戦時下学問の統制と動員
はしがき
序(駒込武)
課題と研究対象
専攻研究と分析の視角
構成と資料
第Ⅰ部 教学刷新体制の構築
はじめに(駒込武)
思想統制から学問統制へ(川村肇)
思想統制の展開
天皇機関説事件と学問統制
戸坂潤の統制論
小括
教学局と日本諸学振興委員会(高橋陽一)
教学局という組織
日本諸学振興委員会という組織
教学局、日本諸学振興委員会の逐次刊行物
小括
補論 日本諸学振興委員会各学会への動員状況(岸田康之)
各学会のオーディエンス
中等諸学校教員の再教育をめぐる動向
小括
国民精神文化研究所と日本諸学振興委員会(駒込武)
国民精神文化研究所の組織と事業
国民精神文化研究所から日本諸学振興委員会へ
小括
教学刷新体制と高等教育機関(寺﨑昌男/奈須恵子)
東京帝国大学への統制圧力
教員に対する調査・監視
教育活動への統制
小括
人文科学の研究動員(駒込武/奈須恵子)
吉田熊次・本田弘人による研究助成調査
精神科学研究奨励金と日本学術振興会
「国家有用」の学者の動員
小括
第Ⅱ部 教学刷新体制下の教育学
はじめに(木村元)
一九三〇年代の教育学の場と課題(木村元)
講壇教育学の動向
教育科学運動の展開
教育学の新動向
小括
補論 近藤寿治『日本教育学』成立事情(駒込武)
日本諸学振興委員会教育学会と教育学の再編(山本敏子)
「教学刷新」政策における教育学会の位相
日本諸学振興委員会教育学会の概要と動向
第一回・第二回教育学会
第三回~第五回教育学会
日本諸学振興委員会教育学会と日本教育学会
小括
第Ⅲ部 教学刷新体制下の諸学問
はじめに(寺﨑昌男)
機関誌『日本諸学』にあらわれた学問論(寺﨑昌男/駒込武)
和辻哲郎・務台理作・浦本政三郎論文について
二つの座談会
「諸学振興」における和辻哲郎の位置
小括
哲学会(川村肇)
哲学会の開催と哲学の学問動向
委員の構成
各回学会の発表内容
小括
国語国文学会(駒込武)
「日本学」の基幹としての国語国文学
委員の構成
各回学会の発表内容
小括
歴史学会(奈須恵子)
一九三〇年代の歴史学界の状況と歴史学会の開催
委員の構成
各回学会の発表内容
経済学会(木村元)
経済学会開催の背景
委員の構成
各回学会の発表内容
小括
芸術学会(高橋陽一)
芸術学の日本精神とその矛盾
委員の構成
各回学会の発表内容
小括
法学会(友野清文)
法学界の状況と日本諸学振興委員会法学会開催
委員の構成
各回学会の発表内容
小括
自然科学会(岩田康之)
自然科学者の組織化
委員の構成
自然科学会各回の発表内容
小括
地理学会(奈須恵子)
地理学界の状況と日本諸学振興委員会地理学会の開催
委員の構成
学会発表者の所属・構成
発表分野と発表内容
小括
おわりに(高橋陽一/駒込武)
結(友野清文・駒込武)
文部省人文科学委員会の設置
日本諸学振興委員会における構成的統制の行方
日本諸学振興委員会における研究者の参与
あとがき(奈須恵子/川村薫)
巻末附表
人名索引