「八紘」とは何か
- サブタイトル
- 東京大学東洋文化研究所報告 東洋文化研究所紀要;別册
- 編著者名
- 平勢 隆郎 著
- 出版者
- 汲古書院
- 出版年月
- 2012年(平成24年)3月
- 大きさ(縦×横)cm
- 22×
- ページ
- xv,680,75p
- ISBN
- 9784762929816
- NDC(分類)
- 222
- 請求記号
- 222/H67
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
序
序說 「封建」論・「八紘」論・「五服」論の要點
はじめに
龜趺碑・龜趺塔の槪要
「封建」論の要點
「八紘」論の要點
「五服」論の要點
龜趺碑と「八紘」
「八紘宇たり」と「西宇」
韓昇の「井眞成墓誌」に關する新研究からわかること
おわりに
第一章 「八紘」論と「五服」論
游俠の「儒」化とは何か―豪族石碑出現の背景
はじめに
小領域・中領域・大領域―中領域の歴史的役割
「國」どうしの外交關係―中領域内の交流
領域國家(中領域)の下の新秩序と領域國家間の外交
漢代史料と「俠」
任俠的秩序への信賴
公と私―中領域の位置づけ
匹夫の「俠」と游俠の轉向―宮崎市定の目線
中央の理論武装
「正統」論と孔子―中央の目線
孔子異常風貌說の出現
游俠をひきつけた精神世界―中央の目線と游俠世界の目線
游俠を迎え入れた場
富商大賈と游俠
公羊學と俠
おわりに
南方の守神としての朱雀
はじめに
關野貞の研究
「游俠」の出現
郡の設置と「俠」評價
『戰國策』と『史記』
漢代の「俠」と公・私
游俠の「儒」化
豪族石碑の氣になる性格
五德終始說と帝王風貌異常說
孔子と傳說帝王の異常風貌說
四神說の推移と孔子
龍と朱雀と劉邦
龜趺碑・四神と龍
おわりに
「三合」、十二方位による五行生成說と五徳終始說
はじめに
曾侯乙墓出土遺物による知見
曾侯乙編鐘に示された「方位圓」の先驅
三合の應用
三合と對抗方位、そして音の生成
董仲舒の五德終始說
三合導入の意味
戰國王朝の三正交替論
武帝以前の賢人時期化
その後の經緯と始皇帝
おわりに
「五服」論の生成と展開
はじめに
『尚書』孔傳の「五服」說
戰國以來の目安としての「方~里」
『戰國策』・『呂氏春秋』にみえる「冠帶」と「方~里」
『史記』の「方~里」
『漢書』の述べる「方~里」
『史記』・『漢書』に見える五服
後漢時代の五服論と顧頡剛說
「五服」論の生成
おわりに
『論語』の天下觀、『孟子』の天下觀、『禮記』の天下觀―「天下の正統」を理解するために
はじめに―天下の正統
傳説の帝王の歷史と夏殷周三代の王朝
『論語』の天下
新石器時代から青銅器時代へ、そして鐵器時代へ
天下と中國・夏
おわりに
第一章 まとめ
第二章 「八紘」論と「封建」論
中國戰國時代の國家領域と山林藪澤論
はじめに
三つの領域を語る目―江戸時代の伊藤仁齊の中國夷狄觀
大きな「中國」と小さな「中國」
『孟子』等の記事
『孟子』にいう「中國」と『論語』の「九夷」の關係
『韓非子』顯學篇が述べる「事實」
東アジア册封體制と「中國」
宮崎市定の議論
『鹽鐵論』にいう國富の源―增淵龍夫の檢討
殷周時代の山林藪澤―松丸道雄の檢討
殷王の田獵地と西周の湯沐の邑、そして戰國諸王の占有
日本江戸時代、太田錦城の山林藪澤說
おわりに
上海博楚簡『天子建州』と「封建」論
はじめに
『孟子』萬章章句下等に見える「封建」論
『禮記』王制に見える「封建」論
『左傳』僖公二十四年に見える「封建」論
上博楚簡『天子建州』
「州」をめぐる問題―兼ねて『管子』度地の「封建」論を論ず
おわりに
戰國時代の天下とその下の中國、夏等特別領域
はじめに
廣域的漢字圈の成立
漢字圈の變容
新石器時代以來の文化地域と天下
戰國時代の中國と夏(華夏)
殷周時代の省・德(征伐の靈力)
戰國時代の德
統一帝國の下の「德」
外交使節の役割
戰國時代の前代認識と領域認識
禹の治水をどう見るか
おわりに
〈補〉戰國期「封建」論、特別地域論、五服論と孔子―上博楚簡『天子建州』の成書國を檢討するために―
はじめに
戰國時代の「中國」と「夏」等の範圍
戰國期の特別地域論、五服論と孔子
おわりに
第二章 まとめ
第三章 說話の時代
周初年代諸說
はじめに
『史記』紀年矛盾の解消
殷代後期甲骨文字例と西周金文事例
殷末・周初の年代
『漢書』が述べる周初
『史記』が述べる周初
古文『尚書』に述べる周初
おわりに
[別添] 古代紀年と曆に關するチェックポイント
大國・小國の關係と漢字傳播
はじめに
新石器時代以來の文化地域
春秋―都市國家の時代にして大國の時代
漢字の傳播
漢字資料の殘り具合
傳統的制度と觀念語
「一統」をめぐる戰國時代の共通理念と地域的、時代的多様性
おわりに
中國古代における說話(故事)の成立とその展開
はじめに
『戰國策』の體例
身振りと文學
戰國時代における說話の發生
縣の設置、郡の發生と說話
編鐘の時代
『左傳』の文章構造
中華夷狄觀と漢代前期の狀況
『左傳』と『史記』の先後
『公羊傳』の「くさし」の「形」
『左傳』・『穀梁傳』の「くさし」の「形」
上海博物館藏楚竹書に關する問題
『春秋事語』の說話
おわりに
【別表】
平勢隆郎『左傳の史料批判的研究』
『史料批判研究』四號(二〇〇〇年)に一覽にしたもの
平勢隆郎『『春秋』と『左傳』』(中央公論新社、二〇〇三年)に論じたこと
平勢隆郎「王莽時期、木星位置に關する劉歆説の復元とその關連問題」(『日本秦漢史學會會報』五號、二〇〇四年)に、標題の問題を論じた
平勢隆郎『中國の歷史2・・都市國家から中華へ』(講談社、二〇〇五年)に論じたこと
『左傳』に見える諸語の用例
「寡人」の用例
「寡君」の用例
「寡大夫」の用例
「君主」の用例
「執事」の用例
「不穀」の用例
「孤」の用例
「大上」の用例
『國語』に見える諸語の用例
不穀
君主
寡君
大上
孤
『管子』に見える「寡君」の用例
『公羊傳』に見える諸語の用例
寡君
寡人
君主
子曰
吾子
『穀梁傳』に見える諸語の用例
寡君
君主
寡人
吾子
先秦兩漢の禮樂の變遷―孔子の時代の樂を知るために―
はじめに
編鐘の考古學的檢討
曾侯乙墓出土編鐘からわかること
『禮記』からわかること
『左傳』と『國語』からわかること
『左傳』に垣間見える周王朝の衰微
『孟子』と『論語』からわかること
『孟子』に見える特異な見解
『左傳』が「樂」をどう紹介するか、その1
『左傳』が「樂」をどう紹介するか、その2
『國語』に見える「樂」
『史記』・『漢書』にみえる樂論と風德
春秋末の狀況と孔子
おわりに
第三章 まとめ
結びにかえて
西周・春秋・戰國前期の天下觀
『孟子』の天下觀と德槪念
『左傳』に示される樂と風化
中國・夏等特別領域と夷狄
五服論の發生と九州說との統合
東アジア册封體制で議論されること
戰國的王化思想から漢代的王化思想へ
『史記』・『漢書』の記載と南越問題
戰國時代の外交文書の形式
王化思想が交錯する場と外交關係
「德をもって仁を行う」「力をもって仁を假る」に關わる觀念語と諸書の編年、諸書材料の編年
天文觀と曆法の編年
戰國的王化思想のもう一つの「形」とその後裔
越の正統と戰國楚
『孟子』の樂論、『荀子』の樂論、『禮記』の樂論
禮敎主義のその後
あとがき
英文要旨
中文要旨
索引
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