今こそ専科が必要
大学や官庁の「防衛アレルギー」
「ウラン爆弾ではないか」―被爆地調査③
技術の分かる指導者
【三代発表】
アメリカから電探を買うチャンスがあった
近接信管の研究
【市来発表】
大戦の呼称について
澤地説の資料評価の誤り
航空隊の編制と兵装基準
兵装変更を巡る解釈
「大東亜戦争」は閣議決定による名称
【質疑応答】
立場による違い
防衛「省」への昇格を
 
海軍反省会記録第三十九回 「盾」の軽視―造船から編制にまで共通する課題
諸連絡
【野元発表】
軽んじられた戦訓
秀才が大局を見誤った
日本の戦略的価値
【牧野発表】
軍艦の防御システム
魚雷に対する防御
非対称注水という考え方
大和の装甲鈑
浸水後の対応の研究不足
駆逐艦を消耗品扱いしたツケ
火事から船を守る
船体の重心と復原性能
基本計画者に意見できない空気
牧野発表のまとめ
【末国発表】
防備の軽視
防備の定義
人材の確保と配置
防備戦隊の組織と訓練
艦隊決戦主義が招いた防備軽視
【質疑応答】
「守る」という思想の欠如
攻撃と防御―両立させる国力はなかった
有能な人材がとどまらない
「専守防衛」は可能か
長引くほどに弱くなる戦い方
 
海軍反省会記録第四十回 潜水艦戦の現実―いかに戦うか
諸連絡
【牧野発表】
ダメージコントロールという発想
【質疑応答】
防御に割り当てられた重量
戦後造船業の躍進との関係
艦種ごとの設計思想
魚雷一発で故障した武蔵の方位盤
人事の問題
【坂本発表】
潜水艦戦の概要
散開線の頻繁な移動
潜水艦の多目的使用
艦隊決戦の思想と潜水艦用法
通商破壊戦の有用性
対潜兵器の進歩に手をこまねいていた
魚雷の自爆と艦底通過
【質疑応答】
水上艦艇への攻撃の有効性
漸減作戦という夢
目的ありきか、性能ありきか
山本五十六は潜水艦をどう評価していたか
現場の声で用法を変えられたのではないか
撃破偏重の論功行賞
司令部と現場の意思疎通
魚雷および潜水艦運用に関する補足
 
海軍反省会記録第四十一回 続・潜水艦戦の現実―人を育てる
【坂本発表】
潜水艦軍備の問題点
【質疑応答】
水偵は必要だったのか
潜水艦戦を知らない元帥
潜水艦についての人事・教育に関する問題
大戦前の潜水艦経験は必要だったのか
用法研究の不足
有能な人材から死んでゆく
潜水艦隊の編制
司令官の役割
工業力を無視した机上の軍備計画
何もできなかった潜水艦部
米海軍からの視点
 
海軍反省会記録第四十二回 特攻の本質と終戦への影響
杉田一次「日本の政戦略と教訓」について
【鳥巣発表】
特攻はいかにして始まったのか
松林・江崎・小沢の特攻隊批判
エリートは血を流したのか
航空特攻の戦果
米海軍を恐怖させた水中特攻
ポツダム宣言に至る道
特攻の本質は愛である
【質疑応答】
どのような記録を後世に残すか
「特攻が終戦を早めた」
特攻は本当に終戦に寄与したのか
連合国軍から見た特攻
敵機が突っ込んでくる恐怖
造船から見た特攻兵器
特攻に至る精神構造
歴史の中で特攻をどのように位置づけるか
人の手による誘導兵器
「邪道の戦術」
終戦、そして慰霊
 
海軍反省会記録第四十三回 対米和平工作の実情
【藤村発表】
スイスにおける対米和平工作
和平を意識させたドイツ空軍のつまずき
対米開戦時からの講和の道
仲介者ドクター・ハック
アドルフ・ヒトラーという危険な天才
潜水艦における日独技術交流
駐在武官が見たヒトラーとムッソリーニ
ダレスとの交渉の経緯
講和条件に隠されたアメリカの思惑
【質疑応答】
空白の一カ月の謎
「中佐の身分で勝手なことを」
講和に対する温度差
交渉するのは誰なのか
ソ連による仲介という既定路線の墨守
ダレスは交渉相手に海軍を選んだ
運命の電報はただ机の上に積まれていた
海軍、陸軍、外務省の三者で共有されていなかった情報
混乱時における身分証明の手段不足
目隠し状態だったベルリンの武官たち
出る杭が打たれる国
彼我の情報力の差
届けられなかった思い
正しい情報なくして正しい判断なし
 
海軍反省会記録第四十四回 揺らぐ国策
【扇発表】
陸軍のことをあまりにも知らなかった
満州における日米対立
「バーデンバーデンの密約」と陸軍の団体精神
充分な国力による早期解決という「絵に描いた餅」
開戦に至る過程―孤立する日本
日本を暴走させた「内なる声」
破られ続けた不拡大方針
【質疑応答】
国策から見た大東亜戦争
軍は国策に対してどのような役割を演ずべきか
権力主義の思想的背景
対中和平の道を閉ざす覚悟はあったのか
そもそも「国策」と呼べるほどのものはあったのか
「陸主海従」の弊害と人材不足
陸海軍の国策の基準
大戦の火種、防共協定
日本の発展に資する最善の道は
外交感覚の鈍さ
全体の見えない秀才たち
海軍だけでなく、日本全体の未来のための反省を
陸軍もまた海軍を知らなかった
陸軍の血に流れるドイツの思想
 
関連資料
八月六日広島空襲被害状況調査報告概要
<海軍反省会発言者>