「罪なき罪」を背負って
- サブタイトル
- 昭和20年の麦秋、友は機銃掃射に斃れた
- 編著者名
- 上西川原 章 著
- 出版者
- 日本図書刊行会
- 出版年月
- 2013年(平成25年)3月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 380p
- ISBN
- 9784823108822
- NDC(分類)
- 289
- 請求記号
- 289/Ka37
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
プロローグ 国分へのはるかな一人旅と木島国民学校への転校。長い名字の由来
一 大東亜戦争前と戦中の大阪での幼少期と小学校時代―ぼくの心の原風景
瑞光寺公園をめぐる幼少期―「独りぽっち」の日々に馴染む
文字に無縁の少年の小学校入学―ぼくの部屋の世界地図
街中の長屋に転居して―激変した環境と孤独癖の自覚
街中の小学校に転校―開戦前後ぼくの世界地図を注視して
二 戦争末期の鹿児島での少年時代―非情の波に翻弄されて
木島国民学校での強烈な経験とN家での生活
加治木中学の楠の大樹。若者会と性意識。幼年学校受験の補修授業
「友人」との出会いと深まる絆。わが家の農作業の手伝い
強制疎開と国分最初の空爆―戦災、そして山中の谷間に再疎開
機銃掃射による「友人の死」―罪責感に苛まれて山中の彷徨 遅過ぎた降伏―「寛容」の民主主義への期待
三 太平洋戦争敗戦後の宮崎県高原町に住んで―閉塞状態に自己を見失う
高原時代の惨めな生活―病んだ心を抱えて
小林中学の鬱屈した思い出とぼくの一ばん古い写真
高原での二回目、三回目の転居―転落と再起への見通し
四 漂着地の熊本で。農作業と中学・高校時代―漂い続ける心
開拓地への入植と開墾の日々―均整のとれた阿蘇の山並み
麦秋。戦後の解放された学校生活と学校環境―古本屋廻り
酔狂な寒月の夜の彷徨―民主主義幻想から醒める A子との出会いと最後の逢瀬
大学の存在を知って受験勉強に、それも自己流に―睡眠時間
権威主義と寛容の欠如、それに対する反抗心と絶望感
五 K大学時代の日常―のんびりと、しかも形容し難い四年間
Hとの、教師Nとの出会い。駅弁大学と旧制高校教育の功罪
安易に専攻を独文科に―独りでの、Hとの遠出。熊本の大水害
卒業論文―就職試験に二度の大阪行。D・H・ロレンス
大学院の入試準備、そして殺された友人を偲ぶ品が手首の傷から―
六 東京の院生時代―そこに道が通じていたから流れ辿った道
院の講義を敬遠して徒に新劇の公演を追う―二年の通過期間
修士課程修了後は阿佐ヶ谷のあばら家で―Hとの婚約。教師になることへの中途半端な煩悶
七 O大学時代―斜に構えた「擬態の教師」生活の始まり
教師としての覚束ない日々―ドイツ語の授業目的の模索
若手教師たちとの勉強会、めしを食う会。デモへの参加
Hの岡山転勤、そしてわび住まいでの結婚生活の始まり
三門のまともな家に転居して―学会の合間に出雲から奈良へ
K大学への度重なる転任の要請―暫時の予定で承諾
学生たちとの多彩な交遊、グループや単独の―圧巻は大山登山
八 熊本時代第二幕の三〇余年間の素描―以前の性向に逆戻り
K大学での「暗」の時代―雑務に追われて
K子との出会い、そして一三歳の思考の罠に捕われて…
熊本での転居七回に及ぶ―まるで漂流のごとく
エピローグ 定年退職前後の入退院生活、N氏の来熊―心臓の反乱の狼煙
改訂新版へのあとがき
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