芸人紙風船

一、わが父・わが師・わが友
父・大與枝の憶い出
初代猫八の誕生秘話
掌の傷跡と橋之助
根入りムジナの三代目小さん
小猫八の修業時代
初恋のお鉄ちゃん
猫八召集の前夜
柳とんかつの客
馬風の悪人諸君！
モテモテ森川信
ヤマカジさんの二百円
安鶴さんの冷汗
活弁士・山ブチの酒色
酒と色で昇天した貞丈
　
二、はなし家の笑いと涙
漂泊の初代しん生
廓ばなしの盲目小せん
権太郎〝不忍池の決闘〟
自慢のロセンと豚の夫婦
年増にヌカれた可楽
酒なくてなんの志ん生
大往生のべけんや文楽
柳につばめのエレジー
色もの枝雀の美声
　
三、ああ懐かしの笑の王国
不世出の話術・夢声翁
馬が平伏した大辻司郎
衝撃の漫才師エンタツ
弟子に敬愛されたエノケン
喜劇界の殿様ロッパ
活弁の神様・生駒雷遊
　
四、奇人変人の芸人たち
役者より上役の落語家
桂米団次の土性骨
海神を感激させた講談
客も呆れた浪曲師
かなわんペニスの実印
釣りキチ観音経
これが真の談林派
落語家宗匠の珍句
淋しからずや立花亭
楽屋裏ばなし
寄席落語事典
あとがき
カバー・本文カット 宮尾しげる