日本はなぜ開戦に踏み切ったか
- サブタイトル
- 新潮選書 「両論併記」と「非決定」
- 編著者名
- 森山 優 著
- 出版者
- 新潮社
- 出版年月
- 2012年(平成24年)6月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 223p
- ISBN
- 9784106037108
- NDC(分類)
- 312
- 請求記号
- 312/Mo73
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 関係年表:p218-223
- 昭和館デジタルアーカイブ
はじめに
第一章 日本の政策決定システム
明治憲法と日本国憲法の相違点
国務と統師の分裂
行き詰まりと混迷
打開への模索
大本営政府連絡懇談会・連絡会議
目まぐるしく変更された「国策」
支離滅裂な文章
「国策」の決定者たち
政党の凋落
帝国会議の行き着いた先
参謀本部の発言力拡大
「大角人事」の後遺症
陸海軍の危ういバランス
「国策」決定の手順
天皇の意思表示
「船頭多くして船山に登る」
ゴミ箱モデル
第二章 昭和一六年九月の選択
松岡の閣外放逐
日米交渉に積極的だった閣僚
虎の尾を踏んだ南部仏印進駐
対米開戦論の勃興
「帝国国策逐行方針」の起案
近衞首相の決意
出師準備と「逐行方針」の提示
海軍部内の情勢判断
「逐行方針」の文面をめぐる攻防
陸軍の硬化と情勢の急転
参謀本部の強硬論と陸海軍折衝
「目途」の問題
曖昧なままの「逐行要領」
天皇の不満
「逐行要領」の「両論並立」性
曖昧な対米条件
外務省の奮闘と目論見
挫折した寺崎の意図
「日支間の協定」の真意
陸軍の対中和平構想
外務省の抵抗と陸軍の強硬姿勢
アメリカの照会
「返電案」をめぐる攻防「両論並立状況」の再構築
交渉推進派の策謀
対米条件の一本化
参謀本部の一方的勝利がもたらしたもの
窮地に追い込まれた近衛内閣
第三章 なぜ近衛は内閣を投げ出したか
近衛・東条会談
「英米不可分論」を主張し始めた海軍
一致結束できない海軍首脳部
海軍が下駄を預けた先
内閣崩壊の原因
官僚組織の割拠性
利害のねじれ
「皇族内閣」構想
大命は東条に
第四章 東条内閣と国策再検討
海相人事に介入
東郷外相の入閣
賀屋の蔵相就任
天皇の影響力行使
硬化する統師部と国策再検討の開始
欧州における戦局の見通し
ソ連の動向と英米不可分論の行方
開戦延期論の否定
秀才集団・海軍の限界
海上輸送能力
造船領と船舶損耗量の検討
欠陥だらけの船舶損耗量算定
曖昧な物資の需給予想
「臥薪嘗胆」という選択肢
鈴木企画院総裁の「転向」
伏見宮の圧力と海相の開戦決意
戦争回避の説得と嶋田の拒絶
分裂状態だった対米作戦構想
時代遅れの建艦計画
短期決戦の誘惑
物資優先配当を要求した海軍
第五章 対米交渉案成立と外交交渉期限
東郷の交渉戦略とは
対米交渉案の両論並立性
最後の決断 一一月一日の連絡会議
連絡会議での激論
外交交渉の期限問題
新たな妥協案
東郷外相の苦悩
陸海軍の内部統制
矛盾した最終決定
変化した昭和天皇の判断
排除された臥薪嘗胆論
三年め以降の見通しで落とされた要素
第六章 甲案と乙案
日本側の最後案 乙案
東郷外相の不可解な言動
甲案をめぐる交渉
交渉のすれ違い
東京でわかった認識のズレ
甲案の拒否
第七章 乙案による交渉
乙案の「奇妙な」送られ方
東郷の意図はどこにあったか
本省と出先のギャップ
野村の独断と乙案の提示
来栖も譲歩案に協力
謎が残るハルの反応
ハルは乙案をどう捉えたか
暫定協定案とハル・ノート
東郷外相の二正面作戦
暫定協定案をめぐる攻防
中国による暫定協定案の漏洩
ハルの変心
第八章 ハル・ノート
戦争準備段階に入ったアメリカ
もし暫定協定案が提案されていたら
ハル・ノートの衝撃
最後の開戦阻止活動
空振りに終わった重臣会議と高松宮の進言
開戦決定 何のための戦いか
おわりに
あとがき
関係年表
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