私の昭和史 [正篇]
- サブタイトル
- 編著者名
- 中村 稔 著
- 出版者
- 青土社
- 出版年月
- 2004年(平成16年)6月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 429p
- ISBN
- 9784791761227
- NDC(分類)
- 911
- 請求記号
- 911/N37/1
- 保管場所
- 地下書庫和図書
- 内容注記
- 『ユリイカ』2002年1月号から28回分の連載をまとめたもの
- 昭和館デジタルアーカイブ
1 日独防共協定と鈴木秀吉先生の訓辞のこと、トハチェフスキー元帥の粛清のこと、二・二六事件のこと、山中峯太郎『大東の鉄人』ほか小学校の頃の愛読書のことなど
2 ねえやのこと、自転車を買ってもらったこと、サンドイッチの切り屑を買いにいくたのしさのこと、葬儀や棟上げのときのおひねりのことなど
3 愛仕幼稚園とアプタン先生のこと、近所の店屋のこと、小学校の成績のことなど
4 級友T君の別荘で池にはまったこと、父の出自と経歴のこと、兄の転校のこと、鈴木先生の授業のこと、親の子離れ・教師の生徒離れということ、T君の本宅の差押えのことなど
5 亀井文夫監督『上海』のこと、爆弾三勇士の歌のこと、『コドモノクニ』のこと、浅草とエノケンのことなど
6 祖父のこと、母のこと、私の金銭感覚のこと、中村の家系のこと、祖母のこと、祖父母の義太夫のこと、行儀・習慣と躾のことなど
7 祖父母の湯治のこと、内湯温泉のこと、都市対抗野球と大宮のこと、『六大学野球全集』のこと、職業野球のこと、スポーツの大衆化のことなど
8 父母の結婚のこと、小学校のときの作文のこと、父に連れられた兄と三人の伊豆、大島旅行のこと、私の運動能力のこと、小学校六年のときの左肘の複雑骨折のこと、東京府立五中受験のことなど
9 五中に通いはじめて環境が激変したこと、軍事教練のこと、スフの夏服と代用品時代のこと、一年生一学期末の成績のこと、保田の臨海学校のことなど
10 二年生のときに校内誌『開拓』に詩を投稿したこと、『開拓』に掲載された高原紀一の小説などのこと、真田幸男先生の「膝栗毛小論」の跋文のこと、改造社版『現代日本文学全集』の『現代日本詩集』と北原白秋の「明治大正詩史概観」のこと、
「雨ニモマケズ」を知ったことなど
11 父のノート「苛斂誅求の巻」のこと、津田左右吉事件と父のかかわりのこと、一審判決と和辻哲郎の証言のこと、公訴時効と控訴審判決のこと、「国体の本義」、「皇室の尊厳」のことなど
12 紀元二千六百年祝典のこと、正木ひろしの『近きより』に教えられたこと、五中の友人たちのこと、梅月事件のことなど
13 佐藤信保先生、谷鼎先生、真田幸男先生、関口孝三先生、窪田鎮男先生、高野仁太郎先生などの先生方のこと、教室の窓越しのキリの巨木のこと、図書室のこと、萩原朔太郎『純正詩論』、波多野完治『文章心理学』、源氏物語のこと、日ソ中立条約と正木ひろしの感想のことなど
14 米英に対する開戦のこと、大東亜共栄圏というイデオロギーのこと、開戦時の正木ひろしの感想のこと、三好達治『捷報いたる』のこと、緒戦の予想外の戦果のこと、「海行かば」のこと、大木惇夫「戦友別盃の歌」のこと、宇佐美英治『海に叫ばむ』のことなど
15 尾崎、ゾルゲ事件と父のかかわりのこと、父の取調べのこと、尾崎秀実の二通の上申書のこと、ゾルゲの手記のこと、父の転任のことなど
16 燃料、水道のこと、ガダルカナル島からの「転進」のこと、徳川夢声朗読の吉川英治『宮本武蔵』のこと、広沢虎造の森の石松のこと、勤労動員のこと、富士の裾野の野営のこと、映画のこと、伊丹万作の随筆のこと、日守新一、東野栄治郎のこと、木下恵介、黒澤明のことなど
17 中学三年の学年末、急性腎臓炎に罹ったこと、『戦争と平和』のこと、中学四年のときに『開拓』に発表した小説「草の炎」などのこと、受験勉強をはじめたこと、梶岡忠義のこと、スタルヒン全盛時代の巨人軍のこと、当時の職業野球のこと、昭和十八年
、四年修了時に一高受験に失敗したことなど
18 五年生のときの花札事件とその真相のこと、中川一朗の『一朗の思い出ばなし』『病とともに』のこと、石原恒夫の中川一朗への見舞い状のこと、『辻詩集』のこと、新古今集のこと、山口剛の著作、井原西鶴を読んだことなど
19 昭和十八年十月、理工系以外の学生の徴兵猶予が停止されたこと、進学に迷ったこと、『開拓』の編集にあたったこと、出英利の詩、原田柳喜の詩のこと、私の戦争協力詩のこと、一高に合格したこと、教練合格証のこと、軍人勅論と戦陣訓のことなど
20 一高に入学し、国文学会に所属したこと、いいだももから教えられたこと、部屋の掃除や洗濯のこと、日高晋という名前を知ったこと、遠藤麟一朗のこと、代返とストームのこと、中原中也「湖上」のこと、西田幾太郎『善の研究』、出隆『哲学以前』
、三木清『人生論ノート』のことなど
21 一高の寮の食事のこと、万葉集と花伝書の輪講と中村眞一郎さん、大野晋さん、小山弘志さんのこと、小林秀雄訳の『地獄の季節』などのこと、河出書房版『現代詩集』三巻のこと、中原中也『在りし日の歌』、『山羊の歌』、立原道造全集のこと、竹山道雄、立沢剛、五味智英
、守随憲治、阿藤伯海、亀井高孝、林健太郎等の諸先生のこと、同級生のことなど
22 二年生が日立へ勤労動員に出発したこと、寮歌のこと、『向陵時報』百五十六号に掲載された太田一郎の短歌、いいだももの詩「訣別」のこと、『向陵時報』百五十七号に掲載された中村眞一郎、加藤周一、古賀照一、山下浩等の諸先輩や清岡卓行、今道友信等の上級生の作品
、原口統三の「海に眠る日」のことなど
23 いいだとの読書会のこと、竹山教授の回想「昭和十九年の一高」のこと、木村健康教授の「自治の丘の若者たち」のこと、自治制の廃止と幹事制の発足のこと、いいだと「北極島爆破」を観たこと、昭和十九年八月、いいだと二週間ほどの旅行をしたこと、その間
、琵琶湖ホテルに泊り、大阪で文楽を見たり、東尋坊での伝聞に触発されて「海女」を書いたこと、金沢で栃折家のお世話になったこと
24 敗戦間近いころの太田一郎の短歌のこと、網代毅が国文学会に移ってきたこと、結局刊行されなかった雑誌『柏葉』のこと、原口統三のこと、娘義太夫の寄席、東橋亭や乙女文楽に通ったこと、出、高原たちの「土龍座」とその仲間たちのこと、相澤諒のこと
、十一月道路工事に勤労動員されたことなど
25 昭和二十年一月の査閲と大西守彦のこと、三菱電機世田谷工場への勤労動員が一月から始まったこと、横田幹事長、中野副幹事長の下で研修幹事になって勤労動員を免れたこと、いいだに連れられて中村光夫さんを訪ねたこと、上田耕一郎と中村光夫さんのかかわりのこと
、昭和二十年三月ころの寮の食事のことなど
26 三月十日の東京大空襲のこと、古賀照一さんの小説「高尾懺悔」のこと、古賀さんの入営前夜の送別会での白井健三郎さんと橋川文三さんの論争のこと、白井さんの詩のこと、尾藤正明、原口統三らの満州への帰省、尾藤正明が現地招集されシベリアで死んだことなど
27 四月十三日の空襲で罹災した親戚が我が家に仮寓したこと、父を手伝ってさつま芋の苗を植えたこと、同級生たちが次々に入営したこと、大西が入営し、その見送りにいったこと、五月二十五日の空襲のこと、古賀さんが即日帰郷になり、空襲のさなかに母堂と死別したこと
、網代と三峯の宿坊に泊りにいったこと、その帰りに伯父の家に寄ったこと、伯父のことなど
28 六月、太田が入営したこと、出英利が入営のため津山に出発するのを見送ったこと、いいだの入営のための送別会のこと、徴兵検査にかわる簡閲点呼を受けたこと、立川の中島飛行機への動員に同行することにしたこと、ポツダム宣言が公表されたこと、立川での食事のこと
、原子爆弾が広島に投下されたこと、八月十五日のことなど
後記
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