戦争の潮騒
はじめに(香取武)
十五年戦争と教育
――「戦争の潮騒」の発刊によせてー――(吉永隆光)
第Ⅰ章 戦時生活 〈供出された大鐘/国防婦人会の竹槍訓練〉
恐ろしかった日日(青津貴美子)
川柳 赤紙(石堂宗生)
私の生きたとき(石堂宗生)
軍需工場の日日(黒川重臣)
短歌 還らざるひとびと(後藤治子)
岸壁の母の涙を忘れてはいけない(佐治章子)
短歌 つめくさ(中岡太郎)
短歌 非国民(中岡満喜子)
カミの国からヤミの国へ(村田治子)
第Ⅱ章 戦争と生徒 〈戦時下の軍事教練〉
配属将校、三原大佐のこと(尾形徳郎)
名も無き兵の心(小野毅)
戦争という名の学校(藤森賢一)
慢性的な飢えが私を無気力にした(峰松義夫)
第Ⅲ章 戦時下の教師 〈不動明王〉
追憶の台湾(浅野隆)
小さい思い出(楠戸道子)
「一銭五厘」のアウトサイダー(津久井泰輔)
私の教育十五年戦争(長谷川清)
第Ⅳ章 空襲 〈岡山市の焼失地帯〉
これが戦争だ(秋吉稔)
戦火・学童疎開そして父母の死(岡俊臣)
戦火の中を生徒と共に敷布団をかぶって(菅規矩)
第Ⅴ章 原爆 〈原爆ドーム/碑文〉
俳句 一杯の水(堀家晴夫)
川柳 核背負い(石堂宗生)
機甲訓練所生徒と共に(井上幸男)
折り重なった柱をくぐりぬけて(井上美江)
生き地獄の四十七士(撰諭吉)
幽霊のように歩いて(佐藤祝子)
死を見つめて(佐野博)
デルタの南端へ(妹尾隆夫)
汽車の窓から鉄かぶとを投げすてて郷里へ(立花一也)
八月六日・十五日(保本和正)
――私の被爆・終戦記――
第Ⅵ章 内地の軍隊生活 〈短歌 沖縄にて(尾形徳郎)〉
初年兵(有吉一郎)
戦争加害者の私(稲田浩二)
生命を惜しみ(片山照恵)
天皇制下の軍隊(多田正平)
科学技術は何のために(福田政之)
療養生活(二木三郎)
ある特攻隊士の一日(山瀬浩市)
第Ⅶ章 戦場 〈太行山脈の峻険〉
戦場と病室から生きのびて(井上通)
〝一銭五厘の兵より馬が大事〟な軍隊(小野忠夫)
私は見た「天皇の軍隊」(黒川重臣)
一年半の辺地生活(庄田正志)
軍事郵便を前にして(三宅輝武)
禿鷹の舞(田外大貮)
自分の剣で刺し殺された兵隊(村田俊一)
――ビルマ戦線の悪夢――
ラバウルで爆弾砲の火薬を作っていた(大和田温哉)
南溟の濛気の中に消えた兵士(香取武)
知らぬが仏、赤道直下へ(竹内亥三美)
第Ⅷ章 敗戦、抑留、引揚 〈短歌 敗戦の日(服部忠志)〉
「満州」引揚げ――平和運動・私の原点――(小林軍治)
シベリヤ抑留(佐野博)
天山の雁――アルマ・アタ印象記――(塩尻幾一)
俳句 天山(塩尻青笳)
わが従軍(服部忠志)
今も去り得ぬ悪夢(平井文夫)
資料 終戦詔勅
第Ⅸ章 戦争観 〈米軍の散布したビラ〉
一つの真相を知って(青井百朗)
短歌 入江のほとり(尾形徳郎)
戦争と国民生活(為房吉夫)
関(樋口忠男)
資料 十五年戦争関係年表
あとがき 編集委員長
執筆者紹介
挿絵(扉)(有木進)