舞廠造機部の昭和史

Ａ章　明治・大正期のこぼれ話
舞鶴海軍工廠の特徴／舞鶴に電灯がともったころ／タービン事故艦第１号「海風」／見習職工の仕事と教育／故障続出の駆逐艦用主機／大正９年ころの人の動き／工作部に転落／大正末期のあれこれ
Ｂ章　昭和初期のこぼれ話
――昭和元年から同６年（開庁満３０年）までの補追――
渋谷中佐　胸を張って舞鶴へ／特型駆逐艦吹雪／三・一五事件／造船溶接と造機溶接／煙突から煙をなくせ／先輩　後輩でも／ロンドン条約の波紋
Ｃ章　雌伏期
――昭和７年から同１１年（工廠に復活）まで――
解雇をして増員／冬場の海上試運転／二枚舵装備の駆逐艦／粗末な設備から優秀な製品／ボイラの自動制御で苦労／昭和９～１０年の人の動き／工作機は作動中の精度が肝要／主減速装置の本格的溶接化／陸軍船の改造／海軍工廠に復活
Ｄ章　再興期
――昭和１２年（日中事変勃発）から同１６年（太平洋戦争開始）まで――
海軍無条約時代に突入／ボイラ制御装置の後日談／島と衝突せんとした新艦／ボイラドラムを溶接で／溶接棒のコンクール／「舞鶴海軍工廠歌」できる／小型艦にはディーゼルかタービンか／機関実験部できる／ボイラの蒸発状況を実見／進水式／重巡高雄・愛宕の改装／重巡利根・筑摩の母港初入港／吾妻艦の入渠／舞鶴鎮守府の復活／欠陥品（？）米製自動溶接機／朝潮型タービン問題と舞廠実験部／工廠の１日／「これでも軍港か！」／嵐を呼んだ新造駆逐艦／雪の舞鶴／いよいよ開戦
Ｅ章　緒戦期
――昭和１７年（太平洋戦争の１年目）――
相次ぐ勝報／優秀品　Ｍ１７溶接棒の誕生／初の大量採用組
第１０期短現／空母直衛駆逐艦秋月／造機が主役の駆逐艦公試（海上試運転――その１）／出港から帰港まで（海上試運転――その２）／米軍機の本土初空襲／「見習尉官」という階級名／ミッドウェー海戦の前後／甘利義之部長着任す／特異な工場主任／「造機大尉」から「技術大尉」へ／商人マーク
Ｆ章　勇戦期
――昭和１８年（太平洋戦争の２年目）――
さらに大量採用の青島１期組／組立工場の機器量産／４０ノット艦　島風（２代目）／軽巡龍田の舵取装置／「多摩」「阿武隈」を急ぎ出港させよ／駆逐艦霞　実験のため北洋へ／大舞鶴市の誕生／３ヵ月に１隻の新造駆逐艦／「腹を切らずにすんだなあ」（魚雷艇の建造――その１）／火を噴く魚雷艇（魚雷艇の建造――その２）／高松宮殿下のご来鶴／舞機　２２号機械のジンクスを破る／機校練習船「由良川」の整備
Ｇ章　奮闘期
――昭和１９年（太平洋戦争の３年目）――
吾妻艦の解体／青島２期組の着任前後／松型駆逐艦／丙型海防艦／徴用工物語（その１）／徴用工物語（その２）／徴用工物語（その３）／特攻兵器の原動機を作る／航空援助／軍人勅諭と海軍／渡辺敬之助部長着任す／独身士官の工員宿舎当直
Ｈ章　終戦期
――昭和２０年１～８月（太平洋戦争の４年目）――
女入れない独身士官宿舎／呂号潜の修理／浜名海兵団組の着任前後／福井の地下工場／軍刀の緊急量産／水上特攻四艇／民家の強制疎開／水中特攻「蛟龍」（その１）／水中特攻「蛟龍」（その２）／賑わう舞鶴軍港／舞廠七尾出張所／舞廠富山分工場の発足／広野技師　笏谷に死す／痛ましい動員学徒の爆死（舞鶴の空襲――その１）／空襲犠牲者の火葬（舞鶴の空襲――その２）／よく闘った在泊艦船（舞鶴の空襲――その３）／かくて貴重な資料は残った（終戦時のあれこれ――その１）／人それぞれの動き（終戦時のあれこれ――その２）
Ｉ章　閉幕期
――昭和２０年８月（終戦）から同２１年３月（民営移管）まで――
戦後自沈した艦船／他所（よそ）者と土地者／軍刀量産計画の結末／「鶴桜会」の誕生／急ぎ復員艦船を整備せよ／舞鎮の工廠処理案／上田博部長着任す／舞廠の終幕／舞鶴管業部となる
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１）
初の国産駆逐艦―春雨型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（２）
画期的駆逐艦―海風型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（３）
二等駆逐艦の元祖―桜型
戦時急造艦―樺型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（４）
英国へ発注された駆逐艦―浦風型
近代技術採用艦―磯風型と桃型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（５）
優秀駆逐艦―谷風型と楢型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（６）
艦隊駆逐艦―峯風型、同改と樅（もみ）型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（７）
初の艦本式タービン搭載艦―神風型睦月型および若竹型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（８）
駆逐艦の概念を一掃―特型駆逐艦
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（９）
初の旋転補機搭載駆逐艦―初春型と同改
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１０）
二等駆逐艦なみの水雷艇―千鳥型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１１）
さらに性能アップした水雷艇―鴻（おおとり）型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１２）
初春型踏襲の駆逐艦―白露型と同改
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１３）
新鋭駆逐艦―朝潮型
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１４）
結論的艦隊駆逐艦―陽炎（かげろう）型（甲型）
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１５）
さらに性能を向上した駆逐艦―夕雲型（甲型）
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１６）
空母直衛駆逐艦―秋月型（乙型）
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１７）
４０ノット艦―島風〔Ⅱ〕（丙型）
帝国海軍駆逐艦・水雷艇建造小史（１８）
戦時急造艦―松型と同改（丁型）
コラム
艦本式イ号缶とロ号缶
朝潮型主タービンの事故
公試排水量
名艦を生んだ昭和１２年度・１４年度計画
変転極まりない戦中の建艦計画
鶴桜会名簿
舞鎮・舞廠　歴代年譜
舞廠建造艦艇一覧
年表