日本と日本軍の失敗のメカニズム

目次省略
序章――開戦決定の過程にこそ問題の本質が見える
◆取引コスト理論から読み解く開戦決断の不条理（菊澤研宗）
◆昭和十六年夏、政府の敗戦シミュレーションは握り潰された（猪瀬直樹）
　
第１章――「リーダー」「エリート」という名の害毒
◆プロフェッショナリズム化ゆえに起きた昭和陸軍の暴走（戸部良一）
◆山本五十六こそ海軍堕落の象徴（戸髙一成）
◆東條英機あるいは近代日本エリートの実像（猪瀬直樹）
　
第２章――情報敗戦
◆日本もまた英米の暗号を解読していた（小谷賢）
◆構造的敗北・レイテ決戦（水島吉隆）
　
第３章――希望的観測の誘惑
◆日本軍の「ベスト・ケース・シナリオ」戦略（小谷賢）
◆原爆、ソ連参戦、天皇制、終戦工作迷走の政治分析（長谷川毅）
　
第４章――戦略眼・大局観の不在
◆組織の錯誤が招いた本質から逸脱した戦争（別宮曖朗）
◆「抗日」中国の大戦略と日本の鈍感（村井友秀）
◆運命を変えてしまった知られざる大作戦・一号作戦（原剛）
　
終章――エリートの合理性と敗戦の風景
◆陸軍エリート将校団のクーデター秘史（別宮暖朗）
◆戦艦大和の最期と海軍の全うできなかった晩節（戸髙一成）