図書コウコク ケンキュウ000058716

広告研究 昭和10年版

サブタイトル1~10
編著者名
光永 眞三 編
出版者
日本電報通信社
出版年月
1935年(昭和10年)9月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
235p
ISBN
NDC(分類)
674
請求記号
674/Mi66
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
和書
目次

第一講 開會の挨拶(日本電報通信社々長・光永星郞)
平素の御贔負に謝辭――羊頭を掲げて狗肉を賣る廣吿は禁物である――お互ひに實際のコツを語り合ひ、學理を硏究することは商賣繁昌の素である
 
第二講 現代の經濟機構と廣吿(早稻田大學敎授商學博士・北澤新次郞)
經濟機構と經濟思想とは竝行しない――現代の經濟機構の第一特質は私有財產制度――第二特質は自由競爭――資本主義經濟機構と機械と大量生產と市場生產――廣吿は現代經濟機構の圓滑な進展を助長している――廣吿の効果(一)需要創造(二)大量生產(三)原價及販賣價格の低下(四)品質の改善(五)品物の格上げ――廣吿の弊害(一)需要者を瞞着する(二)競爭の結果廣吿浪費に陷る憂ひがある――短所を最少限度に長所を最大限度に廣吿の統制をしたい
 
第三講 廣吿心理の新考察(日本大學敎授・靑木庄左衞門)
緖言――廣吿の定義及硏究方法――廣吿心理に就いて――思想の動向――金か人間か――物質の考へ方――蛋白質と物質――無意識に依る廣吿論――性慾說による繪畫の分析
 
第四講 廣吿の文言(ヤマサ醬油株式會社販賣部長・外岡松五郞)
廣吿とは物の存在を知らしめること――意志の傳達と話と講演と文章――新聞廣吿の偉大な力――新聞廣吿の中で大切なものは廣吿の文言――廣吿文言は先づ眞實であること――興味と實益を持つこと――了解し易いこと――特異性の明徵が必要――商品と對象の凝視が必要――魅力を持つこと――自信に强く力强いものであること――偉らさと親しみあること――廣吿文言の用意、先づ平明簡潔であること――快適であること――新しみがあること――品位と含蓄があること――印象が深いものであること――文言作者の資格、商品と社會に能く通じていること――感覺が鋭敏で情操豐かな人であること――明朗豁達の人であること――實踐努力の人であること
 
第五講 廣吿と色彩(東京美術學校敎授・和田三造)
色彩と注意價値――色彩と感情――色彩美と配色法――光と材質による色彩の變化――自然及び環境の變化による色彩使用法――宣傳廣吿の媒體手段としての商業美術の色彩――餘色とは――廣吿の色彩は明快で新鮮で力强いものたること
 
第六講 新聞廣吿の取扱方法(石橋四郞)
廣吿主廣吿係の經營的計算事務――技術的工作事務――取引單價の協定――新聞に關する知識
 
第七講 現代のヂャーナリズムと廣吿(日本電報通信社通信部長・上田碩三)
新聞事業組織より觀たる現代のジャーナリズムは企業的で大量生產的である――英米に於ける大合同資本による新聞經營の傾向――產業として觀たる新聞事業――かく新聞事業を大企業化したものは廣吿である――新聞の機能より觀たる現代ジャーナリズムの特徵はニユースの報道、意見の提示、事業及び公衆に對するサービス、商品集散を容易ならしめている事
 
第八講 廣吿と配給(明治大學敎授・佐々木吉郞)
廣吿の自然科學的硏究と社會科學的硏究――廣吿の經濟的硏究に、社會經濟的硏究と經營經濟的硏究の二方面がある――配給機構と廣吿との關係――廣吿による需要の創造は生產者によつて行はれ、商人は處理するだけに至る――配給過程に於ける勢力の變遷と廣吿との關係――廣吿によつて生產者は價格も利巾も支配するに至る――配給過程に於ける垂直的な聯繋と廣吿との關係――廣吿は定價販賣制度を確立する――廣吿と價格との關係如何
 
第九講 商工經營と廣吿(東京商科大學敎授商學博士・石川文吾)
市場生產の三時代――問屋及び卸商の如き配給機關の省略は容易ならざることである――生產者が廣吿によつて卸商、小賣商、消費者を如何にして動かすべきか
 
第十講 原價計算と廣吿(慶應大學敎授・松野喜內)
原價計算と廣吿費の硏究表――原價の意味とその構成要素――經營の分析と經費の分析――廣吿費の意義と內容、總額――廣吿費の賣上に對する比率――廣吿の效果
 
第十一講 統制經濟より觀たる廣吿(東京帝國大學敎授經濟學博士・土方成美)
統制經濟は自由主義經濟より生ずる經濟的獨裁の危險性を避ける唯一の道である――國內、國際經濟の兩方面から觀ても統制經濟は必要――技術的發達、人間心理の兩方面からも獨裁の危險性が存在する――統制經濟は廣吿によつて需要の方向を統制決定する
 
第十二講 閉會の挨拶(日本電報通信社營業部長・光永眞三)
閉會の謝辭――スロマンソン氏著『發行物と廣吿代理業の諸問題』――ブリストル氏說『廣吿代理業を撰擇するには』