図書センボツシャ ノ ツマ ノ シュキ000054282

戦没者の妻の手記

サブタイトル1~10
編著者名
大阪市遺族会 編
出版者
大阪市遺族会
出版年月
1960年(昭和35年)7月
大きさ(縦×横)cm
21×
ページ
3,283,8p,図版[9]p
ISBN
NDC(分類)
916
請求記号
916/O73
保管場所
閉架一般
内容注記
大阪市遺族会10年の歩み:巻末p5-7
和書
目次

遺言通りよくやってくれたと(北区・相見登美)
 
随想ー椿赤く胸さす対話(住吉区・青木美代)
 
たゝ子への愛ゆえに(天王寺区・青山正子)
 
わが愛は初め終わりなけれど(西区・秋山かな子)
 
負うた子におしえられつゝ(東住吉区・明田ミキ)
 
無念のシベリヤ抑留(住吉区・浅井三津)
 
心強い遺族会の結成(此花区・井田己喜)
 
身にしみる義弟夫婦の親切(住吉区・伊葉澄)
 
戦災の姉の子も引き取って(城東区・幾島富子)
 
遺筆のハガキが生きる力を(住吉区・池田幸子)
 
渡る世間に鬼はない(生野区・石黒三石)
 
大晦日に急な問屋の強談判(浪速区・和泉ムラヱ)
 
この上は孫をこの手で(西区・今藤フミ子)
 
長患いの心乱すスウチャン節(西区・岩崎タツコ)
 
未亡人家族にも健康保険を(浪速区・上枝美代子)
 
母ちゃん死んでも私ら死ねへん(住吉区・植村登美子)
 
女手一つに天婦羅製造(東住吉区・植村雪江)
 
子供を預けて女中奉公十二年(住吉区・梅村房子)
 
遺児採用のお願い(生野区・梅本富栄)
 
目のあたり見た遺族会の活躍(此花区・榎本数子)
 
白木の箱に五百円(都島区・小川貞子)
 
涙にうるむタイプの文字(東住吉区・小沢正子)
 
渡ってきた情の国(東住吉区・小原正子)
 
一日も早く国民健康保険を(東住吉区・尾崎与那子)
 
胸の病にも打ち勝って(東住吉区・大浦政子)
 
見よう見まねの洗張業(東住吉区・大倉夏子)
 
うちの父ちゃん、いつ帰るの?(城東区・大田フサヱ)
 
握手だけの最後の面会(大淀区・大伴美子)
 
ひと粒の米も口に入らず(東住吉区・大西ミネ)
 
落穂ひろいにほゝたゝかれて(住吉区・大宮タツノ)
 
誘惑、権力、盗人の汚名まで(大淀区・大西久仁子)
 
生きんがための闇パン売り(東住吉区・大山チヱ)
 
険しき山道をもう一息(西成区・奥田末子)
 
アメリカに渡る私の「紙画」(生野区・奥村敏子)
 
桜の枝の一ふしを捧げて(南区・恩知希江)
 
山仕事に草履も血まみれ(住吉区・柏原英子)
 
「異国の丘」に涙の合唱(住吉区・梶川照子)
 
自分の力で正しくと(城東区・梶田カツ)
 
胸打つ「お父さん星」の詩(城東区・片岡万喜子)
 
民生保護に冷たい世間の目(住吉区・片岡シズヱ)
 
きょうも墓前にひざまづき(東住吉区・門野イト)
 
帰ってきた夫の霊魂(生野区・角野未代子)
 
幸福の限界という言葉のなかに(北区・紙上キヨ子)
 
身元保証制度の充実を(城東区・神田愛子)
 
岸首相と左藤知事へお願い(住吉区・亀田コマ)
 
経済にかゝり三犯(大正区・川池貞子)
 
お母ちゃん、はよ寝てや(生野区・川植秀子)
 
一人ぼっちの私(東住吉区・川上千賀子)
 
この手記を亡夫の手向けに(住吉区・川口きよ)
 
子と親が絶えず結ばれて(西成区・川口トモゑ)
 
有難かった洋裁の無料教授(西淀川区・川島きみ)
 
夫の信頼に誓う心(住吉区・川村福枝)
 
女ばかりというものは(城東区・木田久子)
 
もう防空壕にも入るものかと(住吉区・岸本マサ子)
 
皺深く刻んだこの両手(東住吉区・北野ナヲヱ)
 
早く建てたい主人のお墓(住吉区・清本富美枝)
 
死闘する「母」の姿(天王寺区・久野浪子)
 
闇市での鼻緒売りも昔話に(東住吉区・熊谷幸子)
 
表彰と遺児参拝に感涙(北区・倉本カズヱ)
 
妹と二人で喫茶店(城東区・小林サト)
 
戦災ー強盗ー台風ー結核ー立退き(大淀区・小松良子)
 
いやな陰口(住吉区・河野スイ)
 
遺族としての誇りをもって(西淀川区・高津好子)
 
慰霊祭の祭文は私の心の叫び(住吉区・近藤民)
 
淋しく一人暮し(東住吉区・近藤ふみ)
 
門前に居眠りして母待つ子ら(旭区・佐藤キミヱ)
 
わが家にそびえる無線アンテナ(東住吉区・佐野公子)
 
見てござる、見てござる(北区・坂谷庵子)
 
遺児すこやかに成人す(東住吉区・坂本文子)
 
内報から三年目に公報(大正区・阪尾久子)
 
四年生から新聞配達(城東区・酒井千代子)
 
珠算で大臣賞もらったわが子(南区・清水文子)
 
七月は不吉な月(東成区・汐見よ志志)
 
母子保護法のお蔭でタバコ商(住吉区・下田君枝)
 
終戦後初めてたいた赤御飯(大淀区・住友静子)
 
昇殿参拝は一生の思い出(北区・田中波子)
 
平和の鐘は鳴ったけど(東住吉区・田原シゲノ)
 
住宅さえあたれば(東住吉区・田部やす子)
 
三人の子供をつれて仕事に(住吉区・高倉ヲキノ)
 
石の上にも三年の諺(住吉区・武田久子)
 
未亡人の愛と汗(天王寺区・谷口節子)
 
遺児は亡夫に生写し(福島区・玉木静枝)
 
食堂経営でねるのが一時すぎ(東住吉区・玉野ハツ子)
 
ジープにはねられ泣寝入り(天王寺区・樽田正栄)
 
「遺家族」へくやしい侮辱(生野区・坪井フサヘ)
 
昇殿参拝が主人の命日(住吉区・坪岡義子)
 
真白い情のおにぎり(東住吉区・鉄羽ノブエ)
 
投書で打ち切られた民生保護(東住吉区・戸田アヤ子)
 
やるせなぎさの捨小舟(北区・徳田一枝)
 
思い出のこの小道(東住吉区・中内ハツヱ)
 
たとえ一畳なりとも(住吉区・中里フヂヱ)
 
昼は行商、夜は仕立物(住吉区・中沢あや子)
 
小児マヒも愛情で全快(東住吉区・中島八重)
 
電灯ついたデ、仕事せなアカン(東住吉区・中島レイ)
 
泣いてせがむ高校進学(城東区・中谷いゑ)
 
大連から引き揚げて(住吉区・中根節子)
 
いつになったら幸が(住吉区・中野じゆ)
 
命に階級はないはず(住吉区・中野友好)
 
戦争はもうごめんです(住吉区・中野正子)
 
病身に鞭うって(生野区・仲谷チヨ子)
 
救いの神の保育園(城東区・仲西キヌヱ)
 
真夜中に自転車の練習(住吉区・長永喜代子)
 
詠日記と妻の日記(阿倍野区・永田年子)
 
きついつわりに苦しみながらも(西淀川区・西田もゑ)
 
生癒えの身を鞭うち行商に(大淀区・西田アサ子)
 
信仰もつ私に愚痴はなかった(住吉区・西村える子)
 
わが名はわびしい未亡人(西成区・野口富美子)
 
奇跡的に還ってきた遺品(住吉区・野田郁子)
 
春のおとずれ(住吉区・野村スマ子)
 
三たび空巣に(生野区・端村トメ子)
 
夜ふけに思う(西区・橋爪寿美恵)
 
命ある限り朗らかに(住吉区・橋本美子)
 
相変わらず土性骨の強いやつと(東住吉区・原田一恵)
 
草葉の陰でもさぞ恩給に感謝(城東区・原田君子)
 
想いは七色の虹の如く(東区・平井清子)
 
訪ねたい臨終の地北鮮(住吉区・平沢芳子)
 
亡夫の許へとボートをこぎ出す(東住吉区・福井和子)
 
出征を前に仕込まれた薬局の仕事(阿倍野区・福井晴枝)
 
うれし涙の採用通知(東住吉区・藤井芳子)
 
保育所に務めさせていたゝいて(北区・藤崎佐代)
 
十数貫の木材を背に山道を下る(東住吉区・藤田スエノ)
 
泣かされた夫婦養子(福島区・古家安子)
 
小さな穴から一筋の光明(西淀川区・星合清子)
 
会社解散で再度の失業(西淀川区・細川ムツメ)
 
花かつお(西区・細野ツルヱ)
 
南京陥落にわくころ(東住吉区・松田キミヱ)
 
法悦の中に生かされて(都島区・松本花子)
 
父の欄には「戦死」と記入(住吉区・松本美代子)
 
みんな住友電気のおかげ(此花区・松本よね)
 
恩給証書も高利貸の手に(天王寺区・三谷千代)
 
よい子供、よい先生(都島区・三輪きぬ子)
 
近づく定年がまた悩み(此花区・簾野ナツ)
 
凍え死ぬような戦災バラック(大淀区・水谷文子)
 
生きる力の強さにびっくり(東住吉区・溝江美代子)
 
届けられた遺品の尺八(西淀川区・南フサノ)
 
心の夫にすがりつゝ二十三年(港区・宮崎つるゑ)
 
涙で覚えた植宇工(東淀川区・宮脇ヨシヱ)
 
いやぁ、お父ちゃんの名だ!(東住吉区・村上亀子)
 
酒屋の留守を預かって(阿倍野区・村上ナカ)
 
人の命に階級があるでしょうか(住吉区・村田槇子)
 
気苦労続きの間借り生活(東住吉区・室井紀露枝)
 
戦友という男につきまとわれて(大淀区・森重波子)
 
母子世帯に市営住宅を(東住吉区・森下好子)
 
もう二度と話さない(住吉区・八幡シズヱ)
 
鏡に向う今日のしあわせ(旭区・安井利子)
 
弟夫婦のおかげで(東住吉区・山上アサエ)
 
終戦三日前に戦死(東区・山口カズエ)
 
十五回も差押え(城東区・山口ミツ)
 
尊く、大きい組織の力(西成区・山口ふみ子)
 
夫待つ心に変わりなく(大淀区・山口よしゑ)
 
郷里へ帰った留守に戦災(西成区・山崎優子)
 
風吹かば帰り来て見よそかし(住吉区・山田セキノ)
 
夫を国に捧げて(東住吉区・山田八重子)
 
面影ばかりは止め置きても(東住吉区・山野フクヱ)
 
入社試験前に書類が返送(住吉区・山のフサヱ)
 
幸福は自分の手で(東住吉区・山本ハルコ)
 
夫の信頼にこたえたい一念で(東住吉区・山本みつ)
 
何事も前世の約束事と(東住吉区・養父美代)
 
貴方!守って!(東住吉区・横川太津子)
 
保護費を取り上げられて死を覚悟(生野区・横野照子)
 
私にあるのは忘れ形見だけ(住吉区・吉田こずゑ)
 
彼岸の貴方に(城東区・吉田孝)
 
手をつなぎ励まし合う親子四人(城東区・吉原千恵)