図書ショウワ ノ ケッショク ジドウ000056337

昭和の欠食児童

サブタイトル1~10
編著者名
山下 文男 著
出版者
本の泉社
出版年月
2010年(平成22年)9月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
207p
ISBN
9784780706369
NDC(分類)
611
請求記号
611/Y44
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
和書
目次

はじめに
1 凶作報道に見る着色と誇大
東北地方の気象条件による宿命
一連の昭和大凶作
凶作報道による救援の手と誤解と
歴史的に培われてきた東北の印象
大根をかじるのは悪戯半分だった
「飢えたる岩手」を全国に印象づけた残酷な1枚
 
2 「娘身売り相談所」の真実
「身売り」の斡旋ではなかった
「身売り」娘たちの行き先は多様だった
国有地払下げが招いた悲劇
「昭和聖代」とうたわれた農村の実態
「大部分が売春婦であった」という歴史書の嘘
「いわれている」ことと事実との違い
 
3 軍事費膨張の犠牲になった救農
欠食児童への「学校給食」費は民間まかせだった
軍事予算膨張の犠牲にされた救農事業
軍が利用した農村の窮乏と「志願兵」
「王道楽土」と「五族協和」の虚構
米の供出制度と配給制度への変化の意味
農地改革と地主勢力の抵抗
開拓人生を繰り返した貧農たちの悲哀
 
4 回想の「穴掘り部隊」
考えもしなかった「陛下の軍隊の嘘」
ガダルカナル戦の真実
各戦線で127万余の餓死
『詩集』を語り合った「見習士官」
垣間見た「真空地帯」
空いた米俵と夜中の飯炊き
寄せ集めの「穴掘り部隊」に復帰
食料調達と機銃掃射の恐怖
機銃掃射で殺された馬肉を喰らう
敗戦と我が家の「てんやわんや」
進駐軍兵舎で屈辱の使役
才能を開花できなかった兄の死
 
5 飽食時代を叱る
「欠食児童」の食事の実際
給食の弁当を持ち帰る子どもの哀話
凶作と飢饉と貧困の代名詞「カテ飯」
「平成の米騒動」の教訓
野坂昭如さんの体験的コメ哲学と金言
食環境の改善を目指す国民運動の展開を
広がる食の無駄と飽食に対するマヒ感覚
「お持てなしの心」の名に隠れた押し付け
新聞・テレビによる飽食の薦めを叱る
 
6 「今ある者が本気で考える」
他人事のような農水省の巨大広告
かつて日本人は米飯に誇りをもっていた
日本人にとって「米」とは文化である
「学校給食」の歴史と到達点と問題
「食育」の土台は家庭での食のあり方と躾け
日本農業と農家への恩返しを
 

「娘身売り」問題をどう考えるか
再度、娘身売り問題について
「娘身売り」の真実
 
写真の出典
あとがき