戦後歴程
第1章 激戦からの生還
終わらぬ「戦後」
軍人勅諭読み替え事件
中国の激戦地へ
戦友の死と迫撃砲の直撃
小李庄捕虜収容所 「終戦」か「敗戦」か
復員船で出会った憲法9条
第2章 経済人としての第一歩
告げられた婚約者の死
大学進学 新しい日本を生きていくための座標軸を求めて
学生結婚
新制中学の教師の一年
卒業単位は一度の試験で取得できるか
日本火災に入社
海上業務部海損課
息子、徹の誕生
第3章 関西労働学校
大阪へ
意気盛んだった三光汽船
親族との復縁
日本は変われないのか
夫婦で関西労働学校へ
賞品の『マルクス・エンゲルス選集』
課長の理解と「予言」
第4章 労働運動への傾注
労組専従役員に
テーブルファイヤ事件
多士済々の社外役員たち
六〇年安保闘争
スト前夜、池袋駅で指揮に立つ
ハガティ事件
第5章 経営の中枢へ
三井三池闘争
日本火災支部委員長として
組合の生産管理計画を伊藤忠兵衛氏に語る
企画課長として職場に戻る
東欧経済研究所
第6章 アメリカの真似はしない
訴訟社会アメリカの実態
全産業がアクセルを踏み込む中の損保産業
日米損保産業の社会的位置
金融資本帝国アメリカ
第7章 沖縄の本土復帰にかかわって
右近社長
大同火災の誕生
円・ドル交換の闘い
ニクソン・ショック
第8章 妻、静の最期の日々
静の生涯
人に恵まれた人生
静との別れの日
第9章 状況を創る 社長就任
「政治」とは 中国文化大革命の衝撃
社会主義をめぐる論争
両親、川崎副社長との和解
日本ヒルトンの立ち上げ
副社長として川崎社長を支える
社長就任
一年の計を練ったダボス会議
「状況を創る」をスローガンに
第10章 印象深い人々
新社長への反感
政治献金の廃止を断行
米連銀総裁ボルカーと五時間の会談
糸川ロケット博士を顧問に迎える
ゴルバチョフとチェルノブイリ
第11章 「昭和」の終焉
暴力団関係の契約を解約
三光汽船の破綻
リクルート事件、江副浩正
東京新橋ロータリー倶楽部から江副氏を除名
昭和天皇の御通夜に参列
あとがき