私だけの映画史

第一章
はじめてみた活動写真
弟まで泣いた〈東への道〉
写真を貼って映画作り
映画館は弁士の名前でえらぶ
私の〈第七天国〉
伏見直江にファン・レター
午後のカフェー遊び
学校サボって浅草六区へ
　
第二章
トーキーは叫び弁士はうなる
学校の映画部の専属弁士に
傾向映画の花盛り
停学のまま卒業
演劇熱にとりつかれる
京大滝川事件の中で
京都でおぼえた酒の味
　
第三章
意外だった地方勤務
東京行きが唯一の楽しみだった
仕事は怠けて映画館びたり
漢口の租界で見た映画
都会へ戻ったその夜も映画へ
　
第四章
八年ぶりにやっと東京へ
アメリカ映画は上映禁止
マニラでむさぼり見た米映画
ひどく寒い日に見た映画
　
ちかごろ見た映画から
あとがき