遺木ノ詩
第一章 襲来
はじめに
運命の日
友軍機全滅す
米軍上陸す
死生観(斬り込み中止に憶う)
第二章 転進
基地よ何処
敵中突破(其の一)
敵中突破(其の二)
敵中突破(其の三)
第三章 飢餓街道(其の一)
本隊の転進路を求めて
飢餓の前進
食糧を求めて
野生の食糧
主力部隊の落伍兵ろ方
ああ塩が欲しい
戦友(とも)を棄てる
夜雨に濡れて眠る
銃を焼く
垂れ流し無常
三袋の乾パン
部隊解散
草むす屍
渡河
椰子の木の夢
海に出る
第四章 飢餓街道(其の二)
恩讐を越えて
瓢や瓢や我れ汝を愛す
無手勝流
静対動
天皇陛下万歳
忙中に閑あり
再び密林に入る
第五章 飢餓街道(其の三)
糞詰りに泣く
一匙の銀飯
断食終(修)業一将功ならずして万骨枯る
南大津兵長、上野上等兵さらば
げてもの喰い
本隊は指呼の間にあり
第六章 飢餓街道(其の四)
自決の代償
我れ主力部隊に合流せり
江森上等兵よ、さらば!
陣中一夜
サゴ椰子の木を求めて
吉田義次郎君との出逢い
吉田君の人と成り
命トル河に咲く友情
渡河命令
第七章 遺木の誓い
別れの宴
稀世の遺言
我れ敗れたり
回想
第八章 トル河狂騒曲
命トル河を渡る
我や先、我や先
友よ安かれ!
確かなる天の道を歩め
第九章 雪兵団の陣営
生死の岐路に迷う
全滅の追想
我れ、いまこそ友軍を見たり
乾パンの味
木下准尉と恩賜の煙草
信子さんのマフラー
炊飯涙あり―”銀飯の味”
炊飯涙あり―”判定勝ち”
炊飯涙あり―”砲撃雑感”
炊飯涙あり―”直撃に哭く”
炊飯涙あり―”磁針計の追憶”
白梅の花
二つの塚
魔心、魔性
第十章 目的地「シアラ」
シアラ街道を行く
指揮官および諸部隊の損粍
部隊長の命令に泣く
假住居
米背負(しょ)い―その一 註、海老名の旦那(だんな)
米背負い―その二
帰りなんいざ!
シアラ(死原)雑感
終戦の悲報に泣く
愛刀吉正に憶う
第十一章 むすび
武力なき”八紘一宇”
第十二章 慰霊の記
長兄義雄氏に伝うる書簡
車中雑感―出発
車中雑感―東京に憶う
車中雑感―みちのくに憶う
故山展望
吉田君の生家
侘びと感謝の涙
遺骨秘話、空即是空
吉田義次郎君の略歴
血染めの謹願書
追憶無限
慰霊余話―団欒の宴
慰霊余話―ミサ夫人の短歌
むすび