そして、メディアは日本を戦争に導いた
はじめに いちばん大事な昭和史の教訓(半藤一利_)
序章 いまなぜジャーナリズム論か
ジャーナリストは不勉強になった
「企業内ジャーナリスト」はジャーナリストか?
メディアが責任を取らなくなった
出版社系週刊誌の台頭とジャーナリズムの地盤沈下
考えることの放棄からファシズムにつながっていく
「四〇年周期説」で現在は昭和何年に当たるか?
序章 注
第一章 戦争報道と商業主義
日露戦争の教訓「戦争に協力すると新聞は売れる」
昭和の戦争で新聞が戦争協力したのは商売に走ったから
メディアは売り上げで動く
社会がおかしくなるとニュースもおかしくなる
言論弾圧の道具だった新聞紙法
日露戦争の頃のジャーナリズムは力があった
ジャーナリズムの堕落
ジャーナリズムを守れなかった国民
商売が先に立つと言論は守れない
第一章 注
第二章 テロと暴力賛美の歪み、その内側
「義挙」という名のテロに甘い国民
「明治維新というテロ」を美化した悪影響
テロの時代に社会が暴力化していく
テロの時代の雑誌ジャーナリズム
テロの果てのクーデターだった二・二六事件
なだれ現象は、歴史が示す日本民族の弱点
第二章 注
第三章 国際社会との亀裂の広がり
ジャーナリズムはどの国でも国家と一体化していた
新聞人の懐柔が重要な外交戦略だった
明治の頃の日本はジャーナリズムを意識しなかった
冷静な意見が発禁になる時代
国連脱退は国際社会との断絶だった
アメリカ人を知らないから起こった対米戦争
アメリカ人も日本人を知らなかった
日本人全体がバカだった
第三章 注
第四章 国家の宣伝要員という役割
軍の情報操作が本格化した日中戦争
新聞に続いて雑誌にも軍の手が伸びる
昭和初期の総合雑誌は啓蒙主義
ブラックリストで総合雑誌が崩されていく
終戦時における、誠実さのない新聞の変わり身
昭和の戦争に個人で抵抗したジャーナリスト
「暴支膺懲」というスローガン
紀元二六〇〇年の国家行事
国家の宣伝要員としての新聞、雑誌
『写真週報』と大本営発表
戦時下の雑誌
第四章 注
第五章 暴力とジャーナリズム
スパイもしていた特派員たち
ジャーナリストの責任とテロ
劇場型になってきた言論封殺の暴力
いまは普通の人が暴力に走りやすい
日本軍の堕落は農民のせい?
「勝てば官軍」という付和雷同
第五章 注
終章 現在への問いかけ
歴史はつながっている
昭和一桁に似てきている現代日本
現代のナショナリズムの扇動
権力は四角形の枠で弾圧してくる
それにしても、不勉強だね」
関連年表
おわりに いま、桐生悠々に学ぶべきこと(保阪正康)