血盟団事件
序章
最後の血盟団員
「話したってしょうがないんだ」
血盟団事件に溯行する
第一章 若き井上日召
粗末なアパート
涼子
川場村の悪童
懐疑の芽生え
中学時代
高畠素之という存在
牧師・堀貞一との出会い
煩悶と洗礼
自殺未遂
流浪
文学と放蕩
大陸へのロマン、死への憧憬
遼陽
革命運動への関与
禅との出会い
霊夢と法華経
三徳庵
霊的体験
青大将との会話と法華経
病気治し
「ニッショウ!」
神がかり
「天の声」を聞く
田中智学と日蓮主義
「日召」を名乗る
国家と日本精神
国家革新運動へ
西田税との出会い
上杉慎吉への失望
禅修行と加持祈祷
世界恐慌と農民の苦境
大洗・護国堂へ
第二章 煩悶青年と護国堂
大洗と那珂湊
若き古内栄司
「人生に対する疑問」
発病
煩悶から信仰へ
復職、そして父の死
日召との出会い
修養団の形成
亀の湯と天狗連
小沼正の東京体験
資本主義への怒り
自殺未遂
格差社会と絶望
夢と題目
護国堂へ
菱沼五郎と鉄道
「日本精神に生よ」
人生の問題は社会の問題
昭和の地湧菩薩
国家社会主義への違和感
海軍青年将校との出会い
農村の疲弊
修行生活
暁天静坐会
「捨て石」と「起爆薬」
大馬鹿になる
暴力革命へ
「死ねばよいのだ」
川崎長光の参加
日本国民党への入党
護国堂を後に
安岡正篤への失望
濱口雄幸襲撃事件
第三章 革命へ
中曽根康弘の証言
四元義隆と鹿児島
池袋正釟郎との出会い
七高・敬天会
東大・七生社
安岡正篤の金鶏学院
失望と焦燥
筑波旅行
三上卓との出会い
陸軍青年将校・菅波三郎
新しい七高生 田倉利之と久保田祐弘
「血盟団」
西田税との連携
北一輝と大川周明
安岡への失望と苛立ち
三月事件
具体的プランの始動
合流
橘孝三郎と愛郷会
西田税をリーダーに担ぐ
会合に向けて
郷詩社会合
「権力を握るのぢゃない」
満州事変と十月事件の始動
暗殺計画の担当者
広がる溝
「死に向かって坐る」
猶興学会と星子毅
第四章 一人一殺
代々木上原
権藤成卿と「社稷自治」
権藤学への傾斜
社稷、団欒、コミューン
藤井斉の希い
小沼の権藤批判
政権交代
西田税との決裂
一月九日会合 テロ実行の決定
森憲二の加入、川崎長光の徴兵
四元の旅
計画変更
誰が誰を殺るのか
ターゲットの調査、藤井斉の戦死
「おっ母さん、まちがったことはしていない」
井上準之助暗殺
新聞の報道、そして警察の捜査
次の計画へ
「心の不徹底」
団琢磨暗殺
終章
一斉逮捕
五・一五事件と川崎長光
血盟団事件とは何だったのか
あとがき
引用文献