ひとりひとりの戦争・広島
- サブタイトル
- 岩波新書;黄275
- 編著者名
- 北畠 宏泰 編
- 出版者
- 岩波書店
- 出版年月
- 1984年(昭和59年)8月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- x,194p
- ISBN
- NDC(分類)
- 916
- 請求記号
- 916/Ki61
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき
1 長い旅(友田典弘さん)
その日、何もかもが消滅した
顔見知りの朝鮮人と出会って
「絶対、日本語をしゃべるな」
毛布一枚抱えて家出
朝鮮戦争ー再びソウルへ
靴磨き、パン屋…と転々
「日本へ帰る」を支えに
祖母が写真を確認
大阪へー韓国人経営の職場に
原爆の犠牲者なんやなあ
2 二冊の手帳(山下明さん)
東京へ出て絵を学ぶ
満洲で倒れ、病院から病院へ
キノコ雲、黒か雨
戦死者たちの肖像画を
チッソの関連職場へ
六歳の長男も水俣病で…
「証拠がなか」の一点ばり
水銀は魂まで溶かす
寿命ある限り話し続ける
3 受難のとき(柴間タヅさん)
みんな幽霊みたいに歩いた
強まるキリスト教への風当たり
「スパイ学校」といううわさ
「女学院移転反対」の住民大会
教室へ石ー退学者が続出
外人教師全員、ついに本国へ
遺骨は外交文書の中に隠して
「勤労動員」の日々
庶民が庶民を追い込んでいった
4 神楽の里(勇気俊雄さん)
悠長・素朴な片田舎
二百年前、村の平穏を祈って
灯火管制ー練習が不可能に
村は修羅場になった
軍隊はなんでも勝手に…
枕崎台風に襲われて
「わしらには神楽がある」
いつまでも神楽バカで…
5 灼けた白衣(久保文子さん)
看護婦として佐世保へ
夜遅くまで働きづめ
夫は「壮烈ナル戦死」
無数のガラス片が顔に
「それでも帝国軍人かね!」
家族全員、無事な姿で
患者さんたちの境遇
部屋の花はきれいでも…
被爆者に慕われた重藤先生
つらいことを見過ぎた
戦争と原爆に振り回されて
6 囚われの被爆記(小椋醇さん)
十六の時に家出して
紀元節の日、自殺図る
くり返す刑務所暮らし
声をかけ合い、柱をどけて
「刑務所が一番安全じゃ」
脱獄ーまっすぐ北へ走った
「自分こそが寄る辺」
高校生たちは身を乗り出して
証言の記録を急がねばならない(北畠宏泰)
最初の原爆手記ー筆者たちのその後
「個人史」の記録を重ねて
「さみしくなったら、これを見る」
震える手、もつれる舌で
女学校への迫害
闇の中に浮かぶ拝殿で
四十年間。亡夫n声を聞きながら
重い口を開いた元受刑者
高揚した反核・平和運動
「何もしないことができる」
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