図書目録サンダ カタリツグ センソウ タイケン資料番号:000054270

三田語りつぐ戦争体験

サブタイトル
平和への祈りを込めて
編著者名
三田市遺族会青壮年部 [編]/語りつぐ戦争体験編集委員会 編集
出版者
三田市遺族会青壮年部
出版年月
1991年(平成3年)8月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
11,438p,図版16p
ISBN
NDC(分類)
916
請求記号
916/Sa62
保管場所
閉架一般
内容注記
昭和館デジタルアーカイブ
和書
目次

第一部戦争で父を失った人たちの手記
人命無視の戦争体験風化さすな(仲進一)
港で一言も云わず六子残し出航(小東志津子)
五十回忌に病の上官墓参りできず(今井義雄)
戦争は悲惨平和はありがたい(沖家博)
便り待ち働く母の願いむなし(奥田しげの)
徹底した戦時教育思想統制(稲葉聰子)
来世は父母離れず幸せにと祈る(奥司鶴子)
忘れられない人情豊かな心(上田豊司)
身粉にして働いた母今はなし(谷口英子)
父奪った敵国語に反発し漢字書く(畑中久代)
食糧不足で「弁当忘れました」(杉浦誠二)
「強い子になれ」とさとす母(森惣治)
後世に人命の尊さ伝えよう(勝本昭久)
父の匂いの手紙に検閲済みの印(奥本和子)
形見の軍服に父の面影を偲ぶ(神足芙美子)
五年生で戦没者の父の大役努める(中田敏一)
竹馬作り中母に無常の知らせ(中後茂)
引き揚げ途中中国で無念の病死(井上衛治)
私の初写真父に届かず返送(浅原勝子)
自分の心の整理父の遺品を手に(山本良之)
「名誉の戦死」とは何だったのか(松本寿信)
ボートに移らず沈没後筏で漂流(今井冨喜子)
未明からの田仕事終え学校へ(安田雅和)
拝啓父上様安らかにお眠りください(東浦多恵子)
父偲びつつ毎日先祖供養(大南幸子)
出征の父に「お土産買って」(小東千代子)
青壮年部員有志久々に父と対面(大西勲)
共有地の相続父戦死後に戻る(松山喜信)
戦死の模様を白髪の紳士が報告(大西勲)
授業もなく砂運び講堂も工場に(中谷陽慈)
夢に見る父いつも家族を見守る(池田静子)
遠足の途中父は二度目の出征(美野田福次)
B二九の爆音今も耳奥に残る(中後仁美)
帰ったのは父愛用のベルトだけ(山本順子)
死闘の地サイパンに戦車の残骸(坊野憲男)
いつも前向きな母に励まされる(大谷公子)
姿なき父といつも一緒に行動(天野ふじ子)
背負われ地震あとの鳥取で面会(福中正彦)
まぶたの底に残る父の面影(森本英樹)
娘にあらゆる機会通じ伝える(磯永弘美)
外地でわが子の入学想う父(福山喜世治)
偉大であった父と母に感謝(門中順誓)
父の分も長生きしてお母さん(田口千鶴子)
タンスから母の着物消える(西倉正守)
永眠の母あの世で父と再会(松山進)
戦争体験の語りべの一人として(足立収生)
私が残留孤児になっていたかも(山崎恒雄)
ふとんの中ですすり泣く母(山仲真津子)
平和への先導者となろう(岡田肇)
空襲警報の度びに電灯に黒布(垣内豊子)
韓国の友と鉄条網を越え遊ぶ(岡村顕義)
私の写真とともに無言の帰郷(西本美千代)
疎開地の三田でも防空壕に避難(古池佐江子)
父の香よみがえる笹ゆり(今西ちとせ)
父慕って写真帳何度も見る(向井逸雄)
待っていたら必ず帰ると信じて(小谷保雄)
父のいない分しっかりせよ(坊垣龍一)
一発触発核戦争の危機(森本久之)
行方不明戦後十三年目に公報(森田嘉信)
激戦地で「母さん元気」を報告(田中進)
父娘の対面もなく出生前に出征(永井寿美子)
父の面影それは白木の箱(古林正孝)
復員後の闘病実らず父は逝く(土取三千代)
出生前に私の名を付けて父出征(泉孝子)
懸命に働き続ける母の姿まぶし(後呂聡子)
瞼に残る出征の日の父の敬礼(坂本美恵子)
マニラ湾に万灯供養で追悼(中嶋富美子)
食糧不足代用食で飢え凌ぐ子も(丸亀良寛)
比島で初めて「お父さーん」(福本妙子)
片親の子といわれない子育てを(福井善英)
父眠る地親子で墓参りを報告(古林勝征)
心中決意の母袖引き思い留まる(田中八千代)
亡き父今の父思い熱くなる目頭(家代岡琢磨)
「書くことない」母に叱られる(竹内ハルミ)
わたしを抱きしめた父南方で戦死(畑小夜子)
今の幸せ父に見せたい気持ち(井上恵子)
子の誕生日に南方作戦に出発(古門生行)
「早く隠れて!」と夢で叫ぶ(佐藤うめ子)
わが心の歌「はにゅうの宿」(鳩田秀子)
残された写真が父親のすべて(小東孝夫)
私学進学に母は日雇いで働く(東良正三)
父母を失い今の父に感謝(武呂のぶ子)
戦争なんてもういやだ(桧垣佳子)
出征前に命名父から唯一の贈物(吉安麗子)
あの世で母と再び新婚生活を(藤沢孝子)
彼岸に父の墓参この成長を報告(上中貞子)
新婚六ヵ月戦後も母は戦争(住靖邦)
父眠る「浄魂の塔」に母娘合掌(合屋淑子)
 
第二部 戦争で夫を失った人たちの手記
永遠に起こすまい悲惨な戦争(岡村ヨシエ)
出征前に牛手離し田すきに困る(沖家ツタエ)
終戦直前の召集輸送中に戦死(岡本ミツエ)
悲しみから立ち上がり強く生きる(長谷夏江)
面会で頬ずりの夫子と別れ惜む(永井みよゑ)
芋がゆの陰膳もむなしく(足立きくゑ)
海軍徴用で物資輸送中沈没(中谷みきの)
祭り太鼓かつぐ夫へ赤紙(東仲かずゑ)
夫の便りが家族の生きる指針(小西美津江)
遺骨を抱く長女の姿に涙(入り江まさゑ)
草取り中に公報目の前眩む(東山こしげ)
戦況激しく寂しく英霊帰還(有坪やすえ)
胸に焼きつく母のことば(仲内ふさゑ)
軍艦出航直前甲板に夫の姿(浅原八重子)
面会日に待つ夫一度も行けず(天野みつ江)
夫出征後子供を連れ奉公に(伊関こすゑ)
戦死の公報六人家族ただ呆然(勝本久子)
子育て終え心通じる友が宝(森つるゑ)
夫復員の期待むなしく公報(福井綾子)
重い荷物背負い笑顔消える(堀江かずゑ)
巡りくる八月十五日(小脇孝重)
田舎で厳しい「竹の子」生活(藤井邦子)
子に水筒の水数分後に別れ(森本文子)
遺児たち次代を受け継いで(井上はるゑ)
義父葬儀準備中玉音放送(林かなえ)
子の働く姿見て自分励ます(松山ます子)
孫が「うちのおばあさんは家の宝」(下脇シズ)
公報受け取り後も靴音に耳澄ます(深元ひさ子)
出征の朝の紙片心の支えに(大西とし子)
上槻瀬に戦闘機墜落炎上(森田つぎ)
足跡たどり比島慰霊の旅に参加(坊野久子)
赤紙がきた結構なことや(福山寿々子)
子連れ四人で住込み職場へ(畑あいの)
四人の子と戦没地の沖縄慰霊(古林一子)
子を支えに人生峠をのぼる(西本あやの)
行進の中から長男に近づく兵士(田中千代子)
疎開地で母娘二人絶食の日も(古池克子)
最終便で「子供の写真見たい」(田口滋野)
子連れの疎開家なく仕事なし(吉田八重子)
出征の日身重で目の前真っ暗(赤井よしの)
面会日に言葉少なく子の汗ふく(坊垣いとみ)
一通の封筒それは戦死の公報(伊原よしの)
夫の出征後二十日目に次女不幸(殿勝八重子)
子の写真届いたものと信じて(梶山アヤコ)
戦死後に離縁働き続け碑建立(大西満江)
病床の母気遣い戦死を知らせず(塚本はな枝)
長女選ばれ靖国で父と対面(家代岡ふみ)
塗潰しの軍事郵便繰り返し読む(酒井末子)
父待つ子の心情思い田で涙(山本正子)
金鵄勲章も見ず再度の召集(奥松野)
供出完納残りの米で暮らす(丸亀久子)
苛酷な従軍がもとで戦病死(永水和子)
空襲のがれ生まれ故郷へ(梶田まさゑ)
鏡眺め老後の生き甲斐探る(平見はるこ)
苦労の人生悔のない余生を(福井しげ子)
種蒔時に召集夫泥んこで帰宅(下浦きぬえ)
夫戦死の地に立ち感無量(仲畑清子)
短時間の面会いとし娘を見入る(小夫家保子)
発車間ぎわ名刺の裏に走り書き(仲田栄)
土手さ迷う耳もとに夫の声(田畑てる子)
悲しさより諦め帰還を信じて(岡田やすゑ)
中国で聞く夜汽車の音夫の声に(筒本恵美子)
三田駅で子抱き出征の夫見送る(池田みつ子)
汗で変色した娘の写真が遺品(西尾静子)
懸命に働き貴い経験身につく(那波信子)
遺品の日記に悲壮な覚悟(今西はな)
望郷の英霊に合掌の手震える(松本照子)
子と山仕事中支で病死の公報(西ノ上つや子)
公報悲し弓矢で胸突かれる思い(宮崎とみ子)
戦死者の魂風化させないで(山本二三子)
四人の子と夫の後追い考える(尾崎きぬ子)
マラリアにかかり帰還後戦病死(土取よし子)
かあちゃん死なんとき我に返る(中井すず子)
すり切れた折鶴模様の紫の封筒(福本龍子)
義母百歳枕並べ四十年(大西あさ子)
戦地の便りに枕ぬらす日々(福井益子)
無邪気に位牌持つ長男の姿(石田きよの)
戦後二年目に神戸で遺骨受取る(勝本トシ子)
飛び火で家全焼戦死の公報(小東喜美子)
電車事故面会に間にあわず(山田ふみゑ)
五年間に四人見送った父母(池田八重子)
僕にはなぜお父さんいないの(住澄子)
引揚船着く度に舞鶴港へ(梅田さち子)
挙式の翌日に召集令状(中後弥生)
 
第三部 戦争で肉親を失った人たちの手記
長男帰国二か月後に弟の公報(坂西まつゑ)
夫病死一人息子も帰らぬ人に(上杉しずゑ)
「努力の差大きい」と弟妹励ます(向田瀬一)
戦災の焼跡で戦死した弟の仮墓標(安福芳松)
戦死した弟のスケッチブック返る(赤松清子)
兄戦死の沖縄奉仕団が遺骨収集(新噌隆雄)
沖縄に転戦の兄非業の戦死(家代岡常夫)
歓喜の声に送られ切詰峠から征途(森本正子)
戦地の後遺症四回の手術にめげず(古門六人)
義弟眠る比島へ般若心経の写経(大西節子)
勝利かまたは玉砕あるのみ(田中実)
三人の兄次々に戦地へ悲報続く(塩山仁)
兄の声に父の夢枕に一年遅れの公報(大西要)
戦死後三か月経過して父への便り(搗本義雄)
祖父戦死の地比島を訪れ慰霊(松本美佳子)
私から見た戦死したおじいちゃん(梶田尚子)
祖母に戦争のつらさ傷跡うずく(畑奈央子)
戦争展を見て母が泣いていた(吉田佳史)
南支那海で戦死の小脇先生いたむ(小西宏)
死して祖国に生きん戦犯の獄中記(坂本千恵子)
篠山高女生から遺族へ慰問の手紙(中後茂)
 
第四部 従軍体験記
馬匹部隊の苦しい想い出(岩崎利実)
敵国の孤児育てた中国の親に学ぶ(小池清逸)
目前で追撃砲炸裂中隊長ら戦死(前中覚)
手榴弾で目を負傷小隊は全滅(脇田実)
戦友の遺託に応えるべきか反省(玉田敬)
ニューヨーク港で召集令状受ける(松本七五三松)
何人帰国か線路南下の開拓団員(下山一郎)
右大腿部盲貫銃創幸い命助かる(杉本定夫)
同郷の上官の招待で戦地で外食(小谷政雄)
無謀な作戦で二万人の犠牲者出す(尾崎孜)
甲種合格の初年兵戦陣訓の暗記(福本幸一)
新井さんに捧げる追悼記(中村保)
ビルマで生き地獄の戦争体験(下中繁夫)
今度は自分の死に場所と覚悟(太田孝吉)
特攻機出撃の搭乗員目に焼つく(西本功)
若き命を鴻毛の軽きにおき散る(大東吉久)
消し炭の粉末が下痢の止薬に(澾勇)
救助待つ兵士海軍船は作戦優先(森本義治)
外国の港の内外むざんな沈没船(安田豊)
輸送船沈没帰国後広島で被爆(寺本孝太郎)
魚雷体当たりの若者病院船救う(佐才朝吉)
直撃受けあわや戦死者と水葬に(山中勝久)
バシー海峡で撃沈漂流中に救助(野田美義)
市内の現存シベリア抑留者三十人(郡塚輝男)
零下六十度の厳寒捕虜で掘削作業(田畑次郎)
捕虜のノルマは原生林の伐採(大東惣一)
拘留中ドイツ人捕虜と鉄道敷設(和泉伊松)
アムール河畔の英霊に捧げる(浅見正一)
特攻機出撃!命令後に終戦(山本幸司)
戦争はもう日本から消えた(西中弥久造)
 
第五部 銃後の生活
嫁が淵の地下工場未完成で終戦(山本明)
藍にむなしい疎開地加工場(菊田穣)
上槻上空で空中戦墜落地に慰霊碑(阪本喜美子)
役場屋上の警報用半鐘撃ち抜かる(新谷茂)
運動場掘返しイモやナンキン畑に(上馬良夫)
夏の炭焼き立派にやりとげた生徒(仲加代子)
ドングリパンや野菜菓子を試作(高田忠義)
寅年生まれは年の数だけ千人針結ぶ(田守栄子)
氏神参りの思い出のショール(木元道江)
防空壕三割掘って玉音放送(岡田江美子)
学徒動員で飛行機の機関銃づくり(東家寿子)
学徒動員で勤務の川西航空機全焼(岡田美喜江)
毎年七月に女子挺身隊員の集い(滝之脇みよ子)
空爆を避け三宮の地下壕へ避難(小倉進一)
焼夷弾で貨車の中のイモ全焼(喜多春雄)
核兵器の廃絶を全世界に訴えよう(松山佐和治)
大型焼夷弾それは原爆の熱風(和田良治)
医学校で訓練中原爆被災者救助(森本隆一)
原爆投下直後の広島で被爆者収容(中谷丈太郎)
 
第六部 感想文
なぜ助け合えないの(九歳男)
戦争とは苦しいもの(一一歳女)
心に残る特攻隊員の笑顔(一四歳女)
お父さんと語り合いを(一五歳女)
遺書に涙こみあげる(二一歳女)
遺品が父の姿呼び起こす(三五歳女)
幸せな生活の影に大きな犠牲(三八歳女)
戦没者の冥福祈る(四〇歳女)
若い世代も事実を知って!(五九歳女)
映画「この子を残して」を見て(T・K男)
ものすごくかわいそう(一一歳女)
戦争という悲惨な出来事(二三歳女)
平和の大切さ教えられる(三四歳女)
決して原爆許すまじ(三五歳女)
残酷、みじめさに涙(六二歳女)
 
第七部 文芸
詩(今井こいく)
俳句(小脇孝重/松浦シズノ)
短歌(足立きくゑ/大西とし子/阪本喜美子/油谷忠男)

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