松月ホテルの人々

はじめに
第一章　敗戦
一　杵と臼
二　忘れたカーディガン
三　「アカ」の目印
四　城津の機関区で
五　ちりめん皺の皮膚
六　ある日
七　信江の墓標
八　正吉さん
　
第二章　松月ホテル
一　裏窓
二　夢がなけりや
三　十八歳の自問自答
四　田谷さんが消えた
五　三十八号室の大晦日
六　ぬかるみ
七　ボイラー室のシンフォニー
八　奇跡の再会
九　金日成と目玉焼き
十　蛹が蝶に
十一　斉藤さんの看病
十二　別れ
十三　母の手紙
十四　忘れ得ぬ人々
　
第三章　北緯三十八度線
一　煤けた部屋で
二　裴さんのこと
三　軍営通りの出会い
四　萎れたすみれ
五　裴さんのさし絵
六　さよなら咸興
七　その人を「モスコー」と呼ぶ
八　蛍飛ぶ三十八度線
九　祖国
　
おわりに